英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

舛添都知事の詭弁

2015-07-22 22:08:53 | 時事
舛添都知事が、新国立競技場建設計画の件で、文科省を痛烈に批判した。

これについては、「Yahoo!ニュース」の
「舛添要一都知事が文科省大臣・下村博文氏にぶちキレ「無能、無責任、失敗の最大の原因!責任をとれ!」新国立競技場問題巡り止まらない政府批判」
が詳しい。

 この記事では、 都知事は、「白紙から見直すならこれまでの大失策の原因を検証し、責任の所在を明らかにすべき」とし、提言として3項目を挙げている。

①「新しい政策遂行機関の設立」
「文部科学省は無能力・無責任で、これが失敗の最大の原因」と指摘。「文科省・JSC(日本スポーツ振興センター)に仕事をさせれば、また失敗する」ともした。

②「情報公開」
「第二の原因は、一部の政治家や関係者やゼネコンなどが密室で議論し、外部のチェックを排除してきたことにある。公開できない利権があったのかもしれない」とした。

③「ゼネコン・設計者にも説明責任を果たさせること」
「彼らは私が何度要求しても、重要な局面で発言しなかった。公にしたくない裏取引があったからかもしれないが、なぜ発言をしないのか」などと疑問を呈した。


 「失敗の原因を検証し、責任の所在を明らかにしないと、再び失敗する」という考えは、誤りではない。
 しかし、ここまでの氏の言動を考えると、これまでの不満をぶちまけて、キレているだけのように思える。
 
 まず、項目の①、②、③は並列ではなく、①が基幹である。しかも、②と③はほとんど重複している。

 おそらく、氏が参加していた「有識者会議」が決定権もなく、ただの報告会や検討委員会ぐらいの位置づけでしかなく、そのうえ、②③で述べているように、文科省やゼネコンに対して、情報の開示や、高額費用の説明を要求したが、それがなされなかったことに相当な不満、不信感を持ったようだ。
 “都は国の命令に黙って従え”という国の態度に不満を漏らしていたが、この辺の風向きは、都知事選で自民党の後押しを受けていたことも関係しているように思え、都知事に遠慮があったのではないだろうか?
 五輪開催において、費用を含めた都の協力は必要不可欠であるので、都知事の発言権がもっとあってもいいのではないだろうか?国の言うがままになっていたのは、都知事の力不足ではないのだろうか?あまりにも、他人事のような都知事の発言である。


 さて、今夜、都知事はテレビ朝日の『報道ステーション』の出演していた。(私は途中から視聴。メモも録画もしていなかったので数値などは不正確です)

 まず、先の記事のように、文科省を批判を力説。新国立競技場(キールアーチタイプ)の2500億円の算出根拠を明らかにせよと、文科省やゼネコンを非難。
 しかし、世間が問題にしているのは、「2500億円は予算の無駄遣い」ということで、重要ポイントが図ているとしか思えない(上述したように、責任の所在を明らかにして、組織の浄化を図りたいという氏の主張は理解できるが)

 その証拠に、古館キャスターが、再計画の建設費について、「当初の予算の1300億円が一応の基準ではないだろうか」という言葉を都知事から引き出す。
 そして、ロンドン五輪の競技場の500億円を例に出し、「このくらい(500億円)をベースにしてもいいのではないか」と突っ込んンだ。
 これに対し、都知事は「せっかく建設しても、すぐ使えなくなるのではいけない。“安物買いの銭失い”というのではいけない」と説明。
 都知事は、実際のロンドンの競技場の設備や建築状況を把握しているのだろうか?現状の競技場の状況を把握しているのだろうか?
 
 東京都はその他いろいろな競技施設の建設を担っているが、その予算が、1300億(招致段階)→4600億(昨年6月)→2500億と変動している。
 「4600億円から努力して削って2500億円までに抑えたんだ」と胸を張っていたが、誘致当初の数値はなんだったのか?予算を削ったと言っても、水増しした数値を削減しただけで、インチキ商法に似ている。
コメント (2)
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