能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

能『玉井』を勤めます。28年1月10日12時喜多能楽堂

2015-12-07 06:27:27 | 能はこうなの、と明生風に能の紹介
ようやく能『玉井』モードになってきました
来年28年1月10日(日)の喜多流自主公演は、本来は27年1月に予定されていました。十四世六平太記念財団の公益財団法人化により、自主公演は財団主催の事業となり、年度初めが4月からに変更となり、27年1月から3月まで予定されていた番組はすべて28年1月から3月に移動となり、私の『玉井』はその先送りのトップとなりました。その待ちに待った『玉井』がようやく間近に迫ってきました。


11月から『玉井』の稽古に入ろうとしましたが、どうしても昨日の『伯母捨』の地謡が気になり、なかなか『玉井』に気持が集中しませんでした。が、もう今日からは、豊玉姫(前シテ)と海神・竜王(後シテ)をどのように勤めるか、に気持が切り替りました。
『玉井』の簡単なあらすじはこちらをご覧下さい。


さて『玉井』で思い出すのは、伯父・新太郎の無念の「大悪尉」(鬼神面の一種)事件です。

この面白話は私が編集・出版した「粟谷菊生・能語り」に記載していますので、是非お読みいただきたいのですが、少しお話しますと、「大悪尉」を手に入れた伯父はどうしても使いたく『玉井』を選曲し、当日を迎えます。

しかし、そこに待っていたのは十四世喜多六平太先生からの、いちゃもんでした。結局、伯父は生涯一度も「大悪尉」をつけることが出来ませんでした。今回の『玉井』では、その「大悪尉」を使用して海神の竜王を勤めようと思っています。

チケットは正面席は完売ですが、ワキ・中正面はまだお席はございます。
お問い合わせ・お申し込みは
「喜多六平太記念能楽堂」 03-3491ー8813 までご連絡下さい。

文責 粟谷明生


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