英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

「16パズル」(中田七段作詰将棋)の解答

2016-05-23 16:03:18 | 詰将棋
「16パズル ……中田七段作詰将棋 2016年5月10日 中日新聞系新聞出題」の解答です。



 初手は▲1六角打も見えますが、△同香▲同角△1五玉で続かないので、▲4七角か▲4七角打に絞られます。
 まず、▲4七角と持駒を温存する方から考えましょう(私はケチです)。

 これで玉は動けませんし、合駒も無効のように思えますが、
 △3六歩(第2図)の合駒が、意外と抵抗力があります(他の合駒は簡単に詰みます)。


 ▲3六同龍は△同飛と取られてしまうので、▲3六同角と取りますが2六に逃げ道ができます。


 ここで、①▲3七角と②▲2七歩の2手段が考えられます。
 まず、①▲3七角と打ってみます。

 これには△1六玉(第6図)と逃げる一手です。
 第6図の玉は飛車、角、角に睨まれて絶体絶命に見えますが、2七に逃げられたり、玉方の飛車で攻め方の龍を取られたりして、詰みません。
 
 では、第4図に戻って、②△2七歩はどうでしょうか?

 ▲2七歩(第8図)にも△1六玉(第9図)の一手です。(第7図がないのは気にしないでください)


 この図も、追い込んだ感はありますが、2七の歩が取られたり、玉方の飛車の守備が利いて詰みません。
 持駒の角は、この局面では役に立ちません。
 という訳で、勿体がらずに、初手で▲4七角打と投入しましょう。

 以下、△3六歩▲同角△2六玉▲2七歩△1六玉と先ほどと同じ道を辿って第11図。
 (参考までに、初手▲4七角と打った時の第9図も並べておきます)


 今度は▲2五角の両王手には、2七の歩は浮いていないので△2五同玉の一手です。(第9図で▲2五角としても、△2五同玉でも△2七玉でも詰みません)




 ここで▲2六歩と突くと、1六への龍の利きが遮断されてしまいますが、今度は3八の角の利きが開通して、詰み上がります。



 玉、角、歩の動きが『16パズル』のようです。
 最後の突き歩が、なかなかの感触です。


詰手順……▲4七角打△3六歩▲同角△2六玉▲2七歩△1六玉▲2五角△同玉▲2六歩まで9手詰

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