ドゥアラ洞窟の発掘調査も、いよいよ終わりに近づきました。次回の調査まで、洞窟を守るために石で床を覆うことになりました。そのための石を洞窟下から、みんなで、リレーで運びました。暑い中で、この作業は過酷なものです。特に、子供達にとっては・・・。
1984年8月9日(木)、この日で、子供達の人夫は終了です。みんなと過ごしてきた日々を思い起こし、私も悲しくなりました。人夫頭のファラハンがやってきて、「バーデン・フィー」と言います。「また、いつか会えるさ」という意味だそうです。
調査終了後、ゲスト・ハウスにみんなを招き、フェアウェル・パーティを開くことにしました。この日のために、羊1頭を購入してメイン・ディッシュにします。皆、あまり食べたことがないご馳走なので、とても喜んで食べていました。
ところが、このパーティの途中で、ちょっとした事件がありました。以前、ご紹介したベドウィンのカレッド君が泣きながら外に出ていってしまったのです。しばらくして、ファラハンが連れ戻してきてくれました。後で事情を聞くと、これまで、このように公平に接してもらったことがないとのことで、感極まったとのことでした。色々と、あるのだなと思わせられます。
ドゥアラ洞窟104.石を運んでいる様子(洞窟下から撮影)
ドゥアラ洞窟105.石を運んでいる様子(洞窟上から撮影)
ドゥアラ洞窟106.洞窟を背景にした、赤澤 威先生
ドゥアラ洞窟107.左から人夫頭のファラハン・私・赤澤 威先生
ドゥアラ洞窟108.ゲスト・ハウスでのフェアウェル・パーティの様子1
ドゥアラ洞窟109.ゲスト・ハウスでのフェアウェル・パーティの様子2
ドゥアラ洞窟110.ゲスト・ハウスで、みんなで記念撮影
ドゥアラ洞窟111.パーティが終わって、帰る子供達