褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ロンゲスト・ヤード(1974) バート・レイノルズが亡くなりました。

2018年09月14日 | 映画(ら行)
 先日、バート・レイノルズが亡くなった。見るからに男臭いマッチョなイメージがあり、よく知られている出演作品と言えばキャノンボール。しかし、俺の彼が出演している作品で最も好きなのは、最近は日本でも何かとニュースになっているアメフトをテーマにした映画ロンゲスト・ヤード。この映画のアメフトのシーンがもの凄く面白いのだが、日大アメフト部の危険なタックル問題がニュースを騒がすようになってから、非常に笑いにくい映画になってしまったのが残念。本作のアメフトシーンは日大のアメフト部よりももっと悪質なラフプレーが出てくる。
 しかし、本作は大学生同士の神聖なスポーツの戦いではない。同じ刑務所内における悪質な看守と日頃から理不尽な苛めを受けている囚人の対決だ。学生同士の試合ならスポーツマンシップにのっとって正々堂々とプレーしなければいけないが、本作の看守VS囚人の戦いに、スポーツマンシップを期待するのがムリ。スポーツ映画にありがちなスポコン映画とは全く違うということだ。
 
 さて、殆どがアメフト未経験の懲役何十年の囚人たちは、一体何のために戦うのか?それではストーリーの紹介を。
元アメフトのプロとして花形選手だったポール(バート・レイノルズ)だったが、今では金持ち女のヒモに成り下がっていた。そんな彼女との生活に飽きたのか、手切れ金の代わりに彼女の高級車を奪って出ていくが、警察に通報され、パトカーを壊しまくって走った挙句に捕まってしまう。
 ポールは懲役三年でテキサス州の刑務所に収監されるが、そこの所長であるヘイズン(エディ・アルバート)は看守たちからなるアメフトチームを成長させることに異常な執念を持っており、今まで5回連続で2位だったのだが、今度こそ優勝するためにポールをアメフトのチームのコーチにしようとする。しかし、ポールはアメフトチームのコーチ兼選手の看守長であるクナウアー(エド・ローター)から脅迫されて、コーチの依頼を断る。しかし、なぜかポールはクナウアーから理不尽な暴力を受けてしまう。
 ある日のこと、ポールはまたヘイズン所長に呼び出される。今度は看守チームの練習相手のために、囚人たちのアメフトチームを作るように頼まれる。早速、囚人達を集めてチームを作り、いよいよ看守チームと試合をすることになるのだが・・・

 前半は所長や看守たちの嫌がらせによる刑務所映画、そして後半は看守チームと囚人チームのアメフト対決によるスポーツ映画。このミックスがなかなか楽しい。ポールが囚人チームのメンバー探しのシーンはかなり笑える。刑務所なだけにとんでもない大悪党がいたり、非常に個性的な面々がそろった。
 観客を集めてのアメフトの試合のシーンだが、日大のアメフト部の監督も真っ青になるぐらいのラフプレーの連発。蹴ったり、殴ったり当たり前だが、相手のキンタマ目がけてアメフトのボールを投げ込む。しかし、試合中にもかかわらずヘイズン所長の脅迫はポールにやって来る。権力の乱用に対してポールは屈してしまいそうになるが、そこからがこの映画の真の見どころだ。自堕落なダメ男が立ち上がる内容の映画は本当に心が熱くなる。
 今ではすっかり希少価値となってしまったバート・レイノルズのファンの人、権力に立ちむかう男の映画を観たい人、最近のニュースでアメフトに興味が出てきた人、スポーツ映画が好きな人などに今回は映画ロンゲスト・ヤードをお勧めに挙げておこう。


ロンゲスト・ヤード [DVD]
アルバート・S・ラディ,トレイシー・キーナン・ウィン
パラマウント ジャパン


 監督は熱い戦いを多く描いているロバート・アルドリッチ。お勧めは軍隊内部の腐敗を描いた攻撃、列車のタダ乗り男と車掌の熱いバトルが描かれている北国の帝王、ゲイリー・クーパーとバート・ランカスターの二大スターによる共演の西部劇ベラクルス、女の戦いを描いた何がジェーンに起こったか?、不時着してしまったただ広いだけの砂漠からの脱出映画飛べ、フェニックスが面白いです。

 バート・レイノルズが他に出演している作品ではポール・トーマス・アンダーソン監督のポルノ業界を描いたブギー・ナイツがお勧めです。


 
 
 
 

 

 
 
  

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