○ブラームス 交響曲第1番 フリッチャイ/北ドイツ放送交響楽団 1958年2月2、3日(ライヴ)
○ブラームス ハンドンの主題による変奏曲 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1953年4月7日(放送)
○チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 メニュイン(Vn)、フリッチャイ/スイス音楽祭管弦楽団 1961年8月16日(ライヴ)
ブラ1は、驚嘆の演奏です。
キングインターナショナルの宣伝を借りれば、「フルトヴェングラーの新録音発見かと錯覚してしまう」ほど演奏です。例えば、出だしの1音は、まるでフルトヴェングーの1952年2月のベルリン・フィルのライヴを思わせます。
また、ティンパニ奏者は、1951年10月にフルトヴェングラーが客演した際の「クレージィ」な奏者とのことで、この演奏でも大暴れしています。特に終楽章の終わりはものすごいです。
1956年のスイス・ロマンドOの演奏と比べて、テンポが一段と遅く、より厚みと深みが増しています。テンポの動きもより大きく、まさに巨匠風の演奏です。
演奏時間
1956年スイス・ロマンドO 〔13:21〕〔9:16〕〔4:43〕〔16:22〕
1958年北ドイツ放送SO 〔14:54〕〔9:55〕〔5:03〕〔17:29〕
ハイドン変奏曲は、1957年盤が大人しくと面白みに欠けていましたが、こちらの演奏は当然のことですが若々しく活気に満ちていて、好ましい演奏です。
チャイコフスキーは、1961年のルツェルン音楽祭の開場コンサートでの演奏です。この日は、他にコダーイの交響曲(初演)とベートーヴェンの第7交響曲が演奏されました。
1952年のモリートとのライヴのように極端なスリリングさはありませんが、力と情感のこもったスケールの大きい演奏です。メニュインは、ヴァイオリンはとても表情豊かで、楽想によってその表情が変わります。
(カップリングのモーツァルトのフルート&ハープ協奏曲は、1952年9月17日の演奏とありますが、これまで3月17日とされていた演奏と同じのようです。)