本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

梅ぼしの言い伝え

2016-08-10 09:19:02 | Weblog
 ドカベンという野球漫画があったそうだが、読んだことはない。ただ、南海ホークスに入った香川伸行がドカベンと言われていたことは知っていた。
 
 ドカベンのルーツは土方弁当のことだろう。アルマイトの弁当箱にはごはんとその真ん中に梅ぼしがひとつだけある。いわゆる日の丸弁当だが、これを通称ドカベンといっていたようだ。実際に梅ぼしがひとつだけの弁当だったかわからない。いや、梅ぼしだけのおにぎりがあるのだから、日の丸弁当がないとも限らないか。それに貧しい時代だったし。
 
 ただ、ごはんの酸性を梅干ひとつのアルカリ性で中和すると書かれた本があって、梅ぼしの効用に感心したものだ。
 
 ある本によると、「夜、梅ぼしを食べると耳が聞こえなくなる(秋田)」、「夜、梅ぼしを食べると目が悪くなる(富山)」、「夜、梅ぼしを食べると字が下手になる(石川)」といった言い伝えがあるそうだ。夜と梅ぼしは相性がよくないのか。そういえば、梅ぼしは朝めしによく出る。これらの言い伝えはいずれも日本海側の地域であることが面白い。
 
 あゝ、酸っぱい。