カワハギの 秋の味覚よ 旅の宿
中村 梅士 Baishi
ああ、また小旅行に出たいなあと思う。
まだ、後期授業が始まったばかりだというのに、もう
胸突き八丁の戦模様で過密な仕事になっている。
連日手術が続く外科医のような緊張の連続である。
外科医と違うのは、看護婦の有無と結果がみえやすい
かどうかであろう。
前回の旅の宿は、カワハギの生き作りが目玉だった。
これが、実に絶品なのである。
何といっても、冷酒で味わう、カワハギの肝だろう。
そういえば、毛ガニを買ったまま、まだ食べていない。
買っただけで満足してしまったかもしれない。
ああ、やっと明日の仕込みが終わった。
大萩康司のギター曲集「アストラ・ピアソラ作品集」
を聞きながらワインをグラス一杯飲みほした。
さて、今日は来年のカレンダーが全部届いた。
好きな日本画シリーズ４種類と新暦・旧暦カレンダー
である。
これが例年の定番となっている。
あとほしいのは、山種美術館のカレンダーほかがある
が、カレンダーだらけになるのもいかがなものかと思い
つつ、絵心をくすぐられるものが出てくるのである。
さて、明日は土曜日だが、体力勝負になりそうだ。
まあ、頑張るとしよう。
笹栗の九大演習林の山が広範囲に伐採されて削られ
ているので、ついに売り払われてしまったのかと思っ
ていた。
あの密林のようなブッシュをかき分けて徘徊していた
地域だったから、開発の惨状を見て、近づく気がしなか
った。
そこには見事な野生のランも咲いていた場所である。
ところが、炭鉱跡のボタ山だったらしいのだ。
黒々とした地肌が露出していた。
周りには池も多く、湿地のような場所だった。
食品工業団地を作る予定らしいのだが、山の神が怒る
のではないか。
そういう妖怪地帯の気配があったからなあ。
利権絡みのようだが、まあ、近づくまい。
自然林を破壊する開発工事には嫌悪感を覚える。
山で遭難することより嫌な人災である。
日本国独立宣言・神聖九州やまとの国
New Asia Happiness Party
