Urawa 3 v 2 Kashiwa @Saitama Stadium 2oo2, SAIATAMA(HOME)
浦和が台風の迫りくる中の死闘を制し3連勝。イニエスタ効果で5万5千の大入りだった前節神戸戦の半分に満たない入りでしたが、柏さんのここ一番の守備の脆さというかミスというか、そして運も味方しての薄氷の勝利でした。柏さんはオーソドックスな4-4-2でしたが、代表初ゴールをマークしたスピードスター伊東純也選手がベンチに控えているということで、前半をタイやビハインドで折り返して足が止まった後半途中から満を持してIJ登場という悪夢みたいな展開もありえるなあ、などと思っていました。浦和は前節の3ボランチ的システムを継続しましたが、決して攻撃がすごくうまくいっていたと言う感じでもありませんでしたね。そしてアンドリュー・ナブートが予想より早めの復帰でベンチ入り。脱臼のためクセになっていないかは心配ですが、ともあれ頼もしいアタッカーが帰ってきてくれました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/da/dcdc96138e2c56519f658cca6d84a1d8.jpg)
試合開始から浦和はボールを保持して縦パスも良く通り、それなりのチャンスは掴むもののゴールを脅かすところまではいかない、というなんとなくイヤーな感じのする展開でした。柏さんはロングボールから前線のFW瀬川選手に浦和守備陣の裏を突かせる狙いだったようですが、まさにその狙いが功を奏した形でカウンターを浴びます。江坂選手のバスを受けた瀬川選手がドリブルで前進、そのまま右サイドに上がってきた江坂選手に繋ぎ、最後は江坂選手のクロスをケニア人FWオルンガ選手に蹴り込まれ先制を許してしまいます。しかし対する浦和は38分に柏左サイドに侵入した武藤から真ん中に飛び込んだ長澤にパス、そのこぼれ球がラッキーなことに長澤の目の前に落ちそれを冷静に流し込んで同点に追いつき、さらに41分には興梠が柏DFのビルドアップに突っかけたボールを武藤が拾いすかさずスルーパス、それに反応した興梠が左足で放った見事なループであっさり逆転してみせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/0a/2945bf3f2e13cc1a2139e9fae8967ee8.jpg)
後半に入っても浦和がボールを持て柏さんがカウンターを狙う展開は基本的には変わらずも、60分に残留争いの只中にある柏さんに追いつかれてしまいます。浦和右サイドに流れてきてゴリゴリ突進してきて浦和の守備網を脅かす場面が少なくなかったクリスティアーノ選手のクロスを、マウリシオと槙野(?)の間でフリーになっていた瀬川選手に頭で合わされてしまいました。中川選手といい、浦和は柏の小兵(違ったらごめんなさい)の選手によくやられますね。そしてクリスティアーノ選手については対峙した橋岡が対応に相当苦慮していたように見え、もう最後はファウルで止めるしかないという感じでした。試合後にオリベイラ監督に不出来を指摘されてしまったようですが、橋岡にとってはこれまたよい学習機会になったのではないでしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ec/288e1f540d0301528ca662b1d8bc1604.jpg)
オリベイラ監督は橋岡に代えてチュンソン(武藤が右WBにスライド)、長澤に代えて阿部を立て続けに投入します。そして81分西川のキックを起点に再び勝ち越し。宇賀神クロスが流れた右サイドで右WBにシフトしていた武藤が左足クロス、逆サイドにいた興梠が柏DF鈴木選手の前に背後から入り込み際どいボレーを決めてくれました。興梠は前節のゴールに始まり、この試合でもゴールにこそなりませんでしたが抑えの効いたダイレクトボレーがバーを叩く場面もあり、涼しくなり試合間隔も空くようになって復調してきてくれたようで頼もしい限りです。柏さんは59分に伊東選手が投入され、時折浦和左サイドを脅かすことはあったものの、チームとしてうまく生かし切れていない印象でそのまま何とか逃げ切ることができました。かなり足取りは覚束ない感じではありますが、この3連勝でようやく上位チームの背中を意識できるところまで這い上がってきたようには感じます。今後の対戦チームは難敵が多いですが、折角掴んだ、最終盤で上位に食い込むチャンスを何とか生かして欲しいものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/71/f4bc40e9429a778032f829af9b8578cb.jpg)
余談ですが、柏さんではオルンガ選手は、体調不良もあったようですが我が軍の槙野がフィジカルで劣勢に立つ場面も少なからずあるなど大変怖い選手でした。日本サッカーが世界で戦うためにはJリーグにアフリカ系の選手がもう少し増えてもよいのかもしれない、なんてことを思いながら見ておりました。そして、Jリーグではよくあることとはいえ、やはりレイソルさんは残留争いするようなメンツではありませんね。浦和も明日は我が身というか、今季さえもまだまだ安心はできませんと想いを新たにしました。
J1第28節 浦和3×2柏@埼スタ