本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

花火

2016-08-02 09:13:57 | Weblog
 一茶に「一文の花火も玉屋玉屋かな」の句があると知った。一文で買える安い花火にも子どもたちは「たまや! たまや!」と声を上げている情景らしい。ほほ笑ましい。
 
 江戸の両国の花火で「玉屋、鍵屋」の掛け声が上がったことはよく知られている。どちらも江戸では代表的な花火屋だったようだ。
 ものの本によると、世評は「玉屋」の格が上とみたが、実際は鍵屋が老舗で格上だったとある。玉屋は鍵屋の手代が独立して開いたそうだ。

 江戸っ子はそれを知らず玉屋の掛け声を先発した。鍵屋は面白いはずはない。のちに玉屋から失火した大火事で町内の大半は焼け落ちた。これで玉屋は没落したとある。もとかして鍵屋が火付けしたのかもしれない。これは単なる疑い。
 
 両国の花火は川開きに行った。この川開きは多数の死者の魂を弔うためのもので、花火を上げて慰霊したのだとか。
 そういえば、今でもどこだろうと川開きに花火を上げている。