2020・5・7 焙烙山にて
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、
これで最後のみがきをかける。
まことのふる里へ行くために
ヘルマン・ホイヴェルス神父 「最上のわざ」より
この一節が実感となる歳になってしまいました。
老いるということは実感が増えるものなんですね。
老いた親や知人たちはみな一様に口をそろえて言います。
「若い人に迷惑はかけたくないからね。
できるだけ独りで頑張らなきゃ」
確かに、
「もう若くはない人」になってしまった私もまた
「若い人々」に迷惑はかけたくないと思ってしまいます。
だからといって、何かと言えばすぐ病院へ駆け込む現代人が
「若い人」に迷惑をかけないはずはありません。
が、果たして「迷惑」とは何なのでしょう?
赤ちゃんが誰かに世話されないと生き永らえないように
老人もまた誰かに世話にならざるを得ないのではないでしょうか?
赤ちゃんは世話されるときに「迷惑をかけている」とか「申し訳ない」などとか思うでしょうか?
ただ、泣いて不快の意志を示し
笑って快の表現をする。
その純粋な笑顔が世話するものをはじめ
全くの他人さえを幸せにする。
ならば
老人もまた、「素直「」に快不快を表現し
世話されることを受け入れ
「素直」に笑っていればよいのではないでしょうか。
老いの重みは神の賜物
古びた心にこれで最後のみがきをかける
「老いの重み」は「神の賜物」なんです。
それで、心に最後のみがきをかけるんです。
素直になる、感謝をするという磨きをかけるんです。
ところがそれを
浅はかな理性が邪魔をして「申し訳ない」「世話にはなりたくない」などとマイナーな波動を出すから
赤ちゃんのような無垢な光になれないのでしょう。
そして、本人はもちろん、世話する人も重苦しくしてしまうのでしょう。
ヘルマン神父はこうも言います。
〝人のために働くよりも
謙虚に人の世話になり
弱って、もはや人のために役立たずとも
親切で柔和であること・・・‶
謙虚に世話になることも
親切で柔和であることも、実に難しい。
きっと
若いときにしっかりしていた人ほど難しいのではないでしょうか。
とすれば
痴呆になって
その理性とやらを手放さざるを得なくなるのは
まさに神様からの贈り物なのかもしれません。
「痴呆にだけはなりたくない」
「痴呆になったらみんなに迷惑をかける」
よく耳にしますが
その思い込みこそが自分も周りも不幸せにしているのではないでしょうか。
少なくとも私は
父が痴呆になり、寝たきりになってくれたおかげで
最後の最後で父への確執を取り除けた気がしています。
父は痴呆 春蝉の明るさ シロモジの若葉
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、
これで最後のみがきをかける。
まことのふる里へ行くために
ヘルマン・ホイヴェルス神父 「最上のわざ」より
この一節が実感となる歳になってしまいました。
老いるということは実感が増えるものなんですね。
老いた親や知人たちはみな一様に口をそろえて言います。
「若い人に迷惑はかけたくないからね。
できるだけ独りで頑張らなきゃ」
確かに、
「もう若くはない人」になってしまった私もまた
「若い人々」に迷惑はかけたくないと思ってしまいます。
だからといって、何かと言えばすぐ病院へ駆け込む現代人が
「若い人」に迷惑をかけないはずはありません。
が、果たして「迷惑」とは何なのでしょう?
赤ちゃんが誰かに世話されないと生き永らえないように
老人もまた誰かに世話にならざるを得ないのではないでしょうか?
赤ちゃんは世話されるときに「迷惑をかけている」とか「申し訳ない」などとか思うでしょうか?
ただ、泣いて不快の意志を示し
笑って快の表現をする。
その純粋な笑顔が世話するものをはじめ
全くの他人さえを幸せにする。
ならば
老人もまた、「素直「」に快不快を表現し
世話されることを受け入れ
「素直」に笑っていればよいのではないでしょうか。
老いの重みは神の賜物
古びた心にこれで最後のみがきをかける
「老いの重み」は「神の賜物」なんです。
それで、心に最後のみがきをかけるんです。
素直になる、感謝をするという磨きをかけるんです。
ところがそれを
浅はかな理性が邪魔をして「申し訳ない」「世話にはなりたくない」などとマイナーな波動を出すから
赤ちゃんのような無垢な光になれないのでしょう。
そして、本人はもちろん、世話する人も重苦しくしてしまうのでしょう。
ヘルマン神父はこうも言います。
〝人のために働くよりも
謙虚に人の世話になり
弱って、もはや人のために役立たずとも
親切で柔和であること・・・‶
謙虚に世話になることも
親切で柔和であることも、実に難しい。
きっと
若いときにしっかりしていた人ほど難しいのではないでしょうか。
とすれば
痴呆になって
その理性とやらを手放さざるを得なくなるのは
まさに神様からの贈り物なのかもしれません。
「痴呆にだけはなりたくない」
「痴呆になったらみんなに迷惑をかける」
よく耳にしますが
その思い込みこそが自分も周りも不幸せにしているのではないでしょうか。
少なくとも私は
父が痴呆になり、寝たきりになってくれたおかげで
最後の最後で父への確執を取り除けた気がしています。
父は痴呆 春蝉の明るさ シロモジの若葉