能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

老女物4番立の会

2006-11-24 07:29:42 | 粟谷明生の日常

昨日は、幸清会で『難波』の一調を勤めてきた。
一応、絶句も外しもせずに無事に終えられて、ほっ!

一部、番組には粟谷菊生と記載されているものもあったが、
父が生きているときに、私が代演することは決まっていたので、覚悟は出来ていた。

幸清流の一調の手組は派手で、ムズカシイ手が沢山ある。
謡い手は緊張する。
『歌占』の一調は、クセから最後までと長く難しく、このクジを引いたら、
「大当たり!」お気の毒である。

『姨捨』観世清和氏と『檜垣』梅若万三郎氏の二番を拝見したが、
前者はシテの人間味そのままが表現される能の最高位。

清和氏のお人柄が素直に表現されていて、とてもきれいだった!
なんといっても、イヤミのない舞台が、質素ですばらしい。
あ~~~お若くて演じられるのが、うらやましい~~。

後者は昔の白拍子の面影とイロをほんのりと表す、これも難曲中の難曲。
これに、感動した!

万三郎氏も地謡・地頭 野村四郎氏、副地頭 浅見真州氏の抑制されながら、
軸がしっかりしている舞台に目が釘付けにさせられた。

喜多流の『檜垣』は故友枝喜久夫先生が演られて以来、出ていない。
その地頭は父だったが、当時『檜垣』のテープも雰囲気も判らないでいた父は
野村四郎氏の地謡のテープ聞いて勉強していた、これ楽屋裏話だ。

あ~~~自分は『卒都婆小町』の次はこれ!を演って父のところに行きたい!
『伯母捨』は父が語り、『檜垣』は自分が話す、

昨日から今日にかけての、私の思い、夢だ。

これから『千寿』の申合に行き、大阪に飛び、明日は父の最後の代演『雨月』の仕舞と
『三輪』の地謡。
超忙しい!


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3 コメント

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ご期待申\し上げます (tosaka)
2006-11-24 20:48:13
最高のおシテ+最高の地謡+最高のお囃子で、喜多流の『檜垣』を拝見できます日を楽しみにしています!(昨日の『姨捨』『檜垣』は三役のバランスが、とても良かった気がします)



と・く・に!明生様の『檜垣』の際は、見所も最高でなきゃいけませんね~(o^-’)b☆

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追加~ (tosaka)
2006-11-24 20:56:29
先ほどの書き込み、「最高のおワキ」と「最高のお狂言」を忘れていました←バカ丸出し…。



とにかく、全てパーフェクトな喜多流の『檜垣』したいで~す♪
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有難うございます。 (粟谷明生)
2006-11-25 22:02:52
まずはどなたかに、サンプル版を見せていただく、
この作業から始めるのが、手始めかも~~。

それより明日の「千寿」これが問題なのよ!!!

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