この本は、科学警察研究所の瀬田季茂さんと吉野峰生さんにより、人骨から性別・死亡年齢・身長等を推定する方法について詳細に解説されたものです。1990年に、令文社から出版されました。アマゾンで検索しましたが、ヒットしませんでしたので、リンクさせていません。
本書の内容は、以下のように、全4章からなります。
第Ⅰ章.人体骨格
- 人体骨格の概略
- 人体骨格の解剖学
第Ⅱ章.白骨死体の鑑定
- 胎児骨の鑑定
- 男女性の判別
- 年齢の推定
- 身長の推定
- 死後経過年数の推定
- 個人識別に有効な歯の特徴的所見の記録
第Ⅲ章.白骨死体の個人識別
- スーパーインポーズ法と復顔法
- X線写真の所見による個人識別
第Ⅳ章.白骨死体鑑定の実例
- 動物骨の鑑定
- 幼児骨の鑑定
- 思春期女性骨の鑑定
- 青年期男性骨の鑑定
- 40才代女性骨の鑑定
- 60才男性骨の鑑定
本書は、日本語で書かれた法医人類学の本としては、最も、専門的な本だと思われます。なお、巻末には、人体体部の名称・骨の生物学・骨の発生と成長の附録がついています。本書は、索引も入れて全478ページの大著です。すべて読むというよりは、必要な部分を辞書のように使うというのが良いと思います。