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歯と人類学の話 価格:¥ 3,150(税込) 発売日:1992-12 |
この本は、故埴原和郎[1927-2004]先生が、歯の人類学について書いた本です。埴原先生は、以前、休刊中の科学雑誌「自然」にも同様のテーマの記事を書いておられます。また、本書にもふれられていますが、エリザベス・サンダース・ホームにて、日米の混血孤児の歯型を研究されており、研究に用いられた歯型は、現在東京大学総合研究博物館に所蔵されています。
本書の内容は、以下のようになります。
序章.歯と人類学:研究上の利点
- 歯の特異性
- 歯と化石
- 歯と動物の系統
- 歯の形態の遺伝
- 乳歯と永久歯
- 萌出順序の変化
第1部.哺乳類の歯の進化
- 爬虫類の歯と哺乳類の歯
- 哺乳類の歯の進化
霊長類の進化
- 最古の霊長類:パーガトリウス
- 狭鼻下目の出現
- ヒト上科の出現
- ヒト上科の進化
- 鮮新世
- 原人
- 旧人
- 新人
第2部.歯の人類学
- エリザベス・サンダース・ホーム
- 一般化した乳歯の形態
- 白人・黒人のデータをとる
- 生物統計学:研究の基礎として
- 混血児の歯
- 人種系統の研究
- 歯による性別の推定
- 縄文人の血縁関係
本書は、歯の人類学の教科書というよりは、人類学的に歯を研究した事例を学ぶことができる本です。
埴原(1992)『歯と人類学の話』表紙(*画像をクリックすると、拡大します。)