まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「三井住友銀行は、インターネット不正送金被害を防ぐため、1回限りのパスワードを表示する、機械式のパスワードカードを提供すると発表しています。このパスワードカードは魅力的?」では・・・
1位:使いやすければ魅力的 35%
2位:魅力的ではない 25%
3位:持ち運びしやすければ魅力的 10%
〃:今の乱数表で十分 10%
〃:まだ詳細がわからないので判断できない 10%
6位:魅力的 5%
〃:セキュリティ能力が高ければ魅力的 5%
ということになりました。1位は「使いやすければ魅力的」で約4割ですね。全くごもっともなご意見であります。
やはり他にはないガジェットということもあり、「○○であれば魅力的」という条件つき賛成や、「判断できない」という回答が多いですね。これらをあわせれば6割ということになります。
一方ですでに「魅力的ではない」「今の乱数表で十分」と否定的にとらえている方も約4割となっています。セキュリティ強化は基本的には利便性が下がるわけですからね。必要性を感じていない方にとっては不評なのも仕方ないと思います。
大切なのはそうした方々が、後で「やっぱりセキュリティを強化してもらってよかった」「さすが三井住友銀行」と思えるほど、ちゃんと預金を守ってくれる能力があるかどうか、ですね。
その点で気になるのが、先日の報道では、最近のインターネットバンキングによる不正送金問題で被害のあった銀行として以下銀行が挙げられていました。
・ゆうちょ、みずほ、楽天、三菱東京UFJ、三井住友、りそな、シティバンク、住信SBIネット、セブン、ジャパンネット、北洋、十六、南都、大垣共立、八十二、埼玉りそななど計18銀行
残りの2銀行がどこか気になるところですが、それはさておき、これらの銀行の中では一足早く機械式のワンタイムパスワードを導入したジャパンネット銀行の口座も被害に遭っているのですね。
基本的には機械式のワンタイムパスワードは、暗証番号を事前に盗むことができないため、こうした不正送金被害には遭わないはずですが、なぜ被害に遭ってしまったのでしょうか?
ワンタイムパスワードに切り替えていない口座だったのでしょうか?あるいはワンタイムパスワードが有効な時間中に、瞬時に盗まれてしまったのでしょうか?仕組みの側にも相応の問題があるとすれば、ぜひアップデートしてもらいたいものですね。さすがにそうしたケースは銀行で被害を補填してくれるものと思いますが・・・。
いずれにしても、ほとんどのケースは不正画面に騙されて乱数表の全ての組み合わせを入力してしまったことに起因すると思いますので、くれぐれも乱数表をいつも以上に入力することがないようお気をつけください。
では投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。投票は10月25日まで。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=963
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=759
--- Ginkou ---
大手行、店頭対応で差 リテール力調査 商品充実度も影響
http://www.nikkei.com/
日本経済新聞社と日経リサーチは全国117銀行を対象とする第9回「銀行リテール力調査」をまとめた。店頭でのサービス対応の違いから、大手銀行間で順位の差が目立った。地方銀行でも金融商品の説明力などで明暗が分かれた。2014年1月の少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)開始を控え、より顧客ニーズに応じた取り組みが求められる。
調査員が銀行の営業店に出向いて窓口での接客姿勢や金融商品の相談・説明能力などを覆面で調べた。商品内容などのアンケート調査も加えて、点数で評価。その合計点で順位を付けた。
トップはみずほ銀行で、窓口での商品説明や電話応対が高評価だった。投資信託など金融商品の品ぞろえを増やしたことも寄与した。
2位の三井住友信託銀行は住宅ローンの商品性や資産運用の取り組みが高得点につながった。三井住友銀行はインターネットバンキングの安全性などが評価され、前年の9位から3位に上がった。
一方、りそな銀行は前年の1位から5位に下がった。商品の充実度で上位行と点差が開いた。三菱東京UFJ銀行は店頭サービスの評価が低迷し、36位にとどまった。
地銀では横浜銀行が前年に続き4位だった。静岡銀行(14位)や千葉銀行(15位)などの上位地銀も安定的な評価を得ている。
常陽銀行は店頭サービスの改善で前年の77位から7位に浮上。8位の西日本シティ銀行は大手行と同程度の商品充実度がけん引した。
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
毎年恒例となっている、日経新聞による「銀行リテール力調査」が発表されました。
ちなみに今から書こうと思っていることも、結論も、昨年の内容とほぼ同じになると思います(笑)。予めご了承の上、ご笑読ください。
さて本題に戻って気になる順位ですが今年はこのようになっております。
1位(3位) みずほ銀行
2位(12位) 三井住友信託銀行
3位(9位) 三井住友銀行
4位(4位) 横浜銀行
5位(1位) りそな銀行
6位(14位) シティバンク銀行
7位(77位) 常陽銀行
8位(26位) 西日本シティ銀行
9位(22位) 新生銀行
9位(13位) 大垣共立銀行
いかがでしょう?読者のみなさまの実感に合うでしょうか?
毎回書いていることですが、これが名前の通り「銀行リテール力」、つまり「個人向けサービス力」のランキングということであれば筆者は全く賛同できません。筆者が普段利用している銀行でランクインしているのは新生銀行のみです。
当サイトで人気の高い銀行と言えば、住信SBIネット銀行やじぶん銀行、オリックス銀行などですが、これらはランキング上、影も形もありません。
なぜかと言えばこのランキングが「店頭サービスや金融商品の充実度を比較」した調査であって、店頭サービスを展開していないネット銀行は含まれないからです。しかし今時、店頭サービスってそんなに重要なのですかね!?
少なくともこのランキングは「リテール力」を調査したものではなく、あくまで「銀行の店頭での応対力」を調査したものに過ぎませんので、誤解を生むような表現はやめ、ぜひ内容に即した分かりやすいもの、例えば「銀行店頭おもてなしランキング」などに変更していただきたいと思います。
筆者自身は銀行の店頭サービスをほぼ全く使いませんので、毎年取り上げていて何ですが、そもそもこちらのランキングへの興味があまり高くありません。加えてさらに興味を失わせるのが、調査結果の信憑性の低さです。
今年の1位はみずほ銀行で2位は三井住友信託銀行、3位は三井住友銀行となっており、店頭サービスをほとんど利用していない筆者が、その結果に異論を唱えるものではありませんが、どうにもこうにも違和感を感じるのは毎年そうですが、前年からの順位変動の激しさです。上位10銀行中、昨年から引き続きベスト10に留まっているのはわずか4行ですね。それ以外は、昨年77位だった常陽銀行を筆頭に大きくランクアップしています。
逆に言えばそれだけ大きく順位を下げた銀行もあるということですが、たとえば昨年1位のりそな銀行は5位に順位を落としています。ちなみに昨年のランキングはこうでした。
1位 りそな銀行
2位 埼玉りそな銀行
3位 みずほ銀行
4位 横浜銀行
5位 東京スター銀行
6位 静岡銀行
7位 徳島銀行
8位 千葉銀行
9位 三井住友銀行
10位 但馬銀行
顔ぶれが全く異なりますね・・・昨年2位だった埼玉りそな銀行や、4位の東京スター銀行、徳島銀行、但馬銀行は今年ベスト20にも入っていません。
もちろん、銀行サービスが日進月歩で進んでいて、その結果ランキングが毎年目まぐるしく変わるということであれば納得もできなくもないですが、皆さんもよくご存知の通り、銀行のサービス改善は亀のような歩みの遅さですね。
利用した事はありませんが、今年大きくランクアップした常陽銀行にせよ、大きく順位を下げた埼玉りそな銀行にせよ、昨年からそれだけサービス内容が変わったかと聞かれれば「ほとんど変わっていない」と断言できます。もしかすると「全く変わっていない」可能性すらありますね。
いずれにせよ、それほど大きな変化が起こりにくい銀行サービスの評価でこれだけ激しくランキングが動くというのは結局・・・それだけ調査結果に信憑性がない、ということです。
もちろん調査手法が手抜きだとか、適当な気持ちでやっているとは思いません。調査方法は「調査員が店舗に出向いて、窓口での接客姿勢や金融商品の説明能力などを覆面で調査した」とのことで、真面目に時間をかけて調査しているのだと思いますが、それでもやはり、こうした主観的な評価を客観的に統計的に順位付けするのは難しいということですね。
食べログで高評価のお店がそれほどおいしくない場合があるのと同じです(食べログの場合はそれ以外の理由もありそうですが・・・)。
そもそも、接客してくれる担当者によって、当然接客サービスの品質にはバラツキがあります。要は「当たり外れ」があるということです。
加えて、調査員と担当者との「相性」も影響してきます。これは優劣の問題ではありませんので、客観的な評価を難しくさせます。
こうした不確実性を排除するためには、相当な人数での調査を実施したり、あるいは「同じ人が調査をする」といったことが求められますが、現実問題としては費用的にも時間的にもなかなか難しいでしょうね。
そんなわけで日経新聞さんには申し訳ないですが、筆者自身はこの結果を全く信用していません。恐らく、来年も1位が入れ替わり、上位銀行の顔ぶれもガラっと変わると断言できます。
仮に今後、毎年順位がそれなりに安定してくるようになれば・・・もう少し分析をしようかな?という気になるのですが。読者のみなさんはどうお感じでしょう?
ただ逆説的に言えば、それだけ毎回順位が変動するということは、銀行間の店頭サービスにそれほど大きな違いがないと考えることもできます。
また、店頭サービスの評価に銀行員の「当たり外れ」や「相性」が大きく影響するということであれば、特に周りの評価・ランキングを気にせずに、自分が気に入った担当者いれば、そこが自分にとってNo,1の銀行だ、と考えることもできるかもしれませんね。
とは言いつつもちろんこれは、あくまで「店頭サービス」の話であって、「金利」や「手数料」、「商品力」、「利便性」といった「本来の銀行リテール力」については、もっと客観的に選ばれるものであり、その結果や優劣はもっと普遍的なものになるとは思いますが・・・。
さて、今回の読者アンケートは昨年と同様、「三井住友銀行は、インターネット不正送金被害を防ぐため、1回限りのパスワードを表示する、機械式のパスワードカードを提供すると発表しています。このパスワードカードは魅力的?」でいきましょう。投票は10月25日まで。
■日経新聞が実施した2013年銀行リテール力調査では、1位がみずほ銀行、2位が三井住友信託銀行、3位が三井住友銀行となりましたが、この結果に納得できる?(11月2日まで)
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=965
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