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人類学のススメ

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法医人類学の本5.白骨死体の鑑定

2010年11月06日 | I1.法医人類学の本[Forensic Anthropol

Setayoshino1990

 この本は、科学警察研究所の瀬田季茂さんと吉野峰生さんにより、人骨から性別・死亡年齢・身長等を推定する方法について詳細に解説されたものです。1990年に、令文社から出版されました。アマゾンで検索しましたが、ヒットしませんでしたので、リンクさせていません。

 本書の内容は、以下のように、全4章からなります。

第Ⅰ章.人体骨格

  1. 人体骨格の概略
  2. 人体骨格の解剖学

第Ⅱ章.白骨死体の鑑定

  1. 胎児骨の鑑定
  2. 男女性の判別
  3. 年齢の推定
  4. 身長の推定
  5. 死後経過年数の推定
  6. 個人識別に有効な歯の特徴的所見の記録

第Ⅲ章.白骨死体の個人識別

  1. スーパーインポーズ法と復顔法
  2. X線写真の所見による個人識別

第Ⅳ章.白骨死体鑑定の実例

  1. 動物骨の鑑定
  2. 幼児骨の鑑定
  3. 思春期女性骨の鑑定
  4. 青年期男性骨の鑑定
  5. 40才代女性骨の鑑定
  6. 60才男性骨の鑑定

 本書は、日本語で書かれた法医人類学の本としては、最も、専門的な本だと思われます。なお、巻末には、人体体部の名称・骨の生物学・骨の発生と成長の附録がついています。本書は、索引も入れて全478ページの大著です。すべて読むというよりは、必要な部分を辞書のように使うというのが良いと思います。


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