みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

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GWの注目新刊 -『低欲望社会』『中高年ブラック派遣』『格差大国アメリカを追う日本のゆくえ』etc

2015-04-29 | こんな本を読んでいます
連休恒例の新刊紹介です。
今年も各分野でなかなかの力作が出ています。

『関東軍とは何だったのか 満洲支配の実像』(小林英夫,KADOKAWA/中経出版)


 → 日本を滅ぼし、満州の日本人に塗炭の苦しみを与えた元凶である関東軍。
   国防よりも政治に熱心であるという点で、
   公益よりもドグマを優先する今のリフレ派と酷似している。


『低欲望社会 「大志なき時代」の新・国富論』(大前研一,小学館)


 → 今の日本の抱える最大の問題は人口減少であるとひと目で分かる。
   但し北欧型の処方箋でないのは大減点。
   あと高齢層バラ撒きが内需沈滞の元凶であることにも触れていない。


『2015-2016年版 新しい経済の教科書』(日経BP社)


 → 日経BPも人口問題に注目している。
   踏み込みとしてはもう一歩だが以前よりは進歩した。


『格差大国アメリカを追う日本のゆくえ』(中原圭介,朝日新聞出版)


 → デフレと不況はほぼ関係なし。これが歴史的事実であり、
   リフレ派がいかに洗脳された「宗教」であるかが一目瞭然。
   ただ処方箋は非力で、スウェーデンの卓越性に遠く及ばない。


『中高年ブラック派遣 人材派遣業界の闇』(中沢彰吾,講談社)


 → ルポルタージュとしては本当に素晴らしい。
   政府の審議会やら委員会やらでご高説を垂れる世間知らずエコノミストや学者は
   この一冊を熟読して反省すると良い。


『ルポ 保育崩壊』(小林美希,岩波書店)


 → 上の著書ほどの迫力はないが、保育の民営化の内情を抉る一冊。
   但し著者は企業にやたら厳しい割に既得権を持つ官公労や福祉法人に非常に甘く、
   しかも予算をケチる有権者の責任に全く言及しないという通弊が昔からあるので注意。



『金沢・能登の食遺産』(岸朝子 選,KADOKAWA /角川マガジンズ)


 → ここからはおまけ。
   北陸新幹線開業を祝して参考まで。
   寿司も駅から比較的近い乙女を選んでおり、時間が少ない人向け。
   志の助とか照葉とかコアな情報は入っていない。かわむらも入っていないような。。


『ふだんの金沢に出会う旅』(杉山正博/濱尾美奈子/アラタ ケンジ,主婦の友社)


 → 時間のある人はこちらの方が良い。
   丹念に取材してある。(やや女性向けかも)

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