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命の値段

先週金曜日は定期検診。
心配していた結石はどうやら流れ出たらしく一安心。

そして血液検査の結果も良好で、医師からも「大きな手術を2度、大変だった
けど良かったねぇ」、と言って頂き、本当に生きている実感がする今でありま
す。

で、・・・、で・・・、気分良く帰宅できると思ったら・・・、

以前このブログにも書いたB型肝炎の発症予防薬であるヘブスブリン、これが
保険適用外となり、新薬に変えざるをえなくなってしまったわけですが(H大
病院では該当する約40名全員が変更したらしい)、当然抗体が下がるわけで
その結果、ついに抗原が陽性の疑いのある人が現れたという話しを聞かされま
した。


ヘブスブリンを投与する事によって、HBs抗体を増加させ、HBs抗原を
陰性に保ち、肝炎の発症を防ぐのですが、抗体の減少により、当然再発症の危
険は高まります。

昨年末の説明会でも伝えられていることであり、前例が少ない為、ある意味、
実験台的なことも言われていたことです。

ただ実際に目の前に事実を付き付けられてはいい感じはしない。

検査方法の違いもあり、まだ”疑い”の段階であるため、現在入院治療中だが、
DNA鑑定中で、間もなくその結果が出るらしいとのこと。


ワタシの知っている人に聞いても、やはり抗体の数値はほぼ半分ずつ減少して
いる。
ちなみに自分の場合、

・2006年12月15日~ヘブスブリン最終投与日
・HBs抗体値
 2007年 1月12日~329.8 mIU/ml
 2007年 2月 9日~160.7 mIU/ml
 2007年 4月 6日~ 30.0 mIU/ml
 2007年 6月 1日~  3.9 mIU/ml


で、今後のことですが、このまま放置し抗原が陽性になった場合、確実に肝炎
が再発するらしい。しかも今は免疫抑制剤を服用しているので従前より進行が
早いということだった。

そこで対処方法ですが、一番は、またヘブスブリンを投与する事。
抗原が陽性になった場合は入院し、ヘブスブリンを集中投与し陰性になるまで
続ける事。

ここまできて再発は絶対に考えられない。もちろん入院(最低でも2週間程度
になるらしい)もしたくはない。
だからといって、保険の効かないヘブスブリン。
今までのペースで投与すると一ヶ月に12万円になります。

量を減らして投与する事も可能らしいが、それにしても。

保険の再適用に向けて、厚生労働省に直接働きかける話しがある。


ヘブスブリンという薬、米国で抗体の強い人から採血した血液を原料としてい
る。
化学的に作ったものではないことを知り、保険云々また、高額な料金にも一応
納得はできるんです。
地域によって保険適用の有無があるのも理解している。

ただ、この薬によって助かる命があるんです。
そこはかとない不安が解消されるんです。
これが贅沢な要求なんでしょうか。

移植手術もそうなんです。
実際、保険の対象外となり、お金の工面ができず移植をあきらめている人が
大勢いるんです。
せっかく移植で助かった人が、その後の高額な薬代を払えず、生活に困窮し
ている人がいるんです。

まるで命に値段を付けられ、寿命を決められるかのように。

保険っていったい何なんでしょうか。
社保庁の年金問題にも通じるものがあると思うんですが、将来の為、もしもの
為に投じていた自分のお金が、いざという時、助けてくれない。
本当に必要な時に役に立たないのであればそれは保険でもなんでもないと思う
んです。

結局、大事なことが無責任な、当事者ではない、痛みの知らない人に決められ、
運営されていく。
やはり自分の身は自分で守れってことでしょうか。

でもでも、自分は周りのたくさんの方に助けられた、この事だけは忘れません。




PS:国会で安倍さん、年金について
   「要求があれば、全員に支払えってことですか!!」
   って叫んでましたけど、

   「あったり前じゃないですか!」

   もし支払えない理由があるんなら、その証拠を示すのが社保庁の
   ”責任”じゃないですか?!

   「証拠を示すのは国民じゃなくて、あなた達ですよ!!」
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コメント
 
 
 
老後 (のりっぺ)
2007-06-04 13:17:15
病気を抱えているから尚更不安ですが、年金をもらう時期が来て「記録がありませんよ!」とか言われたらどうしようかと不安になりました。健康な方でも同じです。
高い年金を払い続け将来には貰えるであろう年金を貯金と思い頑張っているのに。生活に余裕がなく年金を払う事が出来ない人だっているはず。督促は出来ても払った人に年金を払わない!ふざけるな!!と言いたい。
給料明細とか取っておいたほうがいいんでしょうかね。
20年前のなんてあるわけがないです。我が家も会社員だったり自営業で国民年金だったりサラリーマンの妻だったり・・・。色々だったのでとても不安・・・。
調べてみようかな・・。というか国民全員に今までの記録を送付して欲しい。そうなると莫大な経費がかかるのでそうもいかないだろうし・・・。いづれにしても貰うまで不安ですね・・・。
 
 
 
もしかして私のこと? (亀太郎)
2007-06-04 19:52:53
がんばれ、肝臓くんへ
ブログに書いてる事って私のことではないですかね?
先日抗原が出て急遽H大に入院しました、一週間入院してヘブスブリンの点滴をして6月上旬に退院する事が出来ました。
私の場合抗体の減少が早くて5月中旬で抗体が1.2しかありませんでした。

また、いつ同じ事が起きるか不安な日々を過ごすことになります。
お互いに生体肝移植患者としてはヘブスブリンが早急に保険適用になってくれると、安心して生活が出来るんですがね・・・
 
 
 
どうなるんでしょうね (かんぞう)
2007-06-04 22:42:33
ワタシ達夫婦ものりっぺさんと同じ、サラリーマンからスタートして、会社を変わり自営業へ、妻も今の会社が4社目です。
妻は昔問い合わせたた時、自分の書類が紛失していて、担当者が「なにぶん手作業なもので」と言われたそうです。
そんな事があったものですから、3、4年前、社会保険事務所で加入履歴を確認して貰ってるんです。

なにやら年金記録を送付する話しも出ているみたいですけど、やっぱり調べてみた方がいいと思いますよ。

ワタシも「支払い額より受け取り額の方が一般的に多くなる」と聞いて切れることなく支払いを続けていますけど、
最近はあまり信じていません。

でもやっぱり、将来が不安だから今は払い続けるしかないんですよね。

こんな所にも、自分の病気と重ね合わせて考えてしまいます。
 
 
 
保険 (かんぞう)
2007-06-04 23:04:02
ワタシが説明を聞いたのが6月1日ですから、おそらく亀太郎さんの事だと思います。
コメントありがとうございました。

そして退院されたという事で、本当に良かったですね。
ワタシ自身もすごく安心しました。

ワタシもどんどん抗体が下がって、6月1日で3.9、次回の検査が15日ですが、今はまさに針のムシロに乗った気分です。

コーディネーターのTさんに今後の事は聞いたのですが、やはり実費でもヘブスブリンを打つのが良さそうで、だからといって12万はとても無理です。

回数を減らして1本にするとか、間隔をあけるとかの方法も、なんだか自分の命を買っているようで。

何よりも心配なのは、今を乗り切っても不安がずっと付きまとうということですものね。

一分一秒でも早く保険適用になる事を願うばかりです。

亀太郎さん、これからも少しでも教えて頂ける事がありましたら、是非お願い致します。
お元気であることをお祈り致します。
 
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