能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

『張良』終えました!

2008-12-22 08:07:59 | マジメ能楽 楽屋表話
自主公演『張良』を勤めました。

12月の自主公演は毎年、優待券を使い切るお客様で、
混雑が予想されましたが、補助席を出す程度で混乱もなく
皆様お席でご覧になれてよかったです。
今年一年、喜多流自主公演にご協力、ご声援有難うございました。
また来年もよろしくお願い申し上げます。

写真は前シテに使用した、淵明頭巾を付けた楽屋での一こまです。
流儀では初めての試みでしたので、
狩野了一さんが付け方を観世流・銕仙会の方から教えていただき
佐々木多門さん、大島輝久さん、そして後見の内田安信さんなど、
大勢の方の知恵とお手伝いで、喜多流淵明頭巾の第1号となりました。

『張良』のメインはワキです。
青年張良を大日方寛さんは、青年らしく、溌剌と演じられ
見事、無事に初演を終えました。
おめでとうございます。

この演能レポート『張良』は半分まで書いてありますが、
残りを今年中には完成出来そうにありません。
写真の関係もあり、たぶん来年になると思いますが
それまでお楽しみにお待ち下さい。

雑誌DENが手元に来ました。
喜びとすこしガッカリ
私や父、そして実先生の写真まで、校正すればよかったと反省です。

特に、私の『大会』はもう~~何年前?
という古い写真です。
当然、顔も違うし、第一少しボケています。
私としては気に入りませんが、
それでもお希望の方は、ご連絡下さい。
1冊¥850です。
akio@awaya-noh.com

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様でした (森口ミツル)
2008-12-22 13:43:21
明生先生
『張良』公演お疲れ様でした。
淵明頭巾は珍しいですね。
沓の方はいかがだったでしょうか。
また、演能レポートを楽しみにしております。
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お返事 (粟谷明生)
2008-12-22 23:43:54
森口ミツル様
コメント有難うございます。
演能レポートは少々遅くなりますが
期待してお待ち下さい、
なんて、大きく出ましたが・・・・・

ところで今度の阿吽に演能レポート
「采女小波之伝」を記載しました。
その写真に森口さんの写真を使わせて頂きました。
今度お送りしますので、しばらくお待ち下さい。
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沓のこと (Oshim)
2008-12-23 03:06:19
 上質な意味でほんとうに「おもしろい」舞台を拝見でき有難う存じます。兵法の秘曲口伝、守護神もついてメデタシメデタシ、と俗っぽい劇画的なネタにもかかわらず、とても澄んだ観能後の気持ちが一晩寝ても残ります。
 また、いつもの頭巾をかぶった従僧ではなく、大日方様のお顔を全部拝することができて光栄です。
 ところで、既にこの場でもコメントがいろいろあった「沓の着地点」について現場で咄嗟に思ったのは、ワキがあれだけ激しい動きをする以上、沓が舞台の上に残ったら危険なので、意図的に見所の前に落したのかな?ということです。これは実は違うのでしょうか。
 確かに投げすぎると、イラクでのブッシュ大統領になりますから・・・
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沓の落ちどころ (粟谷明生)
2008-12-23 07:18:48
oshim様
コメント有難うございます。
お褒めのお言葉有難うございました。
沓の件は、演能レポートに記載しますので
しばらくお待ち下さい。

ただ、「落ちたこと」は私たちの演能には
なんら障害ない、ということはここで
お知らせしておきます。

写真さえ手元に入れば、多分お正月過ぎには
アップ出来ると思うのですが・・・・・


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沓について (流友)
2009-01-01 23:55:13
『六平太芸談』に、六平太先生ご自身のお話(?)として、ヒラキの時に具合が悪いとか、叔父の福王繁十郎さんのおワキに喜多文十郎がおしてで『張良』を勤めた際、おしてが蹴った靴が大口の裾に引っかかり、一畳台の真下に落ちた話とか、春藤六右衛門さんのおわきに藤堂様がおしてで勤めた際にも、台のすぐ前に落ちた話とかが、掲載されていますよね。
明治期までは、して自身による沓蹴りが、演じられていたのかと思っておりました。

小生が古書店で入手した江戸後期の「喜多流装束附」には、『張良』してのほか、『谷行』連の行者、『葛城天狗』連の行者も、「履(くつ)ヲハク」となっています。
世阿弥時代の「ケガリハ」以来の伝統のしっぽが、流儀に残っているのではないでしょうか。
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すごいコメント有り難い! (粟谷明生)
2009-01-02 08:31:23
流友様
コメント有難うございました。
すごくお詳しく投稿されているので、
驚いております。
貴重な資料有難うございました。

演能レポートにも記載しましたが、
本来は自分で蹴りますが、近年失敗もあり、
無難にこなしたのですが・・・・

そうか、やはり過去にも
失敗があったんですね。
明治時代は自分で蹴っていたのか
本当に貴重なご意見ご投稿、感謝します。

図々しいお願いですが、
もしよろしかったら「喜多流装束付」
拝見させていただけないでしょうか?

私は持っていないので、一度拝見したいです
無理かな?
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ご無礼申し上げました (流友)
2009-01-04 00:42:25
『六平太芸談』など、釈迦に説法で失礼申し上げました。

「装束附」は小さい横綴じの和本で、1ページに曲名と面・装束がごく簡単に記されたメモのようなものです。江戸後期の好事家か役者の覚えでしょうか。来歴・真偽も不明な本なので、現時点で先生のお目に掛けることは控えさせてください。お許しくださいませ。
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お返事 (粟谷明生)
2009-01-05 07:50:17
流友様
装束附は諦めます。
またコメントよろしくお願いします。
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Unknown (流友)
2009-01-05 23:13:43
申し訳ございません。出し惜しみではなく、出所の不確かな書物をお目に入れるのも憚られると思いまして。出所来歴を調べております。時間はかかかもしれませんが、いずれお目に掛ける時もあるやもしれません。
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