英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2018王位戦挑戦者決定戦 (「まだまだっ! これからっ!」) の【補足】 

2018-06-07 17:16:22 | 将棋
「まだまだっ! これからっ! (2018王位戦挑戦者決定戦)」の補足です。


 第7図以降、豊島八段が攻めを繋いで羽生玉を追い詰め、100手過ぎには勝勢を築いた。終盤ややもたついた感はあったが、大勢に影響はないだろうとスルーしたのですが、実は、羽生竜王にチャンスが巡っていたらしい。
 問題の局面は第8図。


 実戦は▲5四飛寄(一応、5七に利かせて先手玉の詰みを防いだ攻防の一着)だったが、ここで▲6六角(変化図1)と打つ手があったらしい。

 この手も▲5四飛寄と同じく、5七に利かせた攻防の一着だが、より後手玉に迫っている。
 豊島八段は、「▲6六角には以下△3三桂▲7一飛上成(詰めろ)に△6一歩(変化図2)で大丈夫と見ていたが

 変化図2以下、▲6二竜△同歩▲3四桂という順がある。


 ▲3四桂を△同金は▲2三歩からの即詰み。また▲3四桂に△1三玉は▲1一飛成△1二金(△1二銀合は▲2二銀以下詰み)▲同竜△同玉▲1一金(変化図4)の捨て駒から後手玉が詰む。


 変化図4以下は、△1一同玉▲3三角成以下詰み。(以上の変化は、中継解説より)


 ▲6六角と打った局面(変化図1)は、先手が勝ちのような気がする。▲6六角に対して△5五銀は、持駒の銀を一枚使い先手玉の危険度が減る上、△6六銀と角を取る手は回りそうにない(逆に質駒にもなっている)。
 おそらく、第8図の3手前の△3五銀が問題の一着(△3五銀に▲5一飛△2二玉で第8図)。3四に空間を作ったことにより、▲3四桂が生じてしまった。
 また、変化図1以降の変化(▲6六角~▲7一飛上成)が悪いとしたら、▲5一飛には先手玉の詰めろが消えるので打ちたくはない金ではあるが、△4一金とすべきだったのかもしれない。
 今になって考えると、7九角&6八金の形も効率が悪すぎる。

 もし、変化図1が先手勝ちなら、羽生竜王は大逆転勝利を逃したことになる。
 誰か真相をご教授願います。


 それにしても、変化図1の▲6六角は王手の攻防手なので、取りあえず打ちそうなのになあ……
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする