深田久弥さんの
日本百名山より
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数年前の五月、私は勝山の姉を訪ねた折、荒島へ登る機会を逃さなかった。
勝山から大野(両町ともすでに市制を敷いている)へ向かう間から眺めた
荒島岳は、文句なしの立派な山であった。
「美しいですね」と私は、自家用車に乗せてくれた親戚のTさんに声をかけると、
「良うゴエス」という返事。なつかしい越前弁である。
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空が明るくなるころに宿を出て
中出(なかいで)登山口に到着すると
駐車場に先客は3台でした。
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看板には登山マップや
宿、食事処が丁寧に案内されていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/e4/83ff1865931ba63f368a3088f0ed9fc4.jpg)
立派なトイレに、登山届を
提出するスペースがあります。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/66/b897e802e90c0d130de2067df4013e46.jpg)
5分ほど舗装された林道を登ると
中出登山口の標柱があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/36/2aaa2383567bf92e74dc42452db03e3b.jpg)
林道を下から上ってくる
身軽な服装の人が、登山口の
反対側の山へ入っていきました。
山菜やキノコ取りの方でしょうか。
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登山道に入っても林道が続き
短く2か所が舗装されていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/78/ace611495f6a8aa3dfc6b9de73e7cb18.jpg)
ただ、ほとんどが砂利道で
土の道より疲れます。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/73/8f3771df745cc45b468b70360ab8ed37.jpg)
20分ほどで林道と別れ
葛の枝が垂れ下がる下を
頭を低くして杉林に入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/ac/a54c119f8253737d6ac39b7aa3db38a2.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/71/8bb63298c82a65181c35d161bcf408ce.jpg)
ひっそりと山野草が咲いています。
新潟では見かけない花もあり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/f0/65a04afbae8f61d4931ab4a7f6e21237.jpg)
遠くに来たことを教えてくれます。
その他に、弥彦山での
ユウガギク・ノブキ・センニンソウ
に似た花が咲いていました。
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しばらくするとまた
林道を横切ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/85/016b90b5e9341b8c68ddd222aa5fd85c.jpg)
この辺りまで来ると
あまり使われていない林道は
野生に戻りつつあります。
山のかなり上まで杉が植林されていますが
自然林も残っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/29/6cde5090d457d5e99a0c5b03b886a4a7.jpg)
登山口から1:15で
おおこば展望台というピークがあり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/fc/a9dc75e537b890d73a5b4e044df49015.jpg)
現在は360度が樹木に覆われ
展望は全くありません。
虫が顔に寄ってくるようになったので
虫よけの網を被りました。
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少し横にトラバースするように進むと
登山口から1:30で
林道出合に到着です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/62/df48e094e9c4a92b5323016f5e59597a.jpg)
と言っても
高い樹木がないだけで
よほど注意して見ないと
林道であったことはわかりません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ec/3cd0d0b01c89139d59c27e22919f658a.jpg)
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向坂と書いた白い木柱を見て
坂を上り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/36/3623ef355b86c5c527b7b5b61981c3c9.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/19/e8ec34f61db9dcd4b21d56493df890d8.jpg)
キッコウハグマ・ソバナ・ホツツジを愛で
「とやのっこし」という木柱を過ぎると
小荒島岳への分岐があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/0a/62b6990a058a8e171dfac84aeb15a93b.jpg)
裏側には、丁寧にも
「すぐそこです」とありました。
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登山口より2:10で
小荒島岳に到着です。
足元の砂利にはばまれて
標準タイムより時間がかかりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/0e/1bfcc320bd32a03f9d9700556527c681.jpg)
荒島岳は雲に隠れ
下界も所々しか見えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/0d/1e736b06c13716f847a1cd7b143d1a81.jpg)
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帰りに再び小荒島岳に寄った後
分岐まで下りた時
これから荒島岳に登る
トレランの人とすれ違いました。
その人は私が駐車場に下りた頃
ほぼ同時に下山してきたので
驚いて声をかけると
やはり地元の方でした。
この長い砂利道をよく
走って下りれるものです!
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つづく