英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season19 第19話「暗殺者への招待」 (拡大スペシャル)

2021-03-20 15:05:09 | ドラマ・映画
既に、この話の後編に当たる最終話も放送されており、私も視聴済みなので、この前編の事件を考察するのは、意味がないというか、滑稽なので、ドラマの作りについて書いていきます。

 前編の印象としては、展開が遅くて、“まだるっこさ”を感じた。
 しかも、冒頭でIT長者の加西周明 (石丸幹二)とのやり取り(特命係に呼び出された加西が、「“直接会って話がしたい”なんてわがまま言った以上、よっぽど面白い話じゃなきゃあ、承知しないよ」と言い、二人の表情を探る)から、『5か月前』に遡る。
 5か月前と言うと「右京たちが加西を追い詰める」「加西の逮捕が副総監の“ツルの一声”で見送られ、皆が憤慨する」など第2話最終部分であるが、そこから、麗音(篠原ゆき子)銃撃の実行犯・朱音静 (日南響子) の供述保留や翻意を軸に、弁護士・中郷都々子(織田梨沙)、国家公安委員長・鑓鞍兵衛(柄本明)、内閣官房長官・鶴田翁助(相島一之)、内閣情報調査室の柾庸子(遠山景織子)などの思惑を絡めていく……

 そういうドラマの作りだが、冒頭のシーンのインパクトが弱いので(《ああ~こいつかぁ~》というインパクトはあったが)、途中で「4か月前」とかの字幕を出されても、《いつから?》と混乱してしまう。[《その直前のシーンから4か月前》と思ってしまった。時間が飛ぶのなら、直前のシーンを基準に表示してほしい。
 なぜ、遡る表現にしたのか?……例えば、直前のシーンから「1か月後」と示されると、《その間、警視庁や検察は何をしていたんだ?》と思ってしまう。それを時間を遡る表現にすると、間延び感をごまかし易い。
 それにも増して感じたのが、《静の供述を取る検察のモタモタ感》だ。……あんな悠長で良いのか?

 その冗長さも不満だったが、さらに問題に感じたのは、今話の序盤において、さらっと挿入し、さらっと省略したシーンがあったこと
 挿入されたシーンというのは、衣笠副総監(杉本哲太)と警察庁長官官房付・甲斐峯秋(石坂浩二)の“お宅の若い衆”云々のやり取り。
 省略されたシーンは、甲斐と特命二人の「(警視総監や警察庁長官のような)そういうカテゴリーの人間じゃないと思うよ。こういう無理(逮捕ストップ)を通すのは」という歩き話のあと、右京が「僕は許しません。近いうちに突き止めて、必ずや首を取ります……必ず」と宣言したんだよ、宣言!

 しかし、第2話以後、全く、捜査せず第19話に至ってしまった。「近いうちに突き止めて、必ずや首を取ります……必ず」と二度も“必ず”と言ったのに!
 今話(第19話)によると、静の母親や中郷弁護士に話を聞いたり、検察の動向を探るなどしているが、ほぼ受け身で、加西を追及するような動きはなかった。

 挿入部分(若い衆云々)も後付けで、インチキぽい(まあ、第2話から第19話まで飛んでいて第10話と第13話も担当しているので、後付けは仕方がないのかもしれない)


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【ストーリー】番組サイトより
特命係を煙に巻く“あの男”をめぐり
止まっていた時間が、再び動き出す!

特命係と仮想国家の支配者・加西の因縁はここから始まった――


 麗音(篠原ゆき子)が銃撃された事件の首謀者でありながら、罪をまぬがれたIT長者の加西周明 (石丸幹二) 。背景には、衣笠副総監(杉本哲太)の“ツルの一声”や、さらに上からの“政治的圧力”があったと思われるが、うやむやのまま実行犯である朱音静 (日南響子) だけが逮捕されていた。しかも、当初は加西の関与をほのめかしていた静が、大手事務所の弁護士と接見した後、突然態度を翻し、供述の“保留”を申し出た。
 静の不可解な動きを耳にした右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が真意を確かめようと動き出した矢先、加西の口車に乗って転落死した男の母親・蒔子(松永玲子)と顔を合わせる。蒔子は、息子の恋人だった静を娘のように思い、何かと世話を焼いているらしい。
 いっぽう、おとがめなしで自由の身を謳歌している加西の処遇をめぐっては、内閣官房長官の鶴田(相島一之)や、国家公安委員長の鑓鞍兵衛 (柄本明) も関心を寄せていた。そんな中、1年前の殺人事件で追及を逃れきった内閣情報調査室の柾庸子(遠山景織子)から、驚くべき情報がもたらされ―――さらに、思いもよらぬ出来事が加西に降りかかる…!

不敵な態度で暗躍する加西に、再び挑む特命係
供述を翻した“麗音銃撃実行犯”の狙いは…!?
予測不能の事態が国家の中枢を揺るがす!


ゲスト:石丸幹二 遠山景織子 松永玲子 日南響子 相島一之 柄本明

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
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