まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「暴力団融資事件で揺れているみずほ銀行ですが、その裏で顧客優遇サービスである「みずほマイレージクラブ」の「改悪」を発表しています。あなたが不満なのはどっち?」では・・・
1位:どっちも不満/自分の取引はない 25%
2位:サービス改悪/自分の取引・口座開設を解消する 21%
3位:サービス改悪/自分の取引・口座開設は解消しない 14%
4位:暴力団融資事件/自分の取引・口座開設を解消する 7%
〃:暴力団融資事件/自分の取引・口座開設は解消しない 7%
〃:暴力団融資事件/自分の取引はない 7%
〃:サービス改悪/自分の取引はない 7%
8位:どっちも不満/自分の取引・口座開設を解消する 3%
〃:どっちも不満/自分の取引・口座開設は解消しない 3%
〃:どっちも不満ではない 3%
ということになりました。3×3のマトリクスなので当然ですが、結構、分散しましたね。1位は「どっちも不満/自分の取引はない」ですが25%に留まっています。
というわけで色々な切り口で集計してみます。まず一連の動きが不満かどうかと言うと、言わずもがなですがこうなります。
・不満:97%
・不満ではない:3%
当然ですが、圧倒的に不満ということですね。次にどっちが不満かという点についてはこうなります。
1位:サービス改悪 42%
2位:どっちも不満 31%
3位:暴力団融資事件 21%
4位:どっちも不満ではない 3%
やはり銀行ユーザーからすれば「サービス改悪」の方が不満ということですね。もっともなご意見だと思います。
次に応対方針はこういうことですね。
・自分の取引はない:39%
・自分の取引・口座開設を解消する:31%
・自分の取引・口座開設は解消しない:27%
これはなかなか意義深い結果ですね。後者2つの回答が概ね「口座保有者」と仮定すると、半分の方は取引関係の解消を検討する一方で、半数の方はそこまでは考えていない、ということですね。97%の方が不満を感じているにも関わらず、です。
まぁ実際のところ、給与受け取り口座や年金受け取り口座に指定していたり、クレジットカードや公共料金の引き落とし先に指定していたりすると、口座解約はかなり面倒です。
加えて、たしかにみずほ銀行単体で見ると「サービスの改悪」ですが、他のメガバンク=三菱東京UFJ、三井住友、りそな銀行のサービスと比較すれば「横並びに戻った」だけで、メガバンクの口座を作成する限りどこも一緒、という現実もあります。
銀行ユーザーは泣き寝入りしたくなければ、「脱メガバンク」を志向していくしかなさそうですね。
さて今般、三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行とでサービスの改悪が続きましたが(ちなみに三井住友銀行はそもそもサービスの内容が劣っていました)、結局のところ
・こうした顧客優遇サービスに効果はなかった
・仮に効果はあったとしても、収益に貢献しなかった
・むしろ収益上はマイナスだった
と言った点が強く示唆されます。だとすれば、銀行の立場で考えると、サービスを改悪して(銀行からすれば改善ですが)、取引を解消されても痛くもかゆくもない、ということなのでしょうね。
その点でもやはり個人客は「脱メガバンク」が求められる状況になった、ということなのでしょうね。
では投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。投票は11月16日まで。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=969
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=764
--- Ginkou ---
りそな銀行など、インターネットバンキングの不正送金への対策を強化
http://news.mynavi.jp/
りそなグループのりそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行は10日、増加しているインターネットバンキングの不正送金被害を軽減させることを目的に、インターネットバンキングサービス「りそなダイレクト」ならびに「近畿大阪ダイレクト」について、ソフトウェアトークンを利用したワンタイムパスワードの導入などの対策を実施(強化)すると発表した。
2014年1月をめどに、ソフトウェアトークンを利用したワンタイムパスワードを導入するという。ソフトウェアトークンを利用したワンタイムパスワードは、現在提供しているワンタイムパスワード生成器(ハードウェアトークン)の代わりに、顧客のスマートフォンなどに専用のアプリケーションをダウンロードしてワンタイムパスワードを利用するもの。
なお、現在提供しているワンタイムパスワード生成器(ハードウェアトークン)の利用手数料(2000円税込)も、10月15日より無料とする。
インターネットで残高照会・明細照会・振替などは利用したいものの、振込はしないという顧客向けに、「ダイレクトご利用カード」(乱数表)を発行しないサービスを2014年4月めどに開始する。振込機能がないので、不正送金などのセキュリティ面に不安を持っている顧客も安心して利用できるという。
〔 出典:マイナビニュース 〕
--- Ginkou ---
最近、各銀行でインターネットバンキングのセキュリティを強化する動きが加速しています。その背景としては、被害額が8月までに4億円に増えつつあると言われている不正送金被害の広がりですね。
当サイトでも何度も取り上げておりますので、読者のみなさんはよくご存知だと思いますが、主な手口として報道されているのは、ウイルスに感染したパソコンで各銀行のインターネットバンキングにアクセスすると不正な画面が表示されて、そこに騙されて乱数表の数字を入力してしまうと、そのデータが犯人グループに送信され、まんまと口座内の資金が盗まれてしまう、というものです。
逆に言えば自衛方法は簡単で、何があっても乱数表の全ての組み合わせを入力したりしない、ということになります。
実際、年間100億円を超えることもあるオレオレ詐欺の被害と比べれば今のところ2ケタ少ない金額に留まるのも、そもそもコンピューターウイルスに感染する可能性が低いことに加えて、さらに利用者を騙すことが難しい、ということなのではないかと思います。
つまりはオレオレ詐欺と比べると騙すハードルが高いということですね。
とは言いつつ、各銀行がセキュリティ強化に動くのはやはり被害の増加ペースが速まっているという危機感の表れなのでしょう。実際、初心者などであれば、ついつい画面の命じるままに入力してしまうこともあると思います。
ただ銀行ユーザーからすれば、こうしたセキュリティ強化の動きはやや複雑なところがあります。というのも、セキュリティレベルと利便性は完全に相反するからですね。セキュリティレベルが上がれば、それはすなわち利便性が低下することを意味します。
最近の傾向は、カードタイプの印字された乱数表から、トークンと呼ばれる機械式の乱数生成機へと移行する流れにあります。これであれば機械の中にプログラムされている乱数を事前に盗むことは不可能ですので、セキュリティレベルは大きく向上するわけですが、しかし同時に、トークンを持ち歩かないといけなくなるわけで、やはり少し利便性が低下します。
もちろんカードタイプのものも何らかの方法で持ち歩かないといけませんが(そういえば筆者の知人で、何となくメイン銀行の乱数表を覚えてしまった、という猛者もいますが・・・)、印字情報なのでキャッシュカードのように持ち運びは簡単ですし、何ならコピーしてさらに薄くすることも、あるいはあまりオススメしませんが、写メを撮ってそれで代替することもできます。
一方、トークンは機械式なので液晶画面や電池、ICが必要で、薄くするにも小さくするにも限界があります。ともすると失くしてしまうことも多くありそうですね。
というわけで帯に短しタスキに長しの状態ですが、そうした背反する状況へのブレークスルーとなりそうなサービスが出てきました。それが、りそな銀行のソフトウェアトークンです。スマートフォンをトークン代わりに使うものですね。
スマートフォンであれば誰でも持ち歩きますし、あまり利用しないトークンに比べれば紛失する可能性は大きく減ります。利便性という意味ではなかなか良さそうですね。
しかし。
筆者も実は(というほどのことでもありませんが)、こうした携帯端末をトークンに活用できないかなーと思っていたのですが、ただスマートフォンを利用するということはインターネット回線上で乱数データを取得することになり、セキュリティ上、難しいのだろうな、と考えたわけです。
このシステムの概要はわかりませんが、おそらく、スマートフォン上で初期登録が必要で、おそらく、その初期登録用のIDやパスワードなどの情報は利用者の手元にあります。
で、不正送金の犯人グループが、コンピューターウイルスを利用して不正画面を表示させ、これらの情報を入力させるように仕向ければ、おそらく、一定割合の人が入力してしまい、おそらく、犯人グループが正規のソフトウェアトークンをダウンロードしてしまう可能性が高いと思うのですがいかがでしょう?
初期登録がバーコードのようなもので、仮に利用者が騙されてもそうそう不正画面で入力できるようなものではない、ということであれば別ですが・・・。
実際のサービス開始は2014年1月ということですので、それ以降、機会があればそのあたりもチェックしてみたいと思います。
筆者自身は今のところ、印字された乱数表で必要十分という立場ですが・・・。
ということで、今回の読者アンケートは、「りそな銀行が2014年1月から、スマートフォンを利用した乱数表であるソフトウェアトークンの提供を開始するようですが、この機能は魅力的?」でいきましょう。投票は11月23日まで。
■りそな銀行が2014年1月から、スマートフォンを利用した乱数表であるソフトウェアトークンの提供を開始するようですが、この機能は魅力的?(11月23日まで)
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=971
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