英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

「タンスの奥に」(中田七段作詰将棋)の解答

2016-04-19 17:34:40 | 詰将棋
「タンスの奥に ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2016年3月号」の解答です。



 初手▲1五香は△2四玉で続きません。また、▲2五銀も△同銀で詰みません。
 なので初手は▲2五角よりなさそうです。


 これを△2五同桂と取ると▲3四龍△2四合駒▲1五香で詰むので、△2五同銀と取ります。


 ここで▲1九香が普通なのですが

 △2四玉なら▲1五銀で詰むのですが、△1六桂(変化図1)と中合されると、
 以下▲1六同香△同銀▲3四龍△2四歩(合駒)で詰みません。


 第2図に戻って、中合を避けて▲1五香はどうでしょう?

 しかし、これも△2四玉(失敗図2)で詰みません。

 ただ、この失敗図2は正解に繋がるヒントになっています。
 この図で▲1六桂と打って取られなければ詰むので、2五の銀を何とかすればいいのです。
 そこで、第2図で▲3四龍として△同銀を強要すれば、銀の1六への利きは消えます。

 3四の地点は、2図の段階では龍が押さえていましたが、▲3四龍△同銀と進んだ局面は、龍の利きの代わりに守備銀で栓をすることで代用するわけです。

 こうしておいて、▲1五香と打てば△2四玉の一手に▲1六桂で詰みます。


 さて、第4図で▲1九香(変化図4)と下段から打つのが実戦での筋ですが


 △1六桂(変化図5)▲同香△2四玉(失敗図3)でも

 ▲1九香(変化図4)に△2四玉(失敗図4)とかわされても詰みません。

図で▲1六桂と打っても△1四玉と逃げられて逃れられてしまいます。遠くから香を打ったため、香の利きが桂まで遮られてしまうのです。
 1六に桂が打てるよう、▲1五香の香を短く打つのが肝要でした。

詰手順……▲2五角△同銀▲3四龍△同銀▲1五香△2四玉▲1六桂まで7手詰
タイトルは、玉をタンスの奥にしまうような感じがしたので……
(出題時には別のタイトルを考えていたはずなのですが、思い出せません……)

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