ヒヨコ・イン・ザ・ワールド

Fukunosukeとhiyokoが綴るブログ。バリ島旅行記とスペイン旅行記だったのですが、最近は色々増えました。

五島2017_09 キリシタン洞窟クルーズ

2017-10-02 22:37:43 | 五島列島2017

Fukunosukeです。

 

いきなりですが、今もなお、カクレキリシタンの人々はいるのだそうです。

カクレキリシタンとは、解教以降もカソリックに帰教せず、禁教時代の
ままの信仰の仕方を続ける人たちをそう呼ぶのだそうで、隠れているから
カクレキリシタンというわけではないのだそうです。

「へえ、じゃあ時代劇で踏み絵をさせられる人たちは?」

そういう人たちのことは、厳密には潜伏キリシタンというのだそうです。
日本のことなのに、全然知りませんでした。

 

閑話休題。

 

その昔、潜伏キリシタンが隠れ住んだ洞窟があり、そこに行く観光クルーズが
いくつかあるそうです。10人もいるので、S隊長夫妻が観光船をチャーター
しておいてくれました。

 

これに乗って行きます。

 

鳥羽一郎軍団。荒ぶっています。

 

フェリーの旅もいいけど、漁船もいい気分です。

 

 

お、何をしているのかな?

 

 

hiyokoの船長さん。蒸気船ウィリーを気取っています。
(本物の船長さんは上で舵をとっています。本当に操船しているわけでは
 ありません。大丈夫です(笑))

 

荒々しい島影をぬって船は進みます。

 

しばらくすると、ハリのメンドと呼ばれる岩穴の前にやって来ました。
イエスを抱いたマリア様のシルエットに見えるとのことです。ほんとだ。

 

その岩場をぐるりと回り込むと、白い十字架とイエスの像が見えてきました。

 

上陸します。

 

思いのほか険しいです。歩道が整備されているわけではないので、
結構危ないです。

 

この裏に洞窟があります。

Aさん、ラスボスに挑む勇者みたいです。

 

洞窟の入り口。
潜伏キリシタンの数家族が、4ヶ月間ここで生活していたそうです。
朝食を炊く煙で見つかってしまい、捕縛され拷問を受けたのだそうです。

 

洞窟内はT字型になっていて、真ん中あたりが少し広く平らになっています。
洞窟の外は外洋に面しており、荒々しい波が打ち付ける音が恐ろしく響きます。

 

 

こんな所に4ヶ月暮らした挙句、拷問か。

 

ちなみにこの十字架は、1960年代になって建てられたものだそうです。
そりゃまあそうです。これじゃ見つかっちゃいますからね。

 

ひとしきり見学して船に戻りました。

 


 

こんな場所があったなんて、ちっとも知りませんでした。

 

 

 

 

港に戻る途中、船長さんが船を停めて五島キリシタンの話をして
くださいました。

驚きました。

なんと船長さんはカクレキリシタンの神父なのだそうです。
現在27戸(人?)の信徒が残っていて、この地区では彼がおそらく
最後の神父で、カクレキリシタンはやがて絶えるだろうという
お話でした。

 

そうだったのかー。

 

船長さんが「今日は船室に赤マリアが出ています。いつもは黒で赤く
なるのは珍しい。見てください」とおっしゃるので見せていただきました。
《写真は控えておきます》

船室には、数センチの染みか汚れの様なものがあって、よく見ると天女の
様なマリア様の形をしています。描いたものではなくて、いつの間にか
現れたのだそうです。この船の守り神なんだね。

 


 

 

港に戻ってくると、子供たちが飛び込み遊びをしていました。

 

女の子も負けじと飛び込んでいました。この辺り、家の戸数は多くないと
思いますが子供は沢山いました。カクレキリシタンは絶えるのかもしれない
けれど、島の暮らしは続いていきそうです。

 

この後、神父さんのお宅に寄り、ロザリオやミサで使う道具など見せていただき
ました。 とても貴重な経験でした。