観劇や鑑賞なさる方は周りへの配慮が必要だ。
観劇マナーというか、まあ常識なのだが。
ある観客の方との会話を皆様にも知って戴こう、とここに投稿する。
ある観客の方は能を観る者の非常識がたまらなく嫌だ、こんな状況が改善されないなら、もう二度と能など観ない!と声を荒げていた。
「え、なにがあったのですか?」
「寝てしまうのは仕方が無いとしても、でも大いびきでの熟睡は観ている人には大迷惑」
「いびきはいけませんね」
「お年寄りの方・・・といっても男性ですが・・・加齢の異臭もたまらなく嫌」
「え、ニオイですか?」
「はい、毛のない頭からもニオイますよ」
「・・・(ウーン、これもマナーというか、配慮が必要かな・・・)」
「絶対やめてほしいのは一緒に謡いはじめ、手拍子をとり、遂には足で拍子をとること」
「それは、だめですね。観劇失格ですね」
「主催者からご注意されたら、とも思うのですが、こういう事態は客席で起きていることなので申し上げても仕方がないと半分は諦めているのですが・・・」
「いや、どうにかしましょう」
「どうしますか?」
「・・・、そうだ、いま挙げられたことに対応するグッズを作りましょう!」
「なんですか?」
「『能鑑賞者用必需品セット』を作りましょう」
「どんなものですか?」
「いびきの人には『肩たたき目覚まし機』、
クサイ人にはニオイ防御の『肌色マスク』、
遠目にはマスクをしていないような、見えない新タイプです。
うるさい人には『お静かに!謡うな!拍子を取るな!』
と印刷されている付箋。どうですか?」
「はい、いいかも。粟谷能の会でお創りになって下さい」
「はい、検討します。う? 粟谷能の会にも、こんな迷惑な人がいるのか~~~」
みなさま、もっとよいアイデアがありましたら、どうぞお知恵を拝借したいです。
粟谷能の会チケット売れ行き情報
残席数
S席 20枚
A席 7枚
B席 6枚
C席 完売
D席 6枚
E席 8枚
写真 仕舞「天鼓」粟谷明生 撮影 青木信二
文責 粟谷明生
能に限らず、演劇や映画、はたまた電車の中、仕事場等々、一定の割合で非常識だと感じる方は、いらっしゃいます。
観客が非常識だから、といってお能を見なくなるのは、あまりにももったいない。まして観客のマナー問題は、能楽師サイドが改善する問題でもないと思いますけど。
防止策その①
ご自分の両隣りの席を買って、美しいご婦人、またはかぐわしいオノコとご一緒に観る(能楽師さんはお席が売れて尚嬉し)
その②
加齢臭が気になるときは、ご自分がマスクをする。そして柿の葉入りの石鹸を持参しておいて、そっとお渡しする。
その③
謡われたりしているかたには、
「あなたの謡は素晴らしいけれども、しばらくの間だけその美声を控えてもらうと、嬉しいです」
と美しい文字で書いた紙をお渡しする。
そういう方に出会ったら、やった~~!ようやく準備していた紙が役立つと思って嬉しくなるんじゃないかな。
その④
大きないびきには、そっと優しく何回かつんつんと突っつくと、静かになると思いますが・・・
優しくが大事です。
あまり神経質にならずに、寛容なお心でお能を楽しみましょう!
あと、「演能に合わせて謡うと上手くなった気がするかもしれませんが、そんな効果は全くありませんから、おうちでしっかり稽古しましょう」とか「ただいま売店ではいびき防止効果のあるグッズを販売していますので、この機会にご利用ください」とかも良いかもしれませんね。
舞台では狂言が演じられていたのですが、舞台裏あたりから談笑している声が・・・。
演者のマナーの悪さは見所のマナーの悪さに影響するのかもしれません。
コメント有難うございます。
楽屋がうるさいのはいけませんね
「見所に声が聞こえます!気をつけて下さい!」
と楽屋の方に注意を呼びかけます!
ご指摘、有難うございます。
音を立てることが最もお邪魔になるということでしたので、今後の観能時には肝に銘じたいと思います。
何か良いアイディアを・・ということですので、真面目に対策を考えてみました!
<携帯電話について>
携帯電話の電源を切ることの主催者側からの呼びかけは一般化しましたが、それでも意図的に電源を切らない人が多い、または、つい切り忘れてしまう、というのが現状だと思います。
通信機能抑止装置というのがあります。妨害電波を発して携帯電話の通信を不可にするものです。これで着信や通話は阻止できます。但し、無線局を開局するのに免許が要りますし、もちろんコストがかかりますので、ハードルは高いです。能楽堂で設置されているのは、現在のところ、国立能楽堂くらいではないかなと思います。
これは劇場側の対策となりますので、我々観客のできることは、アンケートや投書などで、携帯の音にいかに迷惑してるかを主張し、劇場側に訴えかけることでしょうかね。設置されれば、結果的に観客・演者・劇場すべてにメリットとなると思います。全ての劇場でこの設備が導入されるといいなぁ。
なお、通信を抑止するだけなので、アラーム音等は防げません。(やはり基本的には電源断してほしいですね・・)
<謡ったり拍子を取ったりする行為について>
これに関しては、なさっている方は迷惑行為と思われていないケースが大部分じゃないでしょうか。啓蒙活動しかないと思います。
一緒にお謡いになる方は、謡を習われている(または習われていた)方がほとんどだと思いますので、お師匠様がお稽古の際に、観能時は静粛にするよう指導するのが良いと思います。子供じゃないんだからそんなこといちいち教えなくてもわかるでしょう・・と思われる方もおられましょうが、モラルの度合いは人それぞれ。また、他人が迷惑していることにお気づきになっていない方も。お師匠様からのご指導であれば、人生経験の豊富な方々も素直に応じてくださるのではないでしょうか。
なお、周りの観客が迷惑・・だと弱いので、演者が集中できない・・と言う方がより効果的だと思います。
<私語について>
これも啓蒙活動しかないと思います。一般の方々に対してはお師匠様からの指導はできませんので、「静粛に!」(←大きな文字で) 「演者が集中するためにご協力をお願いします」(ぺこり(工事現場のポスター風))「ご存知ですか!?一緒にお謡いになったりおしゃべりされると演者の調子が狂ってしまいます・・・」のような、ポスターを製作して能楽堂のロビーに掲示するとか。開演前のアナウンスもあるとよいですね(今は携帯ぐらいしか注意されていないと思いますので)。
他の演劇やコンサート、映画館などでは、小さい声でならおしゃべりしても平気だと思われている方が結構いらっしゃいますので、「能は極めて静かに観るもの!」ということを知っていただく必要があると思います。
<いびきについて>
これに関しては妙案が浮かびません・・。生理現象ですからね。寝るなと言われればそれまでですが、どうしても眠くなることはあるわけで・・。いびき防止グッズは効果ありそうですね。しかし、自分がいびきをかいていることを自覚していない人は多いです。いびきの発生あるいは音を止める方法を考えついたらそれこそノーベル賞ものだと思いますので、私も知りたいですね!
<(おまけ)加齢臭について>
矢一様もコメントされていましたが、他人の匂いが気になる方は、ご自身がマスクをなさるのが良いと思います!今はハーブの香り付きマスクなどもありますので、100パーセント防御可能かと。
私も観客サイドとしましては寛容な心でお能を楽しむべきというご意見に同意いたします。
さらに、演者様方に気持ちよく全力でパフォーマンスしていただけるような理想的な見所になればいいですね!
長文失礼いたしました!
粟谷明生です。
よいアドバイス有難うございます。
ご指摘の通り動いてみます。