オーストラリアが休日だったこともあり、8月最初の主要な市場となった東京時間は、手がかり難から小動きな展開。為替市場は大幅に進んだ先週末のドル安を調整する動きとなり、株式市場は利益確定と見られる売りが優勢となって前日比で僅かに安く引けました。
欧州市場
ヨーロッパ時間に入って、まずドイツの小売売上高が、悪化となる発表があり、ユーロが軟調となり、一時ドルと円が買われる展開となりました。しかし、好調な英国企業決算や、続いて発表されたユーロとイギリスの製造業景気指数が改善されたことなどが好感された模様で、ポンドが主導する形でドル売り、円売りが進行しました。
米国市場
米国時間に入っても、ドル売り相場は姿を潜めず、各通貨は対ドルで上値を拡大する動きとなる中でISM製造業景況感指数の発表を迎えました。同時に発表された関連指数や建設支出など内容は全て改善されていた結果、株式市場や資源市場は強気相場を継続し、為替相場はドル売り、円売りを強める形となりました。
テクニカル的にも主だった対ドル相場は、長いあいだ揉み合ったレンジの上値を越える展開となり、ブレークアウト気味に速度を速めながら、一気に高値を付けました。一方で、ドル円はドル安の圧力を受けて急激な円安推移とはなっていませんが、クロス円は円安ドル安の影響から、上値を大きく拡大する展開でした。
本日8月4日午前の東京外国為替市場
ポンドドル、ユーロドルなど対ドル相場は概ねドルの安値圏で揉み合いを継続。
ドル円はクロス円の売りと見られる円買いの影響からやや円高に推移した後、ポンド円の買いと見られる円売りに、小幅な往来相場となっています。
株式市場は年初来の高値を付けるなど、堅調に推移し、前日比で概ね110円高となる水準で前場を終わっています。
今後の見通し
ファンダメンタル
ヨーロッパ市場にかけて、以下の経済指標発表などが材料となりそうなイベントとして予定されています。
17:30 英7月CIPS建設業PMI
18:00 ユーロ圏6月生産者物価指数
予想はともに改善となっており、特にユーロ圏生産者物価指数は、プラス予想となっています。実際にプラスの指数となれば、2008年9月に発表された7月分の+1.1%以来、11ヶ月ぶりのプラス指数となりますが、前月比であることから5月を基準とした6月の数値なだけに、まだ回復基調が明確に出ていたかどうか、微妙かも知れません。
テクニカル
今後の相場動向ですが、月が替わり、市場は確信したように強気相場へと急変した観があります。テクニカル的にも強気が目立つ展開ですが、一般的に8月は市場流動性が下がるといわれており、夏休み前の最後のストップ相場だった可能性が残っています。
ポンドドル週足は、一気に一目均衡表の雲の上限に達し、一時的に雲の上をのぞきましたが、再度、雲の中に引き戻されています。他の線は追随仕切れておらず、このまま実体だけが上昇するには、やや役不足に見えます。しばらくは雲の中での推移を想定することも充分可能かと思います。
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