闘莉王との契約について(浦和公式)
ついに公式にアナウンスが出た。移籍先は依然未定だが、既報のとおり浦和退団は決定。経緯についての真実はクラブと闘莉王(と代理人)の両者のみぞ知るでわからないが、まあ「どっちもどっち」なのかななどと勝手に推測している。彼に対しては複雑な想いをもってきたが、これまでの絶大な貢献に関しては感謝の想いしかない。今まで本当にありがとう闘莉王。
闘莉王は、自分が仕事で長期国内にいなかった間に浦和に移籍してきた選手。帰国後初めてテレビで見た04年リーグH鹿島戦、同じく帰国後初めて生観戦したナビ杯H清水戦で、酒井ともどもやたらとチームに馴染んでいる様子をみてびっくりした記憶がある。その後は言うまでもなく、溢れる闘争心、屈強なフィジカル、そして体に似合わぬ豊富なタレントで浦和を引っ張ってタイトル獲得(ただし天皇杯除く)に貢献し、短くはあったが浦和の「黄金時代」を築いてくれた選手。
彼が事あるごとに繰り返していた「浦和は勝たなければいけないチーム」という強烈な自負心は、やがてチームが過渡期に差し掛かると共にやがてチームとの間に微妙な歪みを生み、引いては今回の退団劇の直接の要因になってしまったのだろうと思う。今回チーム改革を進める上で主力選手として存在感の大きい彼と、クラブとが理解し合えなかったことは非常に残念。
しかしながら、「浦和は勝たなければいけないチーム」と繰り返す彼のコメントは実のところとても嬉しくて、浦和の選手もそんなことを言うようになってくれたんだなあと感慨深いものだった。当方フィンケ監督続投を一応支持はしつつも、その政権下において浦和の選手がそういう、ギドが植えつけてくれた「勝者のメンタリティ」みたいなものまで失いつつように見受けられるのが少々心配でもあるわけで・・・。
ありがとう、さようなら闘莉王。
ただ、今後対戦の暁には、敵に回したときの怖さは身に沁みてわかっているつもりなので、あなたの心が折れてまともにプレーできなくなるくらい盛大なブーイングと罵声でお迎えしたいと思っています。
それにしても、だ。ここ最近、具体的にはワシントン、オジェック、エンゲルス、永井、そして今回の闘莉王と、クラブに少なからず貢献してくれた人々といちいち喧嘩別れみたいな形で別れなければならないことが残念でならない。「改革には痛みが伴う」なんて陳腐なことは言われなくてもわかっているつもりだし、クラブが一方的に悪いとも思っていないが、もう少しうまくやれないものかなとも思うんだがなあ・・・。