幸せになろうね 改め しあわせだね

日々の生活の中のほんの小さな出来事をどう捉えるかで
私達はすぐにも幸せになれるのです。

虫送り 風送り

2010年08月18日 19時35分11秒 | 暮らし
松江出身の友人が
お盆の帰省のお土産を届けてくれた。

その中に
今流行の「食べるラー油」らしきものがあった。
「島根県産 奥出雲椎茸のラー油漬け」と書いてある。

おいしかった。
炊き立てご飯はもちろん
冷奴に乗せたり
ソーメンに絡めたり・・・


島根にもあるんだ  
食べるラー油  って感じでした。

ごちそうさまでした 
感謝、感謝。





さてさて
その友人が
いつも
お参りするという須佐神社


(日本一のパワースポットとかいわれて
 にわかに脚光を浴びているらしい。

 大改修中で
 仮遷宮の出雲大社では
 今ひとつ物足りないと言う方にお勧めかもしれない。)


今年は丁度
お盆の行事である「切明神事」のお念仏踊りの最中に参拝できたらしい。




彼女の説明の中に
「虫送り 風送り」
と言う言葉が出てきた。


あまりにきれいな言葉なので
心に残り
ネットで検索してみた。



「虫送り」は
農薬もなかった昔
稲が実り始めるこの時期に
害虫を追い払うために
松明や藁人形に火をつけて
鳴り物の大きな音と共に
田んぼのあぜを練り歩いたものらしい。



と、同時に
そのあたりにまつわる
言い伝えの霊の祓いもかねていたようだ。



つまり
害虫駆除と
厄除けをかねた祈りの神事のようだ。




「風送り」は
稲が実る頃にやってくる台風の
被害を避けるための祈りであったとのこと。




いずれにしても
農耕民族であるがゆえの
払いであり願いである。



自分で作物を作らず
お金を出せば
食べる物の全てが買えてしまう今の世にあっては
誰が「虫送り」など本気でするだろうか。


第一、そんな祈りで虫がいなくなるはずもなく
一網打尽の農薬があるではないか・・・・・


と、思ってしまえば
それはあまりにも悲しい。




害虫と呼ばれる虫たちが
大切な作物を食い荒らさぬように
「虫送り」をし、
大風の被害を受けぬように
心を込めて風を送る。



「追い払う」のでも「駆除」でもなく「送る」・・・

この「送る」と言う言葉は誰が最初に使ったのだろう。
なんとも優しくてステキナ言い回しではないか。



その一つ一つを
心を込めて成す事は
「死ね!!」とばかりに農薬を散布してしまう心に比べ
どれほど真剣で美しいことだろう。




作物も作らず
大風の被害も受けにくいような環境に住んではいても

晴れた日には太陽の
雨の日には雨水の恵みに感謝し、

稲の花咲く頃に「虫送り」を思い
実りの頃には「風送り」を心の中でするような

そんなたおやかな暮らしを
していたいな、と思うのである。


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