赤い彷徨 part II

★★★★☆★☆★★☆
こんにちは、アジア王者です。↑お星さまが増えました。

ロシアW杯最大のアップセット

2019-01-05 02:14:28 | Football
そろそろ我が家のハードディスクの容量が限界に達しようと言う中、年末年始の時間を利用して今更ながらロシアW杯をここまで7試合チェックしました。個人的に特に楽しみにしていたのがグループFの緒戦でメキシコ代表がW杯連覇を狙う優勝候補ドイツを倒したこの試合で、ネットのサッカー戦術クラスタの皆さんが異口同音に「この大会のベストバウト」と評価したものです。この試合ではメキシコのカウンター、より具体的に内容を言うと、メキシコが自陣左サイドでボールを奪取⇒中央でメキシコの1トップ・チチャリートあたりがポストで受ける⇒そのボールを落として再び左サイドに展開してゴールに迫る、といったパターンを、特に前半のうちはこれを繰り返し「再現」できていました。そして、下記の一連の画像のとおり、そのチャンスのうち1回を前半のうちに仕留めて先制に成功し、そのままウノゼロで逃げ切ったというのが大まかな試合展開でした。

メキシコ代表が上記のパターンのカウンターを何度も再現できていた要因についての戦術クラスタの皆さんの分析が非常に面白くて、今回あらためて自分でも動画で確認したところこれがまた大変腑に落ちるものでした。以下、その皆さんの分析をもとに備忘用の自己満足メモとして以下記しておこうと思います。まずドイツ代表のボランチとバックラインは以下のとおりでした。


         ケディラ クロース

プラッテンハルト フンメルス ボアテンク キミッヒ


前提条件として、レーブ監督指揮下のドイツ代表では、ビルドアップ時に両CBがボールを持ちあがる傾向にあり、右SBキミッヒはその高い能力もあり前目のポジションを取り(WBに近いポジション取り)、さらにボランチの一角ケディラは前線に顔を出していることが多い、というポイントがあるようです。


         ケディラ        キミッヒ

          ↑           ↑

         (AA) クロース

プラッテンハルト フンメルス ボアテンク (BB)


こうした傾向にある中で、ドイツのボール保持時にメキシコはFWの一角ベラがクロースにマンマーク、またCBのうちフンメルスにもマンマークをつけることで彼らがビルドアップに参加することを許さず、その上クロースは、確かに所属クラブのレアルマドリーでも頻繁にそういった光景を目にしますが、抑えられると両サイドに流れていく傾向にありますね。また、フンメルスのビルドアップ参加が制限されることにより、必然的にボアテンクがボールを持ち上がる回数が多くなります。確かに動画で振り返ると確かにクロースとフンメルスにはマンマーク気味にメキシコの選手が貼りついているのに対し、ボアテンクとケディラは結構放っておかれている場面が非常に多かったです。


         ケディラ        キミッヒ

          ↑           ↑

クロース ←   (AA) (AA) → クロース

               ボアテンク
                 ↑
プラッテンハルト フンメルス (BB) (BB)


するとどうでしょう、上記のとおりドイツCB陣の前のスペース(AA)(AA)ががら空きになります。そしてキミッヒの上がったメキシコ左サイドにぽっかりとスペース(BB)ができています。メキシコは、まず自陣左サイドでボールを奪取し、そしてがら空きになっている(AA)のスペースでチチャリートが楔のボールを受けて左サイドに展開して素早いターンで前線に突進、さらにその左サイドの(BB)のスペースに左FWのロサーノあたりが侵入してドイツゴールに迫る、というパターンを何度も繰り返し再現できていました。そしてまさにそのパターンで左サイドから切れ込んだロサーノが叩き込んで前半35分に先制ゴールを奪いました。こうなるとGKのノイアーの前に残っているCBは足が速いとはいえないフンメルスのみ、というのもカウンターの成功率を占う上でのポイントかもしれません。


         ケディラ        キミッヒ

          ↑    ボアテンク  ↑

クロース ←   (AA) (AA) → クロース

                 ↑

プラッテンハルト フンメルス (BB) (BB)









こうした状況を受けて、後半からレーブ監督が何らかのテコ入れをしてくるかと思いきや、ドイツがやり方を変えることはありませんでした。これもメキシコが疲れて足が止まれば仕留められるという世界王者としての自信があってのことなのでしょうが、それでも集中力を切らさないメキシコの前にドイツはゴールを奪うことはできず、痺れを切らしたドイツは60分にケディラに代えてFWロイスを投入し、前線にいたエジルをケディラのポジションであるボランチに下げます。こうしてケディラよりも球捌きに長けたエジルがこのポジションに入ることにより、クロースが消されてもボールを展開できることが多くなったドイツが次第にメキシコを押し込むようになります。


          エジル  クロース

プラッテンハルト フンメルス ボアテンク キミッヒ


終盤に差し掛かるとメキシコはクロースへのマンマークも放棄して5-4-1のブロックを形成して本格的に逃げ切りに入ります。ドイツは79分に長身FWのマリオ・ゴメスを投入しますが「オレたちのサッカー症候群」なのか知りませんがドイツ代表はいわゆる「放り込み」もせずレーブ監督の用兵も無に帰します。こうしてメキシコが王者ドイツを下す歴史に残るアップセットを達成しました。右SBキミッヒが前目のポジションを取るとか、両CBがビルドアップ時に持ち上がっていくとか、完成されたドイツ代表と言うチームの骨格ともいうべき部分を逆手にとってそこをぶん殴って勝利をもぎ取ったメキシコ代表(オソリオ監督)は本当に見事でした。そして上記のような観点でゲームを分析できる方々には本当に頭が下がります。こういう見方ができるとサッカー観戦はもっともっと面白いのでしょうね。

さて、本番直前に日本代表監督を解任されたハリルホジッチ監督もこのメキシコ代表のように相手のストロングポイントや骨組みのところをぶん殴ることでアップセットを起こすタイプの監督という評価がネットの有識者の方々の間でも多かったので、個人的にはその日本代表が見られなかったのは今でも残念でなりません。いや、西野監督の下で日本代表はグループリーグを突破して強豪ベルギー代表にも善戦して見せたではないか、とい言われれば、仰るとおりギャンブルに勝った田嶋JFA会長やハリルホジッチを解任に追い込んだ関係者や選手たちの完全勝利であり、当方としてもぐうの音も出ませんが、それでも冷静にみればロシアW杯の日本代表の戦績は1勝2敗1分で、その1勝もコロンビア代表のDFが早い時間帯にPKを与えてくれた上に退場するという幸運による、大よそ「再現性の低い」勝利であった点はしっかり認識しておく必要があると今でも思っています。

重い決断

2018-06-30 11:58:10 | Football
W杯はほぼ録画対応ですが、細々とマイペースでチェックしております。さて、巷で物議を醸しているポーランド戦最終盤のボール回しについてですが、今回は西野さんが指揮官としてとてつもなく重い孤独な決断をし、その結果大博打に見事勝ってW杯GL突破という目標を達成し、ノックアウトステージで強豪国とガチンコ勝負ができるという得難い経験含め大きな成果を獲得できた/できそう、という点において個人的には大いに敬意を表したいと思います。そして、試合の「殺し方」が拙かったために起きた「ドーハの悲劇」に想いを致せば、日本も本選でプラグマティックな選択が出来るところまで来たのだな、という感慨のようなものもあります。

勿論後味は悪く、「これだからサッカーは」とか「こんな形で勝ち上がっても…」といった嫌悪感を抱く気持ちも十分理解できますし、むしろ私はハリルホジッチ前監督熱烈支持派で未だに解任には納得できず、伏魔殿JFAの技術委員長という立場でハリルさんを守りきれなかった西野さんに抱く気持ちは誠に複雑なものがあります(宿敵ガンバのある意味象徴だった点も相まって、ですが)。しかし、今回彼の下した上記決断については、得られた成果もふまえ支持を表明しておきます。うちの実家の親あたりもご多分に漏れず「あんなことやって自分さえよければいいのか!」などとのたまいながら憤っておりましたが…(笑)

他方、死に物狂いで勝ちに来ている前回王者ドイツと対峙するという得難い経験をした上に見事勝利し、加えて20歳のホープであるイ・スンウをW杯のピッチに立たせた韓国代表や、やはり19歳のFWアルザニにW杯を経験させたオーストラリア代表などアジアのライバル国の姿を見るにつけ、大会後も居座りそうな某JFA会長の姿もちらつく中にあって、今回若手不在の日本代表は次回以降に強烈なしっぺ返しを喰らうのではないかと戦々恐々としておりますが…。とにもかくにも今は、脂がのりきった選手が多く今大会が優勝するチャンスであろうベルギー代表との貴重なガチンコ勝負の機会を精々楽しみにしておきます。

謹賀新年

2018-01-05 23:36:54 | Football
嫁さんがいない有給休暇ということでいそいそと駒場スタジアムに足を運んで全国高校サッカー準々決勝2試合を観戦してきました。相当冷えるとの予報だったので完全防備で駒場に行ったところ、当初はお日様も見えてさほど寒さを感じませんでしたが、時間の経過とともに雲で太陽の姿は見えなくなり第2試合の始まる頃には照明に火が灯るようになってしまい、ずっと座っているせいもあって最終的に凍えるような寒さを忍びながらの観戦となりました。それにしても、久方ぶりに駒場に来てみたらラーメンの青木亭は閉店していたり、日本通運の運動施設も何やら絶賛工事中(試合中も時折工事の音が鳴り響いていました)だったりで少々びっくりしました。

第1試合の矢板中央(栃木)と日本文理(新潟)の対戦は、終始自力に優る矢板ペースで試合が進みましたが、矢板中央が前半途中に長身FWの望月選手を早々にスイッチして投入されたFW大塚選手がロングボールからシュート、そしてそのリフレクションを押し込んで先制に成功します。日本文理は#10の選手のドリブル突破などで矢板守備陣に脅威を与えたものの、矢板の堅守の前に徐々に持ち札をなくしていったように見えました。そして最終盤のパワープレーも実らず自力に優る矢板がウノゼロで逃げ切って準決勝進出を決めました。浦和の街を歩いているのを見かけた日本文理では2年生GK相澤ピーターコアミ選手の奮闘が目立ちました。毎年あまりきちんと選手権をフォローしているわけではないのであくまで印象ですが、ここのところ栃木県勢の躍進が目立つような気がします。

第2試合の流経大柏(千葉)と長崎総科大附(長崎)の対戦は、長崎が引き気味カウンター狙いで、テクニシャンが多くチームとして完成度も高い流経大柏に対峙も、後半に入ってロングスローから流経が先制し、更に#10菊池選手のループシュートで追加点。長崎のパワープレーにも耐えた流経は交代で入った熊澤選手のゴールで3点目を奪い勝負を決めました。試合後に知ったことですが、そもそも長崎はC大阪入りが内定したエースFWが出場停止のため不在だったようです。それならなおのこと引いてカウンター狙いに徹しざるを得なかった、と理解することもできそうですね。とにもかくにも準決勝では矢板中央と流経大柏の関東勢対決ということになりました。



本日大量に公式発表のあった浦和の「行く人来る人」についてはまた全体像が明らかになった時に気力があれば。というわけで本年も引き続き余り実りのないことを気の向いた時にローペースで書いていきますのでよろしくお願い致します。

期待

2016-03-27 18:22:55 | Football
2nd Asian section of the qualifying for the 2018 FIFA World Cup
Japan 5 v 0 Afghanistan @Saitama Stadium 2oo2

木曜の晩に直近の代表戦を埼スタで観戦してきました。浦和関係者では主将の長谷部に加え、原口と柏木がスターター入りということで、てっきり長谷部、柏木のダブルボランチで、試合前に監督がトップ下起用を示唆していた原口は清武とともに2列目に配置ということかと思ったのですが、蓋を開けてみると、どうも原口と柏木のふたりが長谷部の両脇で左右のインサイドハーフっぽい、恐らくふたりは余り経験がないであろうポジションを取っていることがわかり、主にそのあたりに興味をもっての試合観戦となりました。

試合中のパフォーマンスと試合後のインタビューの内容を踏まえる限り、インサイドハーフでの起用ということで、ふたりともそれなりに戸惑いがあり、また必ずしもいつもの持ち味が十分に発揮されたとは言い難いパフォーマンス(というか、そのあたり「抑えていた」というべきか)ではあったものの、アーリー気味のクロスを供給したり、ミドルレンジからのシュートを撃ってみたり、また攻から守への切り替え時のピンチの芽の摘み取りといったタスクが少なくとも与えられていたようであり、そのあたりの仕事はそれなりにこなしていたのではないかと思いました。

特に原口に関しては、「自分のやりたいこと」と「指揮官に求められていること」のバランスに関して割り切って後者をこなす姿も見られるなど選手としての精神的な成長を感じさせます。また、ハリル監督が、今までの原口なら考えられないいろいろなポジションで試しているところを見ると、それなりに監督の中では数あるという持ち駒の中でそれなりに上位グループにもしかすると入っているのではないか、という淡い期待さえ抱かせるものがあります。



その他では、個人的にアジアでの戦いで効果的じゃないのかなー、とずっと思っていたハーフナー選手がようやく招集され、さっそく起用されました。オランダでコンスタントに試合出場を続けて得点も積み上げている中での招集となりましたが、ザッケローニ政権下ではイマイチ持ち味を発揮できず少々気の毒な感じだったところ、ハリル政権下ではシンプルに彼に放り込んでセカンドボールを拾うと言う実にわかりにやすい使われ方のようで、特にアジアでの戦いでは能力を存分に発揮してくれそうでこちらも期待したいところです。

W杯アジア2次予選
日本代表5×0アフガニスタン代表@埼スタ

撃ちてし止まむ(笑)

2015-06-16 23:19:25 | Football
2nd Asian section of the qualifying for the 2018 FIFA World Cup
Japan 0 v 0 Singapore @Saitama Stadium 2oo2

今日も今日とて取引先のご厚意に甘えての代表戦は、青い方々が埋め尽くすことに未だ違和感を拭えない「我が家」埼スタにて。



大方予想どおり「引き分け狙い」で引いて中央を固めてきたシンガポール(4-1-4-1だったんでしょうかね)を相手にシュートを放つも終始崩し切ることまではできず、香川さんと岡崎さんと宇佐美さんのへっぽこシュートショーを堪能してきたってところでしょうか…。後半、太田の申し分のないクロスを岡崎が仕留めきれなかった場面は特に痛かったですね(てっきりああいう場面を作り出すため長友ではなく左足の精度の高い太田をスタメン起用したのかと思ってましたが、単に長友のコンディション不良だったようですね・・・)。日本代表が中央で密集し過ぎ感はありましたが、いずれにせよシンガポール代表もGK含めまあよく奮闘しました。



というわけで、W杯アジア2次予選はシンガポール相手にスコアレスドローでスタートとなりました。まあ、個人的には原口元気が見られたのでいいかなと(笑、しかしあの状況であのポジション(一瞬ボランチみたいに見えましたが)で投入されてもかわいそうな気もしましたが・・・)。



W杯アジア2次予選
日本代表0×0シンガポール代表@埼スタ

はじめの元気

2015-06-12 00:00:34 | Football


International friendly
Japan 4 v 0 Iraq @Nissan Stadium

本日は取引先のご厚意でチケットを頂き、昨年のW杯走行試合以来約1年ぶり3度目のフル代表戦観戦。途中菊名駅でトラップにまんまとハマったため前半20分過ぎにようやく席に着いて槙野のゴールを見逃がし、しかしスタメンGKはなぜかまた川島ということでテンションダダ下がり。。。今日もひたすら川島を呪っているだけで終了のホイッスルを迎える代表戦になるのか(笑)・・・と覚悟を決めました。



それでも、途中出場で元気を見られただけでもよしとするかー、なんて思ってたら何と何とその原口元気の代表初ゴール!代表の試合でゴールに興奮して立ち上がって雄叫びを上げてしまったのは02年日韓W杯ベルギー戦のゴール以来13年ぶりかもしれませんw ここまでの彼が歩んできた、決して平坦とばかりは言えない道のりを思うと思わず涙がこぼれそうに・・・年のせいでしょうかね(しみじみ



というわけで、試合内容の方はその元気のゴールで全て吹っ飛んでしまいましたので(笑)、録画したものを観た上で、気が向いたら追加させて頂きます(そう言って追加したためしがない。。。)ともかく、今日は良い夢見てぐっすり寝られそうです。はじめの一歩だね、おめでとう元気。

キリンチャレンジカップ
日本代表4×0イラク代表@横浜国際

今頃W杯観戦(2)

2014-10-04 20:51:32 | Football
録画しっぱなしになっているブラジルW杯、その後も少しずつだらだらと消化しています。引き続き備忘録的に記録を残しておきます。

○ウルグアイ代表2×1イングランド代表(グループD第2節)
 死の組と言われたD組で、第1節で結果を残せなかった古豪同士が生き残りをかけて激突、といった一戦。当方はウルグアイと聞くと未だにフェルナンド・ピクンを思い出す浦和脳でありますが、そのウルグアイでは一世を風靡した「噛みつき」事案直前のFWルイス・スアレスがスタメン復帰を果たしました。

寄せの早いウルグアイにイングランドが苦戦、他方ウルグアイもクロスを上げても悉くイングランドDF陣に弾き返されるなどチャンスを作るもゴールには至らずの展開。しかし、37分に実況が「絶対的主砲」と野球風味に連呼していたスアレスがイングランドDF陣の裏にスルスルっと抜け出したところにFWカバーニが浮き球を供給。スアレスがこれに合わせてウルグアイが先制に成功。

後半に入っても攻めあぐねたイングランドだったが、29分にスターリッジ→グレンジョンソンで右サイドを崩してルーニーが遂にW杯初ゴールを挙げてタイに持ち込む。ルーニーのゴールで意気上がるイングランドだったが、ウルグアイGKのフィードをカバーニが頭で擦らせてボールを前線に、そしてスアレスがそれに反応してあっという間にゴールし、再び、あっけなく勝ち越し。テレビで見る限りオフサイドのようにも見えたのですが、とにもかくにもそのままウルグアイが勝利しサバイバルということになりました(イングランドもこの時点ではまだ完全にGL勝ち抜けの可能性がなくなったわけではなかったようです)。

しかし一番のハイライトは、試合後のインタビューで殊勲のスアレス選手が「イタリア戦に向けて気持ちを高めていきたい」と後々から考えれば壮大なフラをおっ立てまくりなコメントしていたことでしょうかねw


〇イタリア代表0×1コスタリカ代表(グループD第2節)
同じくD組の第2節。イタリアは守護神ブッフォンが復帰も、バロッテリが前半の決定機を活かすことができず。対するコスタリカは5バックで集中して守り、時折見せるカウンターも鋭い。イタリアはバックラインのミスからあわやPKかという場面を作られるなど大苦戦。そのPKを免れた直後に左サイドのクロスが上げられFWルイスにDFラインの背後に侵入され頭で合わせてのゴール、先制を許してしまう。後半に入りイタリアもカッサーノを投入したことに加え、インシーネ、チェルチと続けざまにサイドアタッカーをして反撃を試みるも、イタリアの選手がボールを持つや否やあっという間に囲んでしまうコスタリカ、イタリア相手にウノゼロで倒し死のグループで大番狂わせの決勝T一番乗りを決めた。この時点はイタリアの決勝T進出は風前の灯に。

今頃W杯観戦(1)

2014-08-10 21:38:12 | Football
7月のW杯開催期間中に海外旅行の予定が入っていたので、それに向けた諸々の準備やコンディション調整もあって今回のブラジルW杯はほぼ録り溜め対応。本ブログには開幕戦と日本代表の初戦についてのみ観戦記を記したままになっていましたが、旅行の前後からその他の試合もボチボチ観戦しています。Jリーグも再開してまったく時期を逃した感じですので、もっぱら備忘録用にこちらにごく簡単なTV観戦記を記していきます。一部既におぼろげな記憶に基づいて書いているのでおかしな部分があったらご容赦ください(そもそも試合の順番が前後しているかも・・・)。


○オランダ代表5×1スペイン代表(グループB第1節)
 大変恐れながら、個人的に少々アンチバルサかつアンチスペインなところがあるため、特にオランダが好きということもないのですが、痛快という他の言葉の見つからない試合。ロッベン筆頭にオランダ攻撃陣が圧巻でしたが、ユナイテッドのヘッドコーチに就任予定のファンハール監督が3バックというか5バックというか、守備的な布陣を引いてきた点が一番印象に残りました。

○ドイツ代表4×0ポルトガル代表(グループG)
 前半20分くらいからの観戦でしたが、大会通してというかここ数大会というかのドイツ代表のこの安定感というのはいったいなんなんでしょう。ドイツと比較したラテン系の諸国の不安定さと比べると、ついつい国民性あたりに解を求めたい衝動に駆られますが・・・。



○ブラジル代表0×0メキシコ代表(グループA)
 「オチョア祭」もあってスコアレスドローながら、見どころ満載の好試合でした。特に中盤のがちがちのせめぎ合いは個人的に観ていて楽しかった。よく「日本がお手本にすべき」と言われるメヒコですが、低めのクロスが徹底されている点や、積極的にミドルシュートにトライする点については確かに日本代表が見習うべき点は多いかも。それにしてもメヒコの監督は毎回どうしてもこうもキャラが濃いのか。

○アルゼンチン代表2×1ボスニア・ヘルツェゴビナ代表(グループF)
 アルゼンチンまで3バックの布陣、もしかしてトレンド?(笑)アルゼンチンはみんなで懸命にメッシをバックアップしている感じでしょうか。個人的に好きな選手であるディ・マリアが諸々の呪縛から解き放たれてプレーする姿が見てみたい気も。

○スペイン代表0×2チリ代表(グループB第2節)
 引き続きスペイン代表に対しては上記のようなスタンスですので、いつも楽しませてくれる国歌含めてチリ目線でまったり観戦。初戦で躓いたスペインが序盤のチャンスで決めきれないでいるうちにカウンターで先制を許し、さらにセットプレー崩れから追加点を許す。2点リードに成功して引きこもるチリをスペインは最後まで崩すことができず零敗。後半からシャビ・アロンソに代えてコケを投入したのはどうだったんでしょうか。



○オランダ代表3×2オーストラリア代表(グループB)
 スタートから背水の陣のオージーが前からぐいぐい行っていて、果たしてどこまで持つかなあという感じで見てました。そのオージーのプレスに苦しんだオランダがカウンター一発ロッベンで先制に成功も、その刹那オージーがケーヒルのスーパーボレーであっという間に追いつく。そして後半に入ってオージーがPKで逆転に成功するも、RVPが裏に抜けたオランダが追いつき、ミドルで再逆転に成功という、まるでジェットコースターのような試合でした。
 さて、国歌を歌ってなかった元浦和のスピラノさんでしたが、紆余曲折あってもW杯出場の夢をかなえられてよかったですね。何となく世代交代が遅れているイメージだったオージーさんですが、レッキー、オアなど将来が楽しみな選手が少しずつ出てきているのですね。
 まあいずれにせよ今回のアジア勢は実に残念な結果でしたね・・・。

○クロアチア代表4×0カメルーン代表(グループA)
 カメルーンというのは毎回大会前やら大会中にゴタゴタが起こって力を発揮できないで終わるイメージでして、この試合もそれを象徴するような展開。まごうことなき中心選手であるソングが実に愚かな行為で前半のうちに一発レッドを喰らって退場しただけでも既にげんなりなのに、試合が終わる頃にはピッチの上で味方選手同士が小競り合いまで起こす始末。
 個々の選手の能力は高く時折見せる爆発力もあるだけに、本当にもったいない。フィンケ翁はお疲れ様でした・・・66歳ということでそろそろ現場からは離れるんでしょうかね。しかしまあ毎回「面倒なチーム」を引き受けるのがお好きなんでしょうか(笑)

W杯開幕

2014-06-16 00:19:55 | Football
2014 FIFA World Cup, Group A
Brazil 3 v 1 Croatia @Arena Corinthians, Sao Paulo

クロアチアが開催国ブラジルを大いに苦しめてみせ、実に締まった素晴らしい開幕戦になりました。個人的には、UCLを見てすっかりファンになってしまったモドリッチ選手に更にハートをガッチリ掴まれてしまいました。結果は敗戦になってしまいましたが、コレクティブで小気味のよいクロアチアには是非がんばって欲しいなと。まだまだ予選突破のチャンスは十分あるでしょう。対するブラジルはもう圧巻でしたが、それだけにピーキング的に少し早いんじゃないかと心配になるくらい。

そして触れないわけにいかない、クロアチアの敗戦に繋がったPK判定について、一Jリーグファンとしては西村主審を擁護する気もないし、さらさら擁護したいとも思いません(笑)しかし、厳しい判定には違いありませんが、今大会のひとつの「指針」を示したということなのかもしれませんね。いずれにせよ世界中に我らの(?)"NISHIMURA"の名が轟いた点については正直もうひたすら (・∀・)ニヤニヤ

2014 FIFAワールドカップ グループA
ブラジル代表3×1クロアチア代表@アレナ デ サンパウロ

------

2014 FIFA World Cup, Group C
Côte d'Ivoire 2 v 1 Japam @Arena Pernambuco, Recife

力の差が出たというところでしょうか。内容的にも妥当な結果だったと思います。先制してからの試合運びがやや慎重に過ぎたかなという気はしました。残るギリシア戦、コロンビア戦と強敵が続きますが、この際開き直ってふっ切れたサッカーを見せてくれることだけをとるあえずは期待します。細貝がいればなあと思ったのは身内びいきに過ぎるでしょうか。

ドログバ選手が入ったところでのコートジボアール代表のスイッチの入り方というのは凄まじいものがありました。しかし、圧倒的な個の力に比べてチーム全体としてはオーガナイズされておらず、確固たるスタイルのようなものも感じられないので、強いにせよ上位進出というところまではいかないのかなあというのが何となくの印象です。

2014 FIFAワールドカップ グループC
コートジボアール代表2×1日本代表@アレナ ペルナンブーコ

「アウェイ」埼スタ

2014-05-28 00:32:59 | Football
International friendly
Japan 1 v 0 Cyprus @Saitama Stadium 2oo2

何と日韓W杯ベルギー戦以来12年ぶりとなるフル代表の試合観戦、再度の埼スタということになりました。あくまでW杯直前の調整試合ということで内容的な期待はあんまりしていなかったのですが、まあそれにしてもあんまり見所のない試合だったのかなーと。それでも長友には感心しましたが。

西川のために川島がいっちょ盛大にやらかしてくれいなー的な悪魔的な願望は残念ながら叶いませんでした・・・もういっそのことキプロス代表のGKに西川でも使ってくれればよかったのですが(笑)その他、長谷部のコンディションが上がってきているように見えたので、その点はホッとしました。

よく、埼スタでの代表戦に行かれたレッズサポな方が、いつもは真っ赤な埼スタが真っ青に染まって、まるで自分の家の庭で他人様が盛大にパーティやってるような複雑な気分…といったことをおっしゃっていますが、自分も今日初めてそれを実感できたかもしれません(笑)


(何せ埼スタにいながら「ホーム感」を覚えたのがほぼ唯一ヌゥを見たときだけでしたから・・・)

キリンチャレンジカップ2014
日本代表1×0キプロス代表@埼スタ

悪魔が来たりて笛を吹・・・けず

2014-05-25 07:07:28 | Football
UEFA Champions League Final
Real Madrid 4 v 1 Atletico Madrid (ET)@Estádio do Sport Lisboa e Benfica, Lisbon(POR)

留学時代の友人がサポーターであるアトレヒコ・マドリーを応援していましたが・・・残念無念。テンション高くプレスをかけまくるあのペースがどこまで続くのかなーなんて思いながらアトレヒコの戦いぶりを見ていたのですが、リーガ・エスパニョーラ制覇は伊達じゃない!ということで、ロナウドを延長最後のどうでもいいPKと露出ショーwまで完全に消し去るなど、パッションに溢れよく組織化されて素晴らしいチームでした。神か悪魔か、あのシメオネがこんなすげぇチームを作ってたなんて。敗れてなお選手たちに声援をやめないサポの姿も印象的で、3時半に起きた甲斐がありました。

他方のレアルマドリーは苦しんで苦しんでの勝利、戴冠となりましたが、決勝トーナメントの戦いぶりから言えばもはや「盤石」という感じでしたね。ロナウドやベイルもそりゃ文句なくすごいのですが、個人的には準決勝と決勝の戦いぶりですっかりディ・マリアとモドリッチのファンになっちまいました。いずれにせよ、12年ぶりというのは意外ですが、UCL制覇おめでとうございます。

ここんとこのサッカーもろもろ

2013-11-16 21:04:01 | Football
○ACL決勝

久しぶりに時間が取れたのでようやく2試合視聴。両クラブともアジア枠含む外国人枠をしっかり埋めている点は示唆に富みます。そして、浦和が置いてきた「07年型浦和」に比較的近い存在だろう広州のACL制覇というのは何となく複雑な想い。恥ずかしながら浦和敗退後はACLの動向をほとんどチェックしてなかったので、あのバリオスが広州を去ったとだけ聞いて「うぷぷ」とか思っていたのですが、またエウケソンなんて若い素晴らしいタレントを仕入れていやがったのですね・・・。しかし、これだけ南米の若い才能がアジアのクラブに集まるというのは、やはりマルセロ・リッピの威光が大きいのかな?

他方、日テレお得意の「資料読み」で知ったのですが、広州恒大のスポンサーが不動産業というのを聞いてちとニヤリ。というのも、個人的には中国経済はぼちぼち高度成長が終わって傾くと思っていて、事実既に陰りが見えている中にあって、特に不動産はバブル的な状況がまだ続いているので、それが本格的に弾ければこの広州恒大の栄華もそう長くは続かないと見るからです。さはさりながら、こういうビッグゲーム、そしてクラブワールドカップを数多の代表選手が経験した/するというのは中国代表にとっては財産になるのでしょうね。

ソウルFCでは何と言っても我らがエスクデロ。いつも負傷に泣かされてきたあのセルが曲りなりにもクラブでレギュラーの座を掴んで1シーズンを乗り切らんとしていて、あまつされチャンピオンズリーグ決勝の舞台で1G2Aの大活躍というのは、例えそれが韓国のクラブであったとしても、素直にうれしいです。かつて自分は毎年オフになると「来季こそ永井がブレイク」する、と信じるのが恒例行事だったのですが(笑)、永井が去ったあとのその対象がまさにセルだったので、願わくば浦和で成功するセルの姿を見たかった・・・、でも彼にとって幸福な移籍になってホントよかった、よかった。

それにしても今大会は何と言っても広州恒大が席巻したわけで、浦和として、そのクラブに唯一土をつけたのは1つの成果だったのかもしれないなと思いました。ただ、一方でATに失点して勝ち点を落とすツメアマでGL突破を逃すあたりもまた「今の」浦和らしいのでしょうけども。しかし、この2試合のスタジアムの盛り上がりを見ると、やはりACLでは(あんまり集客できていなかった)一発勝負は時期尚早だったのかなと思いました。そして最後に、ファーストレグで笛を吹いていたイルマトフさんのジャッジングは安定して素晴らしいですね。

○U17ワールドカップ

U-17のサッカーは、いわゆる決定力的なところも含め(笑)、浦和にも通じるものが多いと思うのでシンパシーを持って見ていました。決定的に違うのはメンバーが変わっても同じようなサッカーが出来る点で、そこは非常に感心しながら楽しませてもらいました。ポゼッションで圧倒してGLを突破しながら、決勝Tでは、スウェーデンの高さや速さといったフィジカル差を存分に活かしたサッカーの前にカウンター2発に沈んだわけですが、育成年代ですから、ブレずにスタイルを貫いた点はポジティブに評価したいと思います。浦和トリオもそれぞれ本当によく頑張ってくれてたのでうれしかったな。

2ステージ制について思う

2013-09-21 01:43:24 | Football
J1リーグ大会方式の変更について(浦和レッズ公式)

よくわからないまま、そしてあまつさえ細かなところは先送りのままで「とりあえず」強行されてしまった今回の2ステージ制の導入決定ではありますが、そういう中で、クラブとしてこういう形で事の顛末を明らかにして下さるというのは真摯な態度と感じられ、非常にありがたいです。特に、

・リーグが行ってきた広報活動によってファン・サポーターの関心度や賛否が以前とどう変わったか調査すべし
・年間のリーグ戦成績を重視したルールになるよう提案していく
・注目試合の平日開催の回避、J1とJ2の曜日固定開催の見直し、地元放送局の中継規制の緩和」等の実現を目指して行く

といった提案は大いに共感できるところです。しかし、こういう誠実な経緯説明をなぜリーグ事務局でなく一クラブが行っているのかという疑問は大いに残るところではありますが・・・。

[緊急インタビュー]Jリーグ、2ステージ制導入の真意を問う 中西大介(Jリーグ競技・事業本部長インタビュー)(サッカーキング)

他方、今回の首謀者?とされるJリーグ中西事務局長もそこかしこのメディアに登場して今回の2ステージ制導入の理由を説明されていますが、どうにも「腹に落ちない」なあというところです。Jリーグが持っているという「危機感」までは自分も共有できるのですが、その解決策がなぜ「今更」な地上波だけで、そして2ステージ制(前期後期制)+ポストシーズンでなければならないのか、という点がどうしても合点がいかないのです。また、感情的な面で言えば、橋本代表ほどファン・サポーターとがっつり向き合ってくれてないとも感じます。

コラム:2ステージ制への回帰は正しい選択なのか?(スポナビ)

さて、ヌルサポの私ではありますが、世間的には恐らく「固定客」の部類に入るのでしょう。そんな私は、今回多くの反対を押し切って決められてしまった今回の件はどうにも「Jリーグ事務局に足元を見られた、裏切られた」という想いを拭うことができません。決定当日はTwitterで感情に任せて「アウェイには行かない!」なんて呟いてしまいましたが、ここは少し冷静になって(1)浦和レッズ(と浦和の街)にできるだけお金を落として、(2)如何にJリーグや2ステージ制推進クラブに金を落とさないようにするか、それによって(3)Jリーグ事務局にしっかりと意思表示をする。そのために何が最善の策なのか、それをあらためてじっくり考えていきたいと思っています。

以上、とりとめもありませんがとりいそぎ。

雪辱

2013-05-26 06:24:00 | Football
UEFA Champions League Final
FC Bayern München(GER) 2 v 1 Borussia Dortmund(GER) @Wembley Stadium, LONDON

ドイツ勢同士の対戦となったUEFAチャンピオンズリーグ決勝。例年双方慎重になって試合内容的にはあんまり面白くならないことが多いUCLファイナルですが、トランジッションが早く、目の離せない実にエキサイティングなゲームとなり、毎年恒例とはいえ、わざわざ早寝早起きして生で観た甲斐がありました。先制点がどうしても欲しかったであろうドルトムントは開始早々からかなり飛ばしていましたが、攻勢に出ていたところで得点できなかったことが響きましたかね。やや既視感がありますがw

恐れながら当方は心情的には判官びいきでドルトムントを応援していたのですが、これはもう、今日の夕方の柏レイソル×浦和レッズ@国立があることを踏まえて「今日は赤が黄色に勝つ日!」と勝手に理解しておきたいと思いますw

UEFAチャンピオンズリーグ決勝
バイエルンミュンヘン2×1ボルシアドルトムント@ウェンブリー

まだまだ

2013-03-27 01:01:34 | Football
2014 FIFA WORLD CUP QUALIFIERS, Asian final round
Jordan 2 v 1 Japan @King Abdullah Stadium, AMMAN

ほぼヨルダンの「思う壺」でしたかね。。。「強くなった」と言われてもまだまだ経験不足なところは否めませんね。まあ最終予選はこうじゃなきゃ、という気もw



というわけで、明日は早いので今日はこの辺で。


W杯アジア最終予選
ヨルダン代表2×1日本代表@キングアブドラスタジアム