外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

円安下における対円通貨ペアの選択方法

2013-01-27 22:55:08 | ☆外国為替を読む

12月に自民党政権が復活して以来、為替市場のテーマが“日本円”に移ったのはある意味で明白でした。ただ、これまでの円高経緯から素直に円を売れた向きは非常に限定的だったと思いますが、今やメジャー通貨では円が最も弱い通貨として定着しつつあります。

民主党が解散を表明した以降、ドル円相場を振り返ると11月15日の上放れが決定的だったように見えます。11月2日のそれまでの高値を越えた水準を80.70とすると、以降ドル円は昨日の高値91.20(目安)まで、10.5円の円安になっています。
この間、ほとんどの対円相場は円安に引っ張られて上昇相場を演じていますが、同時期のメジャーなレンジは以下の通りとなっています。
Traded range for JPY pairs from Nov15 to Jan25

0)USDJPY  80.70~91.20    1050 PIPS
1)EURJPY  103.00~122.75  1975 PIPS
2)GBPJPY  128.00~144.75  1675 PIPS (Jan14 high)
3)AUDJPY  83.50~95.05    1155 PIPS
4)CHFJPY  85.00~98.60    1360 PIPS

クロス円はなかなかトレンドを掴むのが難しい中、円安でくくられた今回の相場は、ドル円以外の方が値幅も大きかったことが判ります。そこで、どの対円通貨を買うのがより安全で効率が良かったか、ということになります。

各通貨の円価格がそれぞれ異なるため、単純な比較はできませんが、少なくともユーロとポンドを比較した場合、ポンドの円価値が高いにも関わらず、上昇幅はユーロの方が勝っており、これは明らかに矛盾しています。つまり11月2日の価格をそれぞれ100とした場合、ポンド円の上昇幅である16.75円は13%に匹敵しますが、ユーロ円の19.75円は、19%強となり、逆に上昇の割合が全て同じだとすれば、ポンド円の上昇が最大となるべきだった訳です。

これは、ユーロドルとポンドドル相場を見ても判るように、ユーロは対ドルで、揉み合いか僅かに上昇している一方、ポンドは1月2日以降下落を強めており、ポンド円の上昇を抑える働きをしています。

また、円価値が殆ど同じであるオージーとスイスフランの対円相場を比較した場合、スイス円の上昇幅が勝っていることが判ります。通常であればオージー買いのバイアスは他の通貨と比較しても常に強く、オージー円の上昇が最大となってもおかしくは無い局面でしたが、今回のオージーはこれまでのように絶対的な強さは発揮されておらず、ユーロオージー相場を見てもユーロ高に軍配が上がっている状況が、この違いを物語っています。

金利上昇が今後も望みにくいオージーと、ユーロ加盟の是非で揺れるポンドは売られやすい地合いにあるとすれば、同じ円売りをするのであればこれらのペア以外の方が効率、つまり値幅が望めることになります。

スイスは基本的に揉み合いが継続するとすれば、スイス買いの波動では、スイス円の上昇が強まり、スイス売りの波動では鈍化するという流れが継続しそうです。

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2012年の相場を振り返り、2013年当初の重要な変化日に触れています。
Part1「ユーロドル相場」
http://www.forextv.jp/Video/Video.php?id=rv8InoTHCFU

Part2「ドル円相場」
http://www.forextv.jp/Video/Video.php?id=58HzWb6x68c

一目均衡表は経済変動総研の登録商標です。
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ユーロ円に神が舞い降りました。大切にしたいです。





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