能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

能『朝長』のご紹介 その5

2020-02-29 12:44:41 | マジメ能楽 楽屋表話
能『朝長』は、16歳の若さで亡くなった源朝長を僧(脇)が観音懺法を読経し弔います。 
が、しかし実は平安末期に観音懺法は、まだ存在していませんでした。
作者の観世十郎元雅が、当時流行っていた観音懺法を取り入れる事で、観客に親近感を持たせる、その効果を狙ったもの、と推察出来ます。
今ならば、最近流行っているラップを取り入れたような・・・
そんな感覚ではないでしょうか?
能は虚構の世界です。
「そんなの、あり得ない!」
を、正々堂々と演じて今に継承しています。
今、流行りのコロナ菌
こちらは早く廃れてほしい!
と、願っております。

最新の画像もっと見る