キャンプスヴィルでの教育は、発掘実習や骨学実習だけではなく、様々な実習がありました。発掘調査の基本である、測量実習・フローテーション実習・出土人骨の水洗・出土人骨の保存等の実習もあります。
エリザベスマウンド22.測量実習
フローテーション法は、遺跡の土壌を水に浸し、浮かび上がってくる種子や炭化材等をふるい分ける方法です。この方法が導入されたことにより、遺跡出土種子の研究が飛躍的に発展しています。実は、このフローテーション法は、ステュアート・ストリューヴァー先生等が普及させたそうです。
エリザベスマウンド23.フローテーション実習1
現在では、フローテーションの良い装置がありますが、1985年当時の実習ではイリノイ川に入り、浮いてきた種子や炭化材等をすくいました。ただ、現在では川の水を使うことは不純物が混ざるので良くないと言われており、水道水を使うようにしているようですが・・・。
エリザベスマウンド24.フローテーション実習2
出土人骨の水洗実習は、晴れの日に皆で行いました。出土人骨の細かい破片を紛失しないように、1mmメッシュの「ふるい」を使いました。
エリザベスマウンド25.出土人骨の水洗実習1
エリザベスマウンド26.出土人骨の水洗実習2
エリザベスマウンド27.出土人骨の水洗実習3
出土した人骨を日陰で十分に乾燥させた後で、化学薬品に浸し、出土人骨の保存を行います。当時、日本でも、国立科学博物館人類研究部(当時)の佐倉 朔先生がやはり化学薬品で出土人骨の保存をしていたのを思い出しました。佐倉 朔先生は、「バインダー」という化学薬品を使用されていました。
エリザベスマウンド28.出土人骨の保存実習