○ブルックナー 交響曲第８番 マゼール／ベルリン・フィル １９８９年６月４、７日
気持ちいいほどに金管がよく鳴る演奏です。そして、ティンパニの強烈なこと。１楽章の終わりのところのトランペットのファンファーレとティンパニの強打は、「凄いと」と感嘆するほど聴きごたえがあります。
また、終楽章では、出だしのところでのティンパニの強打はこのうえなく強く、皮が破れてしまうのではないかと心配になるくらいです。「死の行進」と呼ばれる部分では、着実な歩みを刻んでいて、金管と併せ、聴きごたえがあります。ただ、この行進の最後のところで、なぜかテンポが早くなってしまい不自然に感じ、少し残念なところです。
ブルックナーの本質というには、少し無理があるかもしれませんが、ベルリン・フィルの凄さを感じさせる名演であると思います。
