切合小屋の先は主稜線となり
目を凝らすと山を覆う緑の中に
時々、人の姿があります。
にぎやか過ぎたり、寂し過ぎたりでず
ちょうど心地よい空間です。
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深田久弥さんの
日本百名山より
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玄さんの言によると、日本のどの山も皆つまらない。
飯豊のような山は他にないというのである。
夏の1週間、その玄さんの案内で私は飯豊の全主稜線を歩いて、
その言に偽わりのないことを知った。
<中略>
殊に感服したのは、その主脈の峰々がいずれも堂々と独立して、
まるで一城のあるじのように大きく見えたことである。
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切合小屋から見える大日岳までの主稜線
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/1e/dec412977743307990cadf118e5a516a.jpg)
右側の一番近いピークは草履塚
その右が飯豊本山です。
飯豊最高峰の大日岳はどのルートからも
少し奥にあって、
堂々とした姿にあこがれるけど
登るには1泊分多めの準備が必要で
今回の山旅では見送りです。
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先ずは、草履塚から登り始めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/f6/22a7cc39a6980163bc89d5e255b43ed7.jpg)
相変わらず、青空を半分に切る雲。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/79/da5ac00275af7b9f1acee83a5ba8e80d.jpg)
視界が広いし
始まりは草原の道のようで
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/f6/22a7cc39a6980163bc89d5e255b43ed7.jpg)
咲き残っていたヨツバシオガマと
せり科の白い花。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/54/0543e92e7bacd2d7ff73b0d512116a36.jpg)
少し傾斜が増すと、石が混じる道となり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/c7/e8d205fc9d875d2a4e353b42a177b446.jpg)
トンネルのようにえぐれた道を抜けると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/90/bc0301a9677d27ec997a562bd0975455.jpg)
一気に視界が広がり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/08/649b2dc193dd821f17bf57e313416815.jpg)
草履塚の山頂です。
大日岳も少しだけ身近になりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/cc/8445b80f433edd3fb822a21e424d32dd.jpg)
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草履塚のピークから少し進むと
急な下りが待っています。
これから歩く道が見下ろせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/18/d8dd6509d4f7593de0432cae8287d891.jpg)
右下に、乳母権現
中央やや上に、御秘所という岩場。
その先が、最後の急登である御前坂。
稜線歩きでも上ったり下ったりがあると
しんどいのですが
こういう風景があると
疲れが吹っ飛びます。
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一番下まで下りて、見上げると
この変化にとんだ道が
今回の登山のハイライトでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/53/e6458a9112729b1458474d8ed35767ed.jpg)
乳母権現を拝み、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/6b/4c1ddd48fa82e1ef4a9db224b17606de.jpg)
ほっこりした後、すぐに御秘所に到着。
切合小屋から1時間かかりました。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/71/f5a65f1bba46494e08dcb41fa86df832.jpg)
御秘所は右が切れ落ちて
ひやひやします。
振り返ると、もっと緊張します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/11/4128ccc1c1d737027e9d03e09c83fe73.jpg)
岩場を超えると、御前坂の手前に
呼吸を整えるように平坦な道が少し
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/36/f29eddb8291c80734d85ae7f723cd6f8.jpg)
迷いようがありませんけど
りっぱな木柱が示す御前坂の文字が
そこだけきれいに
白ペンキに黒文字になっていて
管理人さんが塗り直したのか
丁寧な仕事をされていました。
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御前坂は15分程度の上りですが
今までたまった疲労から
脚が思うように上がらず
亀の歩みになりました。
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急登を登り切って見下ろすと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/a2/aa9d51a8afd9fb6103de6e9cf3a1e77b.jpg)
今まで歩いた主稜線は
三国岳につながる全貌が
手に取るようにわかります。
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見とれて、10分くらい立ち止まり
写真を何枚か記録してから
先に進むと、テント場に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/c3/cb9383f5473da22840f3b8e30405f67e.jpg)
一人用のテントが一張あり、
テント場を独り占めですねと声をかけると
このテント場は荒天時には風が強いので
その時は避難小屋に入るようにと
切合小屋の管理人さんに言われたそうで
小屋に泊まると言った私に
その時はよろしくと頼まれましたが
この日の夜に強風は吹かず、
テントでゆっくり眠れたでしょう。
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水場はここから100mほどで
少し下りたところにあるようです。
私は切合小屋で補給した水が
まだ十分残っていたので
立ち寄りません。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/62/2d0337e396d666416a81d779931c6b8c.jpg)
テント場から程なく
飯豊本山避難小屋に到着です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/1e/09cf23ef20f94a5a8386730c27fb1e84.jpg)
切合小屋から2時間
大日杉登山口から7時間20分
かかりました。
小屋の中をのぞくと誰もいません。
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小屋のすぐ横にある
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/83/558e8134979de81712d78f7e83870656.jpg)
飯豊山神社
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つづく
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