まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。「長期投資派?短期投資派?あなたの投資期間はどれくらい?」では・・・
1位:20年 29%
2位:1日(デイトレーダー) 17%
〃:1年 17%
〃:10年 17%
5位:30年以上 11%
6位:3年 5%
となりました。1位は「20年」で約3割の投票がありました。老後資金だとすると40歳くらいの方が多いということでしょうか?それとも50歳くらいでアーリーリタイアメントしようという方が多いのでしょうか?あるいは感覚的に「長期投資」と言うと10年より長いが、さすがに30年は長くてよく分からないので、20年くらい、ということなのでしょうか?なかなか面白い結果です。
しかし仮に今、40歳として、80歳まで運用しようと思うと40年。10年で2倍とすると2倍×2倍×2倍×2倍=16倍に増えることになります。30歳なら10年増えて、32倍。20歳なら10年増えて64倍。これぞ「取らぬ狸の皮算用」以外の何者でもありませんが(笑)、やはり早めに運用するに越したことはありませんね。あと子供にまで引き継ぐことを考えると尚更ですね。
さて、10年以上の投資期間を想定している方を「長期投資派」だとすると、約6割ですね。それ以外の方=つまり約4割が「中短期投資派」ということになります。やや驚くのは同率2位で投資期間1日のデイトレーダーの方が含まれていることですね。ほえー。どんな方なのでしょう。サラリーマンでデイトレをする、というのはちょっとイメージがわきませんが(落ちつかなすぎ!)、自営業だったり、リタイアされていたり、あるいは主婦のような、比較的自分で時間をコントロールできる方、ということなのですかね。また株ではなく、今流行りのFXなのかもしれません。
この前、お送りしたメールにも書きましたが、長期投資については学術的な検証に裏づけされたキッチリした投資理論が出来上がっていますが、短期投資についてはそれはありません。ある上手い投資理論が出ても、だんだん陳腐化し儲からなくなっていきます。またテクニカル分析も学術的には「根拠に乏しい」ということになっています。もちろんテクニカル分析をやって儲からないわけではありませんが、分散した銘柄を購入して長期保有する手法より優れているという根拠はない、ということになっています。
ただ統計的には、短期投資は「順張り」の方がいいらしいですね。つまり上がったら買い、下がったら売る、という相場の波に乗っていく方法です。何かの本で3年未満の投資なら「順張り」が、3年以上の投資なら「逆張り」が有効、という記述を読んだことがありますが、確かにマーケットの動きを見るとそうなのかもしれません。
とは言いつつ筆者は長期投資派なので、のんびり定額を買い続けていく予定です。そして・・・長生きすることですね!(笑)
では、投票がまだの方はぜひ投票をお願いします。2月23日まで。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=347
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=233
さて今回は分散投資の効果について。
--- Ginkou ---
米、0.5%追加利下げ・FF金利3%に
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080130AT3K3000X30012008.html
【ワシントン=小竹洋之】米連邦準備理事会(FRB)は30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.5%引き下げ、年3%とすることを賛成多数で決定、即日実施した。金融機関向けの貸出金利である公定歩合も0.5%引き下げ、年3.5%とした。
FF金利の引き下げは昨年9月のFOMCから5回目。22日に0.75%の緊急利下げに踏み切ったばかりだが、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を発端とする金融不安や景気悪化に歯止めをかけるため、一段の金融緩和を決断した。
FOMC終了後に発表した声明は「金融市場はかなりの緊張状態にある」と指摘。金融不安が長引き、住宅市場の低迷や雇用の鈍化が鮮明になったとの判断を示した。「景気下振れのリスクがなお残る。必要に応じて迅速に行動する」と述べ、追加利下げの可能性に含みを残した。 (04:29)
〔 出典:日経ネット 〕
--- Ginkou ---
アメリカが金利を下げましたね。遅きに失した、という批判もあるようですが、中央銀行も株価だけを気にすればいいということではありませんし、金利をパカパカ下げて、また新たなバブルを作ったり、インフレを招いたりしてはいけません。
また利下げを期待して、つまり「中央銀行が何とかしてくれる」と投資家が甘えながら投資をするとどうでしょう?それもまたバブルを生み、破裂したときの衝撃が大きくなります。金利なんですから上げるか下げるかしかないのですが、上げても問題、下げても問題、さらに据え置いても問題ということで、なかなか難しいですね。
なれはしませんが、FRBの議長にはなりたくないものです。
そういう意味では日銀はまだいいですね。そもそもそれほど頼りにされていない上に(笑)、超低金利政策が続いておりますので、これ以上下げるということがほとんどできません。となると据え置くか上げるかしかなく、上げるのは障害がかなり多いので、そうするとほとんど「据え置き」になるわけですね。色々な選択肢のあるFRBよりははるかに楽です。
次の日銀総裁は、任期中、1度も金利を変えなかったりして(笑)。
・・・なんて書いてますが、ちなみに筆者自身は今の日銀の福井総裁を尊敬しています。日経金融新聞なんかを見ると会見要旨が1ページを使って掲載されていたりしますが、言葉がとても理路整然としていて乱れがなく、完璧にまで整理されているという意味で美しいのです。それに引き替え、取材記者の質問の何と粗野で低俗なことか。あれはもう才能ですね。一般の新聞記事では言ったフレーズしか取り上げられないのでかわいそうなんですけれど。
さて、前回の株価の長期トレンドを見る話、結構面白かったですよね?というわけで今回はもうちょっと引っ張って、他の資産はどんな感じなのか、他の資産と組み合わせるとどうなるのか検証してみたいと思います。期間は3つですね。
期間1:2001年12月→2006年12月
外国株式はこんな感じです。
ここに国内株式、外国債券、国内債券を加えるとどんな感じでしょう。何と!ということもありませんが国内株式がトップで4割も増えていますね。
さらにこれを4つの資産に均等配分してみるとどうなんでしょう?122万円。つまり22%程度増えていることになります。
期間2:1987年8月→2006年12月
外国株式はこんな感じです。約3倍ですね。ちなみに上昇期間より停滞期間の方が長いことに注目です。株はやはり「果報は寝て待て」なんですね。
ここに国内株式、外国債券、国内債券を加えると・・・国内株式は失われた10年でございました。4割減っています。一方で外国債券が約2倍と大健闘していますね。
さらにこれを4つの資産に均等配分してみると・・・182万円。つまり82%程度増えていることになります。20年で8割増加。ちょっと物足りないですね。
期間3:1972年3月→2006年12月
外国株式はこんな感じです。約7倍ですね。
ここに国内株式、外国債券、国内債券を加えると・・・国内株式はそうは言っても5倍になっています。一方で外国債券は円高に勝てず8割増加にとどまっています。
さらにこれを4つの資産に均等配分してみると・・・462万円。つまり約4.6倍になっています。35年で約5倍。いいんですが、ちょっと物足りないですね。
そうなんですね。つまり長期に投資するなら株式中心が望ましく、分散投資は確かにリスクを軽減する働きがありますが、債券が半分も入っていると、やはりやや物足りない結果になります。特に10年で2倍を目指すとなると、あまり債券を組み入れる余裕はありません。
とは言いつつ、筆者も全部を株式にしたりはしませんけれどね。筆者個人のポートフォリオでは株式の割合はどうでしょう、6割くらいですかね。理想としては7割くらいまでは持ってくるつもりですが、株価の下落で買っても買っても増えません(苦笑)。
さて今回の読者アンケートは「あなたの持っている金融資産の中で、株式・株式投信の割合はどれくらい?」でいきましょう。2月29日まで。
■あなたの持っている金融資産の中で、株式・株式投信の割合はどれくらい?(2月29日まで)■ http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=349
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