英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season14 第11話「共演者」

2016-01-13 19:14:54 | ドラマ・映画
いがみ合う2人の女優と殺人事件の関係は?
垣間見えてきた女優たちの素顔は、真実か、それとも演技か!?
右京と亘が、危うい駆け引きの中で驚きの真相に迫る!


   ………(上記は)番組サイトのストーリー紹介の結びの文章。
 今話の見所は、まさにそれ。
 いがみ合う二人の女、しかも、女優なので真実なのか、演技なのか……
 右京たちが、二人の確執、そして被害者・恵子との関係を明らかにしていき、徐々に見えてくる桜庭かなえ(高橋かおり)と桐島万里子(多岐川裕美)の心情の共鳴。
 しかし、かなえは姉への復讐に、万里子を欺き利用したのだった!
 女優としてのかなえを馬鹿にしていた万里子が、かなえの演技に騙され誘導されて、復讐の道具として使用されてしまった。この上もない屈辱のうえ、かなえに同情し彼女のアリバイまで作ろうとした自分の馬鹿さ、そして、かなえの殺人教唆を立証することが困難で、かなえは罪に問われないであろうという腹立たしさ……


 視聴者は、右京たちと同じ視点でふたりの女優の心理の共鳴を知り、ラスト直前で、万里子の犯行心理に追いつく。しかし、そこで明かされるかなえのしたたかさ。万里子と同様に、唖然となる……



 ≪うん、面白かった≫……内閣官房長官・朱雀武比古(本田博太郎)の口調で

 しかし、女優ふたりの確執等に時間を割いたため、事件そのものの捜査はほとんどなかった。
 今回の主題が、女優ふたりの心情なので、1時間枠では捜査に時間を掛けるのは時間的に不可能。また、管轄内で捜査の権限もないので、納得しなければならないのだろう。
 でも、いきなり、「カレンが正真正銘、恵子の娘である」ことが明かされるのは、視聴者にとっては、急転直下過ぎ。
 さらに、かなえの殺人教唆を立証するのが困難だと考えられるため、万里子と同様に≪騙された、悔しい~≫で終了してしまうのは、ムカムカ感が大きい。

 ≪やられた~!≫という感触を、素直に味わうのが“大人の相棒ファン”なのだろうが……

 せめて、右京と冠城が事実を整理して、これは二人の共謀なのか、どうなのかを考えるシーンを挿入して、視聴者にも考える時間が欲しかった。
 また、類稀なる洞察力と推理力の右京が、かなえのしたたかさに気づくようなシーンも欲しかった。
 できれば、かなえの完全なる計画遂行も、穴があったというラストにして欲しかった。犯行の際、腕を痛め、監視カメラで変装が露見してしまった万里子との差がつきすぎではないのだろうか?



【ストーリー】番組サイトより
 主演女優のマネージャーが別荘で謎の死
 事件から2人の女優の“本性”が明らかに!

 富士の裾野で映画の撮影が行われている最中、主演女優・桜庭かなえ(高橋かおり)の姉でマネージャーをしている恵子(白土直子)の遺体が、別荘で発見された。
 所轄署が容疑者として目を付けたのが、恵子に復縁を迫っていたという元夫。担当の弁護士と旧知の仲の亘(反町隆史)は、力を貸してほしいと頼まれ、右京(水谷豊)に相談する。事件に興味を持った右京は、亘と共にかなえの映画撮影現場へ。
 そこでは、かなえとベテラン女優の桐島万里子(多岐川裕美)が、周囲の目も気にせずいがみ合っていた。聞けば、確執はかなり以前からのことらしく、特に事件のあった日は、スタッフの前で罵り合いを始め、ついには万里子が映画から降りると言いだす騒ぎに。その後、かなえが謝罪したことで、何とか場は収まったという。そんな中、右京は万里子に誘われ、2人きりでバーで会うことになるが…!?

いがみ合う2人の女優と殺人事件の関係は?
垣間見えてきた女優たちの素顔は、真実か、それとも演技か!?
右京と亘が、危うい駆け引きの中で驚きの真相に迫る!

ゲスト:多岐川裕美 高橋かおり

脚本:坂上かつえ
監督:兼涼介
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