日本民族の源流 (講談社学術文庫 (1162)) 価格:¥ 798(税込) 発売日:1995-01 |
この本は、元東京大学の東洋史学者・江上波夫[1906-2002]さんによる編で日本民族の起源についての討論がまとめられたものです。1995年に、講談社学術文庫1162として、講談社から出版されました。
元々は、1948年5月4日から5月6日まで3日間かけて、東京・神田の喫茶店で、元東京大学の民族学者・石田英一郎[1903-1968]さん・元東京大学の東洋史学者・江上波夫[1906-2002]さん・元東京外語大学の民族学者・岡 正雄[1898-1982]さん・元東京教育大学の先史学者・八幡一郎[1902-1987]さんの4人がテーマを決めて討論した内容を、1949年に『民族学研究』第13巻第3号に掲載された内容が、1958年に単行本『日本民族の起源』として平凡社から出版されたものです。
本書の内容は、以下のように、全2部からなります。
序論
第1部.日本国歌の形成と皇室の種族的=文化的系統
- 民族学的考察
- 歴史的・考古学的考察
- 諸考察間の一致
第2部.日本民族=文化の源流と基盤
跋論
解説(上田正昭)
前出の『民族学研究』が1949年に発表されると、江上波夫さんの騎馬民族征服王朝説が有名になり大反響があったそうです。また、岡 正雄さんが提起する、日本文化の複合説が有名になりました。
本書の内容は、発表されてから半世紀以上経って、当然内容も古いのですが、岡 正雄さんが提起する日本文化の複合説は、非常に興味深いものです。
江上波夫(1995)『日本民族の源流』表紙
石田英一郎・江上波夫・岡 正雄・八幡一郎(1958)『日本民族の起源』表紙