○J.シュトラウス こうもり フリッチャイ/RIAS交響楽団他 1949年11月1~8日、12月23日(放送)
フリッチャイは、RIAS交響楽団の首席指揮者に就任した1949年に二つのオペラを放送用に録音しています。一つが当オペラ、もう一つはモーツァルトの「後宮」です。
この「こうもり」は、フリッチャイの溌剌とした指揮が魅力です。発足間もないRIAS交響楽団ですが、この年、フリッチャイが首席指揮者に就任するにあたりメンバーを増強し、また東ベルリンから来た旧ベルリン国立オペラのメンバーも多く在籍し、極めて優秀な演奏です。
歌手陣では、アインゼンシュタインにP.アンダース、アデーレにR.シュトライヒを起用しています。シュトライヒのアデーレは大変魅力的で、3幕の「田舎娘をやるときには」と歌う場面は、小間使いのいたずらっぽいかわいさが表出されていて、私が好きな場面です。
2幕の舞踏会では、「美しく青きドナウ」が演奏されています。