こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。
1.3500付近は当面の押し目という見方は結果的に間違っていませんでしたが、11月16日の動きで1.34半ばまで下落した結果、タイトストップのイメージがあったことは確かなことから、敗戦は認めざるを得ませんでした。しかし、その後は順調に上昇し、今日は週末にアイルランドが救済要請を決定したことが好感され、上値ギャップを空けて寄り付いた後も、底堅く推移しています。
10月は15日に1.4158を付けた前後で、ダイヤモンド・トップ気味に揉み合いました。その時に記録した2回の深目の押しは1.37台前半の水準で2回とも止められた後、11月の高値1.4280へと向かう流れになっていますが、本日は既にこの1.37台前半は逆に下値サポート水準となり、1.37代後半へと上値を伸ばしています。
11月10日と11日の高値を上回って引けるようなら、一目均衡表の転換線も雲の上限となる1.36台半ばでサポートされることとなり、いよいよ想定した高値圏となる1.4000付近へと戻す可能性が高まります。
ただ、遅行スパンの上に控える当時の転換線が1.3897付近、実勢相場の基準線が1.3862付近と、1.38台後半は下落相場の援軍となるレジスタンスが控えていることから、戻り高値を追いかけるより、押し目買いが有利に見えます。
1.3700付近へ戻すようなら、例えば1.3720付近でユーロを買い、金曜安値割れとなる1.3600割れか、100ポイント程度アゲンストとなる1.3630割れで一旦はストップというイメージです。
上値は前述したとおり、1.3870付近を一旦の目標にしますが、ユーロの悪材料が出なければ1.4000を目指す展開も想定します。ただし、この場合は1.39半ばあたりでスクエアとし、1.4000にかけては、ユーロショートで構えたいイメージです。1.4000をこえた場合、ドテンして最高値更新へと思いを馳せたい感覚はありますが、どうせ、この付近ではわざとらしく、ユーロアゲンストのニュースが持ち込まれそうな気がしています。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎
ForexTVジャパンの浅野です。
この時間で“こんにちは”というのも微妙な季節ですね。直ぐ暗くなってしまうので、いろいろ制約が出てしまいます。
ところで、1.42台半ばを付けた後、発生したユーロ下落の背景の一つに、アイルランドのソブリン問題がありました。当時は“アイルランドが支援を要請するすらしい”というネタが、恐らく“そこまで悪いのか・・・”という連想になって、ユーロ売りにつながったと想像できます。
しかし、いざ調査団が派遣され、具体的な資金額の噂が飛び交っていても、ユーロは1.3445をボトムに反転上昇しています。真相が次第に明らかになったことで、必要以上の不安感が払しょくされた、かのような動きですが、一連の上下変動は、正に "BUY THE RUMOR, SELL THE FACT”でした。
(ここでのBUY/SELLは各相場の売買方向ではなく、仕込んで(BUY),手仕舞う(SELL)という例えだと考えて良いでしょう。でなければ、実際のユーロドルは噂で下落して、事実で上昇しており、売り買いが逆なので混乱しますね)
もし、最初のソブリンリスク懸念がユーロ売りの真実だったならば、いよいよ現実味が出た現在の方が、事態は悪化したはずであり、戻す根拠が解りません。
プライスアクションが過ぎたのは、中国の利上げ思惑とアメリカ長期債の動きが加わったからでしょう。しかし、あまりに素直すぎた今回一連の反応を見て、個人的には、限られたファンド筋がシナリオに乗っかって仕掛けただけ・・・という見方をしてしまいます。まあ、自分が素直じゃないから、なのかもしれませんが、一昔前には、ロシア系ファンドがどうした、こうした・・・という話で相場が乱高下したことがありました。時期が時期だけに、最後にもう一儲けする必要があるファンド筋が、パワープレーを仕掛けたとしても、おかしくはないですね。
これで目先のレンジをやってしまったとすれば、今後、1.3500から1.4000のレンジで年末を迎えるのかもしれません。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎