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個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

『週刊エコノミスト』11月30日号-日本の化学業界は「技術力過信、マネジメント軽視、不要な多角化」か

2010-11-22 | 『週刊エコノミスト』より
今週の『週刊エコノミスト』の特集は「沸騰!! 商品相場」でした。

世界経済とダイレクトに結びついているのは何と言ってもエネルギー、
既に石油需要は金融不況を後目に2007年を超え、過去最高となっています。
その需要増の主因は何と言っても中国とのこと。

『週刊エコノミスト』の内容案内

最新号の内容の確認は、こちらの毎日新聞のサイトの方が正確で早いです。
(定期購読は方式によりディスカウント率が複雑なので御注意下さい)
http://www.mainichi.co.jp/publish/magazine.html

P24の大和総研・牧野潤一氏の「FRBの資産拡大が金高騰を招いている」、
P26の丸紅経済研究所・柴田明夫氏の「商品価格の均衡点が変わった」が注目です。

他にもコモディティが幅広く紹介されていて参考になります。

ただ投資に関して総合商社が出ていないのは手落ちでしょう。
取引上の税負担が軽い上に配当も出ます。
コモディティを取引するより遥かに魅力的だと思います。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今回のエントリーのサブタイトルはP75以降、
「日本の化学力」と題した特集からです。

ナフサ課税問題でクローズアップされた
日本の化学業界の現状が詳述されています。

私が考え込んでしまったのは、以下の三人の痛烈なコメント。

東京理科大の伊丹敬之教授

「日本の化学会社は不要な事業にまで手を広げ
 経済性や競争力を低下させている」


野村證券の西村修一氏

「日本の企業には、技術力への過信と
 マネジメントの重要性に対する認識の欠如が見られる」


東大の妹尾堅一郎特任教授

「日本の化学産業には、技術で先行するか
 コストダウンで勝つ以外の創意工夫がない」


信越化学工業は違うと思いますが。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

P72のエコノミスト・リポートは志村宏忠氏による取材で、
台湾をルートとして日本企業が中国進出するという
興味深い内容でお薦めです。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の『週刊ダイヤモンド』は「仕事&資格 大図鑑」でした。
得意とする仕事・賃金の特集です。

日航の破綻によって漸くパイロットとCAの賃金が
国際水準に収斂しつつある(=下落)ようです。

これだから官の規制に依存している分野は恐いのだ。
ベルリンの壁のように崩壊が一気にやってくる。
次はほぼ確実に議員・官僚・公務員の番になる。
大手メディアも決して逃げられない。





『週刊ダイヤモンド』2010年 11/27号


新聞記者について
中高年の記者ほど扱いにくくなる
テレビ局について
特権階級と正直に書いてあるのが素晴らしいです。

朝日新聞の豪華な「大名リストラ」の内情や
「興味の対象が社会ニュースから社内政治に移る」記者の話も実に面白い。

診療科別の医師の収入と勤務負担のマトリックス図や
語学関連の最新情報もありかなりのお買い得!
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