9月2日㈮、安倍元首相が銃撃されてから、旧統一教会と政治家との関係が問題となり、自民党への批判が高まっている。岸田政権への支持率が激減しているのも、一番大きい原因は旧統一教会をめぐる国民の不信感だと思う。
もちろん、選挙には多くの支援者に関わっていただくし、その際に信仰など個人的なことを確認することは通常ないが、自民党の場合は個人ではなく、推薦いただいている団体等から応援に来ていただく場合が多いので、どの団体にどういうお世話になっているかについては候補者自身も把握しているはずだ。
私自身は旧統一教会と関わりを持ったことはない。
高校生だった1990年代はじめに、霊感商法や合同結婚式が連日、テレビで取り上げられ、大学の入学説明会でも左翼過激派や統一教会系の原理研究会などの誘いには乗らないように、と注意されたので、その存在を認識しているが、最近どんな活動しているかは知らなかった。
数年前まで毎年、紀藤正樹弁護士が綾部に来られていた時期があり、今でも親しくさせていただいている。「マインド・コントール」(発行:㈱アスコム、2012年)という著書をいただき、今も旧統一教会の被害があることをお聞きしていたが、サラッと聞き流していたのだろうか。その問題点を深くは考えていなかった。
このブログには、2005年12月24日「クリスマスパーティ」と2006年9月14日「ふきんを買わないでください」の2回、統一教会系の「SHINZEN(しんぜん)」と「野の花会」の若者と話をした内容を書いている。
…「早く脱会して、自分のために努力するように!」と敬礼して別れた。最後は少し明るい笑顔を見せていたが、心配だ。「また、何かあったら」と名刺を渡しておいた。(2005年12月24日)
…彼らの中に「迷い」が生じてくれれば、視野をもう少し広げてくれると思うし、脱会につながってほしいと思う。(2006年9月14日)
それ以来、考えてみたら17年以上、私の事務所に彼らのような若者が訪ねてくることはなかった。「あそこへ行くと、変なことを言われる」と避けられていたのかもしれない。
今回の銃撃事件以降の報道で、今なお旧統一教会によって被害を受けている方々が多く存在することを知った。選挙で応援していただける組織が大変ありがたいことはよく分かるが、紀藤弁護士らは被害実態とその防止策をずっと国会議員に訴えておられたわけであり、それを知らんぷりして旧統一教会に選挙等で頼ってきた国会議員は関係を明らかにして辞職し、それを断ち切った上で再度出直すべきだと思う。