能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
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忠度をご覧になる前に その1

2017-06-10 00:23:35 | マジメ能楽 楽屋表話
能役者が登場する出囃子には「一声(いっせい)」「次第(しだい)」「アシラヒ出」太鼓物では「出端(では)」「早笛(はやふえ)」「大べし」などいろいろあるが、それぞれ演目や役柄でそのスピードは微妙に変わってくる。
能『忠度』は前シテも後シテも「一声」で登場するが、前シテは須磨の里人の老人、実は平忠度の化身が杖をついて現れ、後シテは風雅の武将・平忠度の霊が妄執を晴らそうと旅僧の夢の中に現れる。

さて演者は登場する際、どの様なスピード感をイメージしているのだろうか?
私は、どのくらい風を切って運び(歩行)をするか、を意識して演じている。
前シテは能面や私自身の身体に心地よい風を感じる程度に、後シテでは少し髪が乱れるぐらいの速さをイメージしている。



「それ本当?」
と思われましたら、是非ご確認の為、6/25(日)12時からの喜多流自主公演 喜多能楽堂にいらしていただきたい、とこれは明生風宣伝でした。

こちらから

写真 能『忠度』シテ 粟谷明生 撮影 吉越 研


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