まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。「日銀は7ヶ月ぶりに追加利上げに踏み切りましたが、今後も金利上昇は続くと思う?思わない?」では・・・
1位:今後も金利上昇は続く 56%
2位:今後も金利上昇が続くか続かないかは五分五分 18%
〃:金利上昇は続かない 18%
4位:むしろ今後、金利は下がる 6%
となりました。「今後も金利上昇は続く」が56%と断トツの1位ですね。確かに新聞などに目を通しても、「利上げは年内は1回」などとすでに利上げを前提とした予測記事も散見されますし、「今後それほど金利は上がらないだろうと見られている」と言った、逆に言えば金利が下がらないことを前提にした書きぶりも目立ちます。
また金利水準は10年間じっとしていて「ようやく動き出したところ」と、「ようやく感」があるため、自然とまだまだこれからだろう、という先入観はもってしまいますね。
では市場の方は今後の金利上昇を織り込んでいるかと言うと実はそうではありません。10年ものの金利はむしろ下落していますしね。筆者としては今後、金利が上昇するかどうかは五分五分だと思います。
まさに日本経済の拡大次第ですね。そしてそれは世界経済が今後も好調に推移するかに依存していて、さらに世界経済はアメリカ経済に依存していますので、アメリカ経済が順調に回復するかにかかっています。
昨日はたまたまアメリカ経済に関する悪い統計の数字が発表されて円高↑ドル安↓となりましたが、アメリカ経済がここから再度回復基調となるのかどうか予断を許さないところではないかと思っています。
まだの方はぜひ投票をお願いします。3月21日まで。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=247
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=159
さて今回は、「世界同時株安」について。
--- Ginkou ---
日経平均515円安、今年最大の下げ幅
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070228NT001Y22628022007.html
28日の東京株式市場は全面安。日経平均株価の終値は前日比515円80銭(2.85%)安の1万7604円12銭と、2006年6月13日の614円41銭安以来の大幅な下落幅を記録した。前日の海外株式相場の下落を嫌気し、幅広い銘柄に利益確定の売りが出た。先行きの世界経済への不透明感に加え、このところの上昇に対する利益確定の売りが膨らんだ。東証株価指数(TOPIX)も大幅安。2004年5月10日の65.35ポイント安以来の大幅な下げだった。
前日の中国株安を受け、27日の米株式市場でダウ工業株30種平均が400ドル強下落したことが投資家心理を冷やした。外国為替市場で円が上昇、これまで低金利の円で資金を調達し、商品など幅広い銘柄に投資していた動きが逆回転し始めたとの声も聞かれ、朝方には下げ幅が700円を超える場面もあった。日本時間の昼前から始まる中国株式市場で上海総合株価指数が反発したことで、後場は下げ一服となったものの、戻りは鈍かった。東証1部の売買代金は概算で4兆8282億円と過去最高を更新。売買高は36億8639万株。〔NQN〕
〔 出典:日経ネット 〕
--- Ginkou ---
ついに来ましたね!世界同時株安。何となく3月~5月の間に来るんじゃないかなぁ、と思っていましたが、一足早く2月に間に合ってしまいましたね。・・・「世界同時株安」って何?と思った方もいるかもしれませんね。たとえば日経平均で言うと2月28日のところでボッキリ折れているのが分かります。
日経平均
アメリカはもっと分かりやすいですね。2月27日のところでバキッ!と折れています。ここまで行くと潔いですね。
S&P500(米)
昨日の中国の上海株式相場が10%近くドーンと下落して、一応それが引き金となって世界各国の株式相場に飛び火していったみたいですね。また直接の原因は中国の株式かもしれませんが、間接的な要因としては、日本の利上げだったりアメリカの一部の経済指標の悪化、というのもあるのでしょう。
では筆者が、上海株式相場の下落やアメリカの経済指標の悪化を予想していたかと言うと「ノー」です。しかし世界同時株安を予想していたかと言うと「イエス」です。なぜかと言うと・・・こちらのページの各国の株式相場のグラフを見てもらえれば分かる通り、実は昨年の6月くらいを底にして世界の株式相場ってずっと上がりつつけてきたんですね。大体、2割から3割は上昇したでしょうか。
http://www.ginkou.info/modules/chart/
・・・それってやっぱりおかしいですよね。株式相場が常に適性水準を保っているのであれば、大きく変動することはなく、経済ニュースや経済指標に応じてちょこっとずつ上がったり下がったりを繰り返して、長い目で見れば上がっていく、というのが正しい姿だと思いますが、この半年以上に渡って、右肩上がりでずーっと上がっているというのは、ちょっと経済合理性を欠いたややバブル的なニオイのする動きです。要は「できすぎ」ということです。
世界全体の経済の成長率って5%もないですよね。経済の成長率=企業の利益の成長率ではもちろんありませんが、でも企業の利益の成長率もいいところ10%+αというところではないでしょうか。
資産運用の素人である筆者ですら「この株式相場の上昇はできすぎだなぁ。」と感じるくらいですから、資産運用のプロ達がそういう「過熱感」を感じないはずがなく、何かキッカケがあれば「利益を確定してしまおう」と思うのは当然だと思います。で、キッカケは何でもよかったのですが、今回、たまたま「上海株式相場の下落」がキッカケになった、というように感じます。
では今回の株式相場の下落、いつまで続くのでしょうか?それともトレンドが変わって、相場は下落していってしまうのでしょうか?
まず、いつまで下落が続くのかは残念ながらわかりません。去年は2ヶ月くらいでしたが、同じくらいかかるかもしれないし、あるいは1週間で済むかもしれないし、もしかするともう下落は終わったかもしれません。分かりませんが、全体で2~3割上昇したとすると、その半分くらい下落してもおかしくないとは思います。
次に、これからトレンドが変わって相場が下落していってしまうかと言うと、まぁそれはないでしょう。世界全体の安定した経済成長は続いていますし、中国やインドと言った新興国の成長は著しく、一昔前にあった「日本のバブル崩壊」や「アジア危機」「ロシア危機」さらにその前の「中南米危機」と言った、大きな経済問題は見当たりません。調整が済めば、また上昇していくのではないでしょうか。
最後に筆者が今回の株式相場下落にうろたえているか、と言われれば「ノー」です。また、あわてて何か対応したか、というのも「ノー」です。ある程度の下落は予想していましたし、すでにたっぷり上昇しているので少々下落しても元本を割ることはないでしょう。また、筆者は「逆張り派」なので、相場が上がりっぱなしだと株式を購入したくても購入できません。下落相場は「買うチャンス」を提供してくれるという意味でも、実は非常にありがたいことなのです。
とは言え、あわてて何かの株を購入するということはありません。きりがないですからね。そんなにおカネもないですし(笑)。筆者の投資のタイミングは月1回です。その時点で、先月に比べて下がっていれば購入を検討しますし、そうでなければ無理して買うことはないでしょう。株式相場も一歩引いて見ていれば、そんなに一喜一憂しなくてすみますね。
というわけで今回の読者アンケートは「今回の世界同時株安、いつまで続く?」でいきましょう。3月28日まで。
■世界の株式が同時に下がる「世界同時株安」が起こりましたが、今回の株安はいつまで続くと思う?(3月28日まで)■
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=249
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