福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は木食行勝上人遷化の日

2024-05-07 | 法話

 

「高野春秋」「(建保五年1217)五月七日、行勝上人経智坊に入寂す。墓所は一心院児坂左道廻角に在り。行勝宮と號す。或記に云、四月二十八日、行勝上人晨朝護摩供執行已来、毎日七坐宛日課と為す。五月七日五鈷三鈷両手に持し椅子上に坐して怕焉逝去す。天野に於いて丹生視契諾に任ず。四宮を次第し小社を立ち若宮と號す。是れ所謂平生の神慮に感通し両社の威光を増んと奉るなり。具には天野神書の如し。案ずるに、寺家、毎年五月七日、大湯屋湯を沸し、貴賤の人品随て朝昼晩時を分かちて澡浴せしむる焉、功徳湯と號すは上人の菩提を増益、仍ち入湯者は心中に佛号を唱へ廻向する也。」

 

密教大辞典には「行勝・・一心院開基、諱は真俊、世に木食上人と称す。摂津高木の人。 常喜院心覚に灌頂を受け廣澤の法流を掬む。壮年に及びて天下の名山大獄を跋渉、金峯の笙岩窟に於いて不動使者法を修し、明王の出現に会して心身大いに調達す。建久九年高野山に入りて穀味を断ち、一心院谷に草庵を構へて住す。かくて妙法蓮華経の五智坊を創建し、八條女院の御願によりて不動堂を造営、自作の不動明王並びに運慶の八大童子を安置す。仏像は国宝、堂は国宝建造物。次いで経蔵・上塔・安楽園・護摩堂・念仏堂・寶瓶院・悲願院・金光院・奥坊・花臺廟・鎮守拝殿・阿弥陀院・本誓院等を建て大いに一山の興隆につとむ。承元二年鎌倉法印貞暁その徳風を慕ひ仁和寺より来りて師に随い精進練行せり。これより先,壽永三年冬、仁和寺道法新王受灌の日、風雨止まざりしかば師は守覚法新王の命によりて止雨法を修して霊験を顕す。・・また鎌倉二位禅尼を勧化し気比・厳島の両明神を天野に勧請して社殿を造営。・・建保五年1217五月七日寂、壽八十八。」

 

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