福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国88カ所お遍路の旅 その5(つづき)

2015-10-15 | 講員の巡礼(お四国他)ほか投稿
四国88カ所お遍路の旅~その5(つづき)~

四国の最南端の足摺岬にある金剛福寺に向けて、巡礼一行を乗せたバスは 国道56号線を走り、清流四万十川に懸かる 四万十大橋を渡る。川幅は広く、光を反射して川面はきらきらと輝き、河川敷は広く、新緑の絨毯のよう。四万十川を渡ると国道321号線を堤防沿いに南下。国道から県道27号線に左折し、くだける波しぶきと青い空と群青の海を見る。

足摺岬へは山道もあり、海沿いもある険しい道が多く、歩き遍路にはかなり厳しい行程だ。足摺岬を見下ろす丘の中腹に金剛福寺はある。岬は、椿の大樹海となっていて、早い春に先駆けて、深紅の花が咲く。残念ながら今は花はなく緑の重なり合いが、青い空に映えていた。

第38番札所 蹉跎山 金剛福寺 
本 尊:三面千手観世音菩薩
開 基:弘法大師



嵯峨天皇より補陀洛東門(ふだらくとうもん)の勅額を賜わる。縁起によると「金剛」は、大師が唐から帰朝する際、日本に向けて五鈷杵を投げたとされ、別名、金剛杵ともいう。また、「福」は『観音経』の「福聚海無量」に由来している。

境内は120,000平方メートルの広さ。山門を入り石段を上がると正面奥に本堂があって、左手に大師堂、弁天堂、鐘楼等があり、右手には源氏一門の寄進による多宝塔、その後方に、「和泉式部の逆修塔」等があり、広い境内にゆったりと配置されている。本堂、大師堂で納経

納経後ジョン万次郎像のある展望台で、断崖に立つ白い灯台のある足摺岬を望む。海の自然の声を聞き、頬をなぜる風に触れ、どこまでも広大な海を見る。自分はその自然の中にとけ込み、一つの小さな景色になり浄化される。遠くかすむ海とも空ともつかないところは、補陀落の世界…。御大師様が近くにいて下さるようだ。

「大師亀」本堂左の手前に、石製の大亀。大亀の頭をなでて念ずれば幸運が来ると言われる。「大師七不思議」(亀石、竜燈の松、ゆるぎ石、刀の石、竜の駒、名号の岩、亀呼び場)が寺の内外にある。金剛福寺を辞してバスに乗車、 土佐16ヵ所札所の最後の札所延光寺へ。
金剛福寺から 延光寺迄もかなりの距離がある。

第39番札所 赤亀山 延光寺
本 尊: 薬師如来
開 基: 行基菩薩



仁王門をくぐると、梵鐘を背負った、赤いな前掛けをした石の赤亀像が迎えてくれる。 縁起によると、境内の池にいた赤亀が、竜宮城から銅製の梵鐘を持ち帰り、この寺に奉納したという。山号の赤亀山は、この縁起に由来している。正面奥に、本堂、大師堂。大師堂から奥まったところに、護摩堂が建っている。本堂、大師堂で納経。
本堂と方丈の間に、「目洗い井戸」。住民が水不足で苦しんでいるのを知り、大師が錫杖で地面を突くと清水が湧き出し、里人の苦境を救ったといわれている。今も眼の病気に霊験あらたかな井戸。(納札の裏に、目の絵を年の数だけ書いて、奉納) 

第二十番鶴林寺に鶴の朱印を頂き、延光寺で亀の朱印を白衣の背中に頂いた。
「修行の道場」土佐の最後のお寺「延光寺」より、次は「菩提の道場」伊予路へ。   ~つづく~    K&K・記   
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