能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

「天鼓」の演出を考える

2011-09-07 09:27:24 | マジメ能楽 楽屋表話
昨日は中野の稽古の後に、大阪でお稽古場を拝借している観世流の山中さんと「呑んで喋って、言いたい放題」という、楽しいひとときを過ごしました。

話題は『天鼓』をどのように演出するか?
がメインでした。

前シテで尉髪をどうする?
装束をどうしたらいいか?
一声を省く呼び出しのやり方について

後シテも装束と面について、楽のこと、撥のこと、などなどたくさん

観世流の色々なやり方を教えて頂き参考になりました。

芸は真似、

パクリという言葉は悪いですが、良いことはパクル、

「なんでも真似だよ、いいものは黙ってイタダクのよ」

とあの世から父が言ってるみたいで、そう、よい真似を考えます。

父のことを思い出して、先日ある方から言われた言葉を思い出しました


「粟谷さん、人間って二度死ぬっていうじゃないですか」


「え、なにそれ? 知らない」


「一度目は肉体が滅びる時で、心臓停止ですよ」


「あ・・あ、そうね、で~もう一度は?」



「人々から忘れ去られる時ですって」



「あ、なるほど、う~かなしいね、俺もだれも知らない存在に、話題にものぼらなくなるんだね~」

来年は父の七回忌です。

せめてこのブログでは、父のことを、どんどん投稿していこうと思いました。


今週末、日曜日はセルリアンタワーホテル能楽堂で社中の発表会があります。

朝9時、東北大学謡曲部の仕舞、連吟からはじまります!

夕方5時頃には番外仕舞もあります。

鵜之段 粟谷尚生
鐘之段 佐藤 陽
笹之段 粟谷明生

入場無料です。ご来場お待ちしております!




最新の画像もっと見る