昨日(24日)、『大雪に関する異常天候早期警戒情報』が出されました。
何だか仰々しい情報ですが、週間予報より先の天気に対して警戒を呼び掛けるモノとのことです。
具体的には週間予報より先というと来年の1月1日以降ということになりますが、その内容は
「12月29日(日)~1月4日(土)の1週間、降雪量が平年よりかなり多く(10年に1回のレベル)なる可能性がある」というものです。
まず、この「平年より」という表現がくせ者で、確かに年の瀬から新年に掛けても大雪になる例は珍しくないのですが、まだ寒(小寒、大寒)に入っていないので、「平年値」としては降雪や積雪はそれほどのものではありません。
なので、1月下旬に「平年より降雪量が多い」と言うのと、年の瀬に「平年より降雪量が多い」というのでは、実際の降雪量はかなり違うということになります。今年の年の瀬は、ある程度の20~30センチは積もるかもしれませんが、その仰々しさから感じられるほどの大雪にはならないと考えられます。
この「平年に比べて」という考え方は、誤った印象を与えます。雨や雪の少ない月に、そこそこの雨や雪が降った場合、気象情報は「○月としては過去最高の降水(雪)量」とか「平年の2倍の積雪量」と表現することが多いです。
たとえば、12月24日の福井市の平年の積雪は7センチで、普通よりは多い雪が降り積雪が15センチになったとしたら、「平年より2倍以上の積雪となりました」となります。15センチの積雪は嫌ですが、「大雪」と言うには到底届かない雪です。
これが1月下旬だと「平年より2倍以上の積雪」は、46センチ以上の積雪tろなり、かなり大変な雪です。
そもそも、日常は平均値ではなく刻一刻の状況なので、それを平均値(平年値)を尺度として表現することがナンセンスなのです。
今回の警戒情報の詳細(気象庁ホームページ)を見ると、
「12月29日~1月4日、その地域に降雪量が「かなり多い」確率が30%以上ある」(北陸、長野県北部・群馬県北部、岐阜県山間部、近畿日本海側、山陰)
ということでした。
「降雪量がかなり多い」「確率が30%以上」……不確か過ぎます。
NHK福井では「降雪30センチ」という表記があったように思いますが、大げさな割には曖昧すぎます。
それに、たとえ雪が大して降らなくても、確率が30%なので「外れた」という批難は受けません。
警戒するに越したことはありませんが、平年と比べての評価や、その表現のあいまいさ、さらに情報発信の責任の無さを感じます。
それはともかく、今週末の28日(土)、29日(日)は寒くて日本海側は雪が降りそうです。
何だか仰々しい情報ですが、週間予報より先の天気に対して警戒を呼び掛けるモノとのことです。
具体的には週間予報より先というと来年の1月1日以降ということになりますが、その内容は
「12月29日(日)~1月4日(土)の1週間、降雪量が平年よりかなり多く(10年に1回のレベル)なる可能性がある」というものです。
まず、この「平年より」という表現がくせ者で、確かに年の瀬から新年に掛けても大雪になる例は珍しくないのですが、まだ寒(小寒、大寒)に入っていないので、「平年値」としては降雪や積雪はそれほどのものではありません。
なので、1月下旬に「平年より降雪量が多い」と言うのと、年の瀬に「平年より降雪量が多い」というのでは、実際の降雪量はかなり違うということになります。今年の年の瀬は、ある程度の20~30センチは積もるかもしれませんが、その仰々しさから感じられるほどの大雪にはならないと考えられます。
この「平年に比べて」という考え方は、誤った印象を与えます。雨や雪の少ない月に、そこそこの雨や雪が降った場合、気象情報は「○月としては過去最高の降水(雪)量」とか「平年の2倍の積雪量」と表現することが多いです。
たとえば、12月24日の福井市の平年の積雪は7センチで、普通よりは多い雪が降り積雪が15センチになったとしたら、「平年より2倍以上の積雪となりました」となります。15センチの積雪は嫌ですが、「大雪」と言うには到底届かない雪です。
これが1月下旬だと「平年より2倍以上の積雪」は、46センチ以上の積雪tろなり、かなり大変な雪です。
そもそも、日常は平均値ではなく刻一刻の状況なので、それを平均値(平年値)を尺度として表現することがナンセンスなのです。
今回の警戒情報の詳細(気象庁ホームページ)を見ると、
「12月29日~1月4日、その地域に降雪量が「かなり多い」確率が30%以上ある」(北陸、長野県北部・群馬県北部、岐阜県山間部、近畿日本海側、山陰)
ということでした。
「降雪量がかなり多い」「確率が30%以上」……不確か過ぎます。
NHK福井では「降雪30センチ」という表記があったように思いますが、大げさな割には曖昧すぎます。
それに、たとえ雪が大して降らなくても、確率が30%なので「外れた」という批難は受けません。
警戒するに越したことはありませんが、平年と比べての評価や、その表現のあいまいさ、さらに情報発信の責任の無さを感じます。
それはともかく、今週末の28日(土)、29日(日)は寒くて日本海側は雪が降りそうです。
科学というのは「嘘」は大罪ですが、「間違ってるかも」は正義であり、「絶対正しい」は破滅を意味しますから。
東京なら大事でも、雪国や豪雪地帯で十年に一度の大雪になったとして、大騒ぎはしないでしょう。総量としての積雪が十年に一度レベルで多い、なら有意義で、数十年とか半世紀に一度となれば、経験していない人間も多くなり注意喚起に大きな意味が出てくるでしょうけど。
気象予報士の試験には平易な(伝わりやすい)表現にする能力(テンプレートでもいいんですが)も取り入れた方がいいですね。
役所のことなかれ主義という病気の根深さというか闇の深さというか。
>専門用語を使って科学者同士の言葉にすると、自動的に責任を回避できることを、悪辣な大人の知恵として使用しています。
それだけでなく、責任を問われないような予報の出し方が非常に上手です。
たとえば、「北陸地方の多い所で1mの積雪(降雪)が予想されます」
これって、平野部(都市部)の積雪が5センチでも予報が外れたことにはなりません。
それに、この種の予報の性質が悪いのは、北陸のことをよく知らない人がこの予報を聞くと、「えぇっ、大変、明日から北陸の温泉(平野部、海岸部)に行くんだけど、そんなに降るのならキャンセルだな」と思ってしまう点です。
そもそも、「多い所」というのはスキー場や山奥なのです。そんな多くの一般の人とは関係のない地域の予報数値を出しても、予報の価値はありません。
「平野部で○cmの積雪があります」という予報が、情報としての価値があります。
>東京なら大事でも、雪国や豪雪地帯で十年に一度の大雪になったとして、大騒ぎはしないでしょう。
ええ、全然、報道の力の入れ方が違います。まあ、これは降雪の影響を受ける人数が10倍以上差がありますから、情報としての価値を考えると、仕方がないのかもしれません。ただ、やはりいい気分はしませんね。
>役所のことなかれ主義という病気の根深さというか闇の深さというか。
そうですね。本当にそう思います。
ただ、こういう風にしたのは、ちょっとしたことでも問題にしてしまうマスコミや国民の責任でもあります。