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低炭素型産業への設備投資補助金、高い費用対効果 - 予算の5倍もの投資誘発効果

2010-10-29 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
特別会計の仕分けが再生エネルギー関連分野にも及んでいますが
公共部門の効率性、言わば「予算対効果」も注目すべきです。

経産省と環境省は産業政策においてイニシアティブを争う関係であり
似たような事業を行っていたり旧弊な縦割りを固守するなど
セクショナリズムの害はどうしても生じ易くなります。

ここは効率性と予算対効果の面で両官庁が競ってゆくことが
日本経済のためにも政府のためにも必須でしょう。
(負けたら予算削減もしくは廃止といった方法が考えられる)

中印などの人口大国の経済成長、原油価格が高止まりによって、
これから低炭素産業が世界的に伸びてゆくのは明らかです。
環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏は、2030年迄に
自然エネルギー関連産業の規模が自動車産業を超えると予想されています。





『日本版グリーン革命で経済・雇用を立て直す』(洋泉社)



低炭素型産業への補助活用、設備投資額1400億円に(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E0E1E2E3EA8DE0E1E3E2E0E2E3E29797EAE2E2E2

”経済産業省は、発光ダイオード(LED)など低炭素型産業への設備投資への補助金
 制度を使った投資額が、総額で約1400億円になったとの集計をまとめた。投資総額は
 予算額の5倍程度だった。
補助を活用した外資系企業進出の例もあり、産業の国外流
 出に一定の歯止めをかける効果があったようだ。
 同省は2009年度2次補正予算で、総額297億円の補助金を確保。〔以下略〕”

 → ターゲティング政策に期待できないというのは嘘です。
   このように選択が適切であれば効果は出るのです。

   今後はそれぞれの分野での費用対効果を詳しく調べ、
   成果に応じてリバランスすることが望まれます。


2009年度の国内太陽光発電システム市場は前年度の倍以上の水準に(Business Media 誠)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1009/21/news043.html

”市場調査会社の矢野経済研究所は9月17日、2009年度の国内太陽光発電システム市場
 の調査結果を発表、市場規模は前年度比135%増の3856億円へと拡大した。
 【栗田昌宜,Business Media 誠】
 同調査は国内太陽電池セル・モジュールメーカー、住宅メーカー、住宅用および公共
 ・産業用太陽光発電システム販売事業者を対象に、面談や電話による聞き取り調査と
 文献調査を併用して実施したもの。
 分野別に見ると、住宅用太陽光発電システム市場が3335億円(構成比86.5%)、公共
 ・産業用太陽光発電システム市場が522億円(同13.5%)で、伸び率は住宅用太陽光
 発電システム市場が前年度比153%増、公共・産業用太陽光発電システム市場が同60
 %増となった
。国内の太陽光発電システム市場の拡大をけん引してきた住宅用は2005
 年度の1784億円をピークに2006~2007年度は縮小したが、2008年度以降は政府や
 自治体による導入助成制度の再開などを背景に拡大に転じ、2009年度は余剰電力固定
 価格買取制度の開始によって急拡大した。
 国内市場の拡大に伴って、海外メーカーの参入も本格化。かつてはほぼ全量が国内メ
 ーカー製だったが、2009年度には中国や韓国を中心とする海外メーカーが多数参入し、
 総導入量618.5メガワットのうちの8.5%に相当する52.5メガワットが海外メーカー
 製モジュールを採用した太陽電池システムとなった。
 同調査では、2010年度以降の市場予測も実施。それによると、余剰電力の固定価格
 買取制度によって住宅用を中心に市場拡大は継続し、2010年度は2009年度比76%増
 の6774億円、2015年度は同187%増の1兆1068億円、2020年度には同236%増の1
 兆2941億円になると予測している
。”

 → 企業の設備投資への補助だけでなく、
   固定価格買取制度のような他の制度的インセンティブも
   その有効性を測定しつつ強化すべきです。
   …長期的かつ持続的に市場が成長するために。


10年後もEV普及せず=世界新車販売の7%―米調査会社(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c%3Fg%3Dint_30%26k%3D2010102800553

”【ニューヨーク時事】日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」や米ゼネラル・モ
 ーターズ(GM)のハイブリッド電気自動車(HEV)「シボレー・ボルト」が近く
 発売されるなど、環境車に対する注目が高まっているが、米有力調査会社JDパワー
 ・アンド・アソシエーツは27日、世界全体の新車販売台数に占めるEVやHEVの
 割合が、10年後でも「7.3%にとどまる」
との調査報告を発表した。
 JDパワーによると、2020年時点での世界全体の新車販売台数は7090万台と
 予想されるが、EVやHEVは計520万台にとどまる見通し。10年は全体(推定
 4470万台)の2.2%に相当する95万4500台と予想されている。HEVに
 はトヨタ自動車の「プリウス」など、従来のハイブリッド車(HV)も含まれる。
 JDパワー幹部は「各国政府やメディア、環境保護論者の間ではかなり関心が高まっ
 ているが、EVやHEVが商業的に成功するかどうかは最終的に消費者によって決め
 られる」と指摘。全体のコストが大きいことが分かれば、消費者の購入意欲は減退す
 る
とした上で、「(個人の)購入者は比較的高齢かつ高学歴、高所得の人で、テクノ
 ロジーに深い関心がある消費者に限られよう」と結論付けた。”

環境分野の中でもコスト面での成長制約が強いと思われるのがEV。
燃費向上の技術的進歩が著しい現在、EVの将来性は群を抜いて不透明です。

この分野でも費用対効果の観点が重要にならざるを得ません。
私の個人的な見解では、ハイブリッド車は「つなぎ」ではなく
地味ながら頼れる「ロングリリーフ」になると思います。
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