福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

地蔵菩薩三国霊験記 7/14巻の4/8

2024-09-07 | 先祖供養

地蔵菩薩三国霊験記 7/14巻の4/8

四、童子地蔵を畫き感應を得る事

遠州天竜河と申す處の河原に童子ども集まりて戯れ遊びけるに洪水して河原偏に濱となる。童部ども希代の思ひをなして或は沙を盛り山と成し、或は河を流しまどする中に七八歳十歳計りの童四五人よりあいて竹の端にて法師の貌を長さ七八尺計りにえがきて、地蔵の御影とて貴(たっとぶ)まねをしければ是を學んで一二三尺にとりどりに法師の形を沙の上に書あらはして各々伏し拝みて、沙をもり草花を献じてあそびけるに折しも六月下旬の比なるに俄かなる村雨降り来たり雷電しきりにして怖しき気色になれば伏し轉びて肝を消す。中にも初め地蔵をえがきし童子河に沈みけるを法師あまた走り廻りて抱き取り肩にかけ助けつつ皆な悉く送りとどけそれぞれの家に返玉ふ。子供皈りて父母に件の有様語りければよろこび法師に御禮申さんとて尋ねけれども行方更に見へざりける。真に地蔵を畫きつる利生とは後にぞ思知られつ。されば嬰児の土をもって畫くだも捨て給はず。況や一遍の名号を唱奉り滅罪生善を祈り奉らばなどか利益なからん。されば古徳も鈍刀骨を切る唯磨きに依ると云へり。一念称名も其の数つもりては終に真佛を見奉るべし。塵積りては山となる。砂長じて岩となる。人修せば争でか佛にならざらんや。經に説て曰、乃至童子戯れに若し草木及び筆或は指爪甲を以て而も佛像を畫き作らば如是の諸人等は 漸漸に功徳を積んで大悲心を具足して皆已に佛道を成ず云々(妙法蓮華經方便品第二「乃至童子戲 若草木及筆  或以指爪甲 而畫作佛像 如是諸人等 漸漸積功徳 具足大悲心 皆已成佛道」)。其の上、本願、十輪・延命等の經の中に、綵畫作佛像功徳不一念ずべし云々(地藏菩薩本願經如來讃歎品第六「若有善男子善女人。或彩畫形像。或土石膠漆金銀銅鐵。作此菩薩一瞻一禮者。是人百返生於三十三天。永不墮於惡道」)。

 

 

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