4日東京市場
ユーロドルやポンドドルはドルの安値圏でもみ合う中で、目立ったのは円の独歩高でした。市場では輸出のドル売りが大きく持ち込まれたという噂があったようですが、オージー円の売りが円高を主導した可能性も否定できません。
東京市場時間中に、豪州中銀より政策金利の据え置きが発表されましたが、その後発表された声明では、利下げを議論する旨が削除されたことが話題となっていました。一説には利下げが不要となるほど経済状態が良いとの判断からオージー買いとも取れますが、その他の声明内容がその割には弱気だったことで、時期尚早だと、市場が判断した可能性があります。
オージー円は80.80円水準から、欧州時間入りにかけて79.35円水準へ下落。ドル円は、95.45円水準から94.35円水準へと下落しました。
株式市場は高値圏での揉み合いに終始し、前日比で22円強高く終わりました。
欧州市場
欧州時間に入って円高が一服する中で発表された経済指標は、予想より若干の改善となりましたが、ユーロドル、ポンドドルともドルの安値圏で動意なく横ばいに推移。対円相場も概ね円の高値圏での揉み合いに終始しました。
株式市場は高値警戒感があったのか、軟調な滑り出しとなったようです。
米国市場
アメリカ時間に入って発表された経済指標は、個人所得が予想に反して悪化する発表がありましたが、基本的に為替市場は反応しませんでした。
ただ、株式市場は欧州市場の流れを引き継いで軟調に推移し、指標結果は株式市場に対しては若干の影響があったかもしれません。
しかし相場は、その後発表された住宅関連の指標に反応して、ドル円は円安となり、東京時間中の円高分を概ね解消する動きとなりました。
株式市場は、値を急速に回復し前日比でプラス圏で大引け。債券市場は市場リスクが後退したとする下落相場となり、利回りは上昇しています。
本日8月5日午前の東京外国為替市場
しばらく、ニューヨーク終値水準でもみ合っていましたが、株式市場が引けを迎えると同時にドル円が下落。ポンドやユーロのストレートペアは、依然として小動きに終始していることから、円の独歩高となっています。材料は今のところ特に見あたらず、テクニカル的な要因が強そうに見えます。
株式市場は前日終値に比べて高く始まりましたが、結局僅かなマイナス圏での前場引けとなっています。
今後の動き
ファンダメンタル
これからヨーロッパ市場にかけて材料となりそうなイベントとして、以下の経済指標発表などが予定されています。
16:55 独7月非製造業PMI確報
17:00 ユーロ圏7月非製造業PMI確報
17:30 英7月非製造業PMI
17:30 英6月鉱工業生産
18:00 ユーロ圏6月小売売上高
予想は軒並み改善を見込んでいるようです。指標はそれなりに重要なものばかりですが、昨日からの動きを伺う範囲では、よほどのサプライズが無い限りにおいて、動きは限定的となるかもしれません。
テクニカル
ユーロドルやポンドドルは、年初来のドル安水準に停滞している割には、不気味な沈黙を保っています。
スパイク的な動きも無いことで、潜在的な流れはドル安方向という感覚ですが、最後の壁が険しく進みきれない、といった状況でしょうか。安心して夏休みを過ごすには不安定な水準で、ストキャスティクスは買われ過ぎのゾーンにいるなど、せめて中立ゾーンとなる50あたりに戻したほうが落ち着きそうな印象です。ブレークアウトをした水準を割り込まない限り、上昇バイアスは維持できますので、ポンドドルで言えば1.6800前後がその水準にあたります。